『妖怪ウォッチ』プロジェクトチームが「ベスト・チーム・オブ・ザイヤー2014」に輝く―授賞式では日野社長がようかい体操を披露

11月20日、その年最も顕著な業績を残したチームを表彰する「ベスト・チーム・オブ・ザイヤー2014」が開催され、レベルファイブの『妖怪ウォッチ』プロジェクトチームが最優秀賞を獲得しました。

任天堂 3DS
おちまさと氏、斎藤孝氏
おちまさと氏、斎藤孝氏 全 12 枚 拡大写真
11月20日、その年最も顕著な業績を残したチームを表彰する「ベスト・チーム・オブ・ザイヤー2014」が開催され、レベルファイブの『妖怪ウォッチ』プロジェクトチームが最優秀賞を獲得しました。

「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」とは、その年に最もチームワークを発揮し、顕著な実績を残したチームを毎年「いいチーム(11/26)の日」に表彰するアワード。2008年に第1回が開催されてから、今年で7回目を迎える年末恒例のイベントです。

実行委員長には明治大学教授の齋藤孝氏、そして総合プロデュースにはおちまさと氏と錚々たる人物が名を連ねているこのアワードは、ゲームに限らず、ビジネス、スポーツなどあらゆる業界がターゲットになっています。今年も優秀賞にはパーソナルモビリティ「WHILL」開発チームや、東日本大震災を機に立ち上がったボランティア組織「ふんばろう東日本支援プロジェクト」が選ばれていました。

そんな中で最優秀賞に選出されたのが、レベルファイブが展開する『妖怪ウォッチ』のプロジェクトチーム。もはや説明不要ですが、7月11日に発売された3DS用ソフト『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』やアニメ、コミックなどのクロスメディア展開が人気を集め、今では社会現象にまで発展しているタイトルです。



ステージには、レベルファイブ 代表取締役社長/CEOの日野晃博氏、バンダイの仲山拓也氏、『ようかい体操第一』の作詞&振り付けを手掛けたラッキィ池田氏など9名が登壇。さらにゲストプレゼンターとしてタレントの加藤憲史郎くんも登場し、非常に和やかなムードで表彰が行われました。

日野氏は「『妖怪ウォッチ』は、ドラえもんのような長く愛される普遍的なコンテンツを、今この時代に作りたいという思いのもとスタートしたプロジェクトです。ゲームをはじめアニメや玩具、コミックといったクロスメディア展開をしていますが、すべてが成功するという非常に珍しい状態になっています」とコメント。また、会社は違えどひとつの目標に向かって動いたスタッフへの感謝の言葉も残していました。

そしてレベルファイブとは『イナズマイレブン』シリーズからの付き合いだというラッキィ池田氏は、「長い間ずっと付き合ってきた仲間と、いろいろなものを制作してきた結果が今回の受賞だと思います」と喜んでいました。

ここで加藤くんたっての希望で、『ようかい体操第一』を全員で踊ることに。ラッキィ池田氏の振り付け指導のもと、日野氏を筆頭にした開発スタッフが一斉にダンスを踊るという、滅多にないであろう光景を見ることができました。登壇者の中にはダンスをマスターしている人、上手く踊れない人が入り交じっていましたが、完璧にマスターしていたのはおち氏。なんでも、自身の子供も『妖怪ウォッチ』が大好きで、自然と振り付けも覚えたとか。



日野氏が語る理想のチームとは

授賞式が終わると、日野氏、齋藤氏、おち氏の3名によるトークセッションがスタート。最初の話題は、なぜ「妖怪」を題材にしようと考えたのか。この質問に対して日野氏は、ゲームの世界を見回してみると、「モンスター」という単語を見る機会が多かったことを理由のひとつとして挙げました。他が先行している「モンスター」の後追いをしても成功は難しい。そこで、「そろそろ妖怪も行けるんじゃないか?」と直感的に思ったそうです。この際日野氏は、「家族の会話を生むために、子供向けではなくファミリー向けにしよう」という考えを持っていたとのこと。TVアニメ版で散見する、大人にしかわからないギャグは、この考えから生まれてきたアイディアだそうです。

このような経緯から『妖怪ウォッチ』が誕生し、さまざまな会社を巻き込んだ巨大なプロジェクトに発展していきます。日野氏は当時を振り返り、「それぞれの分野のプロフェッショナルの方々を尊敬しています。ひとりひとりが試行錯誤をして、ものすごい工夫のもとに作られているんです」と話していました。会社を超えたチーム力があったからこその成功だったことがうかがい知れます。



最後に、「日野氏にとってのチームとは?」という問いかけに対して、「悪ノリ集団」という回答を見せました。会議の中でも面白いことを恥ずかしげもなく出し合って、それをまとめていくことがチームに大切なことだと日野氏は語ります。ビジネスの会話をするのではなく、子供たちが悪巧みをしているような環境があったからこその成功だったようです。

《ユマ》

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