【そそれぽ】第111回:3DSでよくここまでレゴシティできたな…!『レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ』をプレイしたよ!

インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそ こと 津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第111回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

任天堂 3DS
いろんな場所を探索する楽しみ
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インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第111回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

幼稚園児ぐらいの小さな頃、自分は大体4つの要素で人間が構成されていました。「ゲーム」「ガンダム」「特撮ヒーロー」、そして意外にも「ブロック遊び」です。「レゴ」「ダイヤブロック」さらにはちょっとジャンル違いですが「プレイモービル」なんかも好きで、特に「レゴ」は宇宙シリーズが大好きでした。小学校ぐらいまでは遊んでいたと思います。今思うと、自分のいろいろな想像力の原点は「レゴ」だったのかもしれません。割と本気で!

というわけで、今回プレイするのは任天堂のニンテンドー3DSソフト『レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ』です。


【そそれぽ】では取り上げていないものの、実はWii Uソフト『レゴシティ アンダーカバー』は発売時に買って、熱心にプレイしました。Wii Uの前作は、まるで「何か」の続編であるかのようなストーリー演出でゲームの枠組みができていまして・・・あくまでも“ストーリー演出”だったのでしょうが、結果的に本作がその「何か」あたるものということになっています。Wii Uの前作がとても良いゲームだったがゆえに、3DSにハードを移して展開される新作『チェイス ビギンズ』はどのような感じなのでしょうか。それでは、早速プレイしていきましょう。

※画像はiPhoneで無理矢理Newニンテンドー3DS本体画面を撮影したものです。

◆『レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ』ってどんなゲーム?

■オープンワールドでクライムアクション…のクライム抜き
オープンワールドでクライムアクションというと、『グランド・セフト・オート』シリーズのような残虐描写や犯罪描写のあるゲームを一般的には指すワケですが、本作はそこから「クライム」な成分を取り除いた、健全で「レゴ」のキャラクターや世界観を活かしたユーモラスなゲームジャンルになっています。プレイヤーは警察官「チェイス・マケイン」として、広大な「レゴシティ」を探索しながら、さまざまな街に起こる事件を解決していきます。

■変装で増えていくアクションの種類
デフォルトは「警察官」ですが、さまざまな職業の変装によって、できるアクションが異なり、そのアクションを存分に利用してミッション解決していくのがゲームの基本的な流れになります。例えば、「ドロボウ」に変装すればドアを無理矢理こじ開けられるようになったり、「消防士」に変装すれば消火器で火を消せるようになったりと、変装の職業ごとに与えられたアクションを上手く使うことが、攻略、さらには「レゴシティ」の探索のポイントとなってきます。

■レゴだからユーモアで許される
暴力的な描写が完全にゼロというワケではありません。ただ、「チェイス・マケイン」は警察官なので、悪いヤツには正義の鉄槌を容赦なくくだしますし、道行く車を“奪う”としても、あくまでも捜査のためにやむを得ず拝借するということになるわけです(笑)。

また「レゴシティ」に配置されている多くのオブジェクトは「レゴ(ブロック)」でできているので、基本的には壊し放題。壊した際に出現する「スーパーブロック」で、新しいオブジェクトを作る(「スーパービルド」と呼ばれます)こともあるので、どんどん壊して、どんどん作りましょう。


◆自分的な「クリア」はどこに設定する?

■ストーリーはわかりやすい1本道
オープンワールドで自由に動き回れるとは言え、しっかりと1本のストーリーが展開します。「章」がはっきりと区切られているわけではありませんが、いくつか起きる大きな事件の中に、小さなミッションが細かな単位で用意されていて、それをひとつひとつ解決していくというスタイルでストーリーが進行。難易度も低めで、次の目的地なども非常にわかりやすくナビゲーションされるので、オープンワールドでありがちな「次に何をすれば良いのか・・・」といったことには、まずなりません。また、ストーリーを進めることで「変装」が増えていくので、ストーリーの進行は、オープンワールドを楽しむための自由度の拡大にもつながります。

■何をもって「クリア」とするか
一般的には「エンディングを見る」ことがゲームの「クリア」に当たると思います。しかし本作の場合“ゲームとして面白さを感じる部分がどこか?”ということがとても重要で、ストーリー自体もアメリカンコメディテイスト満載で非常に面白く飽きさせない作りなのですが、本当の面白さは「レゴシティ」で「チェイス・マケイン」を縦横無尽に動かすというその“遊び心地”にあると強く感じます。

もっと「レゴシティ」を味わいたいという気分にさせる絶妙な“遊び心地”と、その気分を心ゆくまで満たすため(…かどうかは定かではありませんが!笑)の“やり込み要素”の豊富さ。ストーリーをプレイしきれば「クリア」なのか、やり込みきれば「クリア」なのか、それでも尚プレイし足らないのか・・・プレイスタイルによって基準が大きく分かれるゲームだと思います。


◆気になったところ

■開始時などに読み込みが長い
ゲーム開始時や、エリア(マップ上の特定の大きな地域まるごとを指します)チェンジ時の読み込みがけっこう長いです。オープンワールドという性質上、プレイ中の快適さを確保するために先回っていろいろ読み込むのは仕方ないとは思うのですが、やっぱり長く感じてしまいました(笑)。ただし、ミッション進行中にそういった長い読み込みはない(・・・ように上手く工夫された構成になっている?)ので、ゲームプレイの肝心なときに、読み込みによる余計な不快さを味わうということはまったくないのでご安心を。

■セーブがわかりづらく不便
本作はオートセーブなので、画面上にくるくる回るマークが出ているときに自動的にセーブされるのですが、逆に手動でセーブする方法が一切なく、携帯ゲーム機のタイトルとしては若干不安を覚えました。また、基本は(便宜上そう呼びますが)「小ミッション」をクリアするごとにセーブされるほか、エリアチェンジなどでセーブされるようですが、下画面のパネルから「変装」を細かく設定する際に、他の「変装」を見てキャンセルする(結果何もしなかった)ときにもセーブが行われるなど、謎な仕様が気になりました。本体スリープでも事足りるのですが、筆者としてはほかのゲームを並行プレイする都合上、任意のタイミングの中断セーブ機能が欲しかったです。

■New 3DS(もしくは拡張スライドパッド)用の操作がない
基本的にはボタン操作、一部下画面タッチ(ペンを使用するほどでもない簡単なもの)でまとまっている本作。探索などをする際のカメラの視点移動は、キャラクターをスライドパッドで移動させるか、LRを使って左右を見渡すかのどちらかになります。ゲームの進行上(アクションゲームとしての都合上?)、カメラが固定になるシーンも多いのですが、それは仕方ないとしても、「レゴシティ」をじっくり探索する上で、ぜひNew 3DSの「Cスティック」もしくは拡張スライドパッド「右スティック」で視点を動かしたかったです。特に、上下に視点を動かせない(見上げたり見下ろしたりできない)のは、進行上問題になるワケではないのですが、若干残念に感じました。


◆Wii Uの前作をプレイしたからこそ気になったところ

この項目では、Wii U『レゴシティ アンダーカバー』をプレイした人だと気になってしまう部分について触れていきます。未プレイならあまり気にならないと思うのでスルーでOKです。

■あんまりしゃべらないし、しゃべるシーンはムービー
登場人物たちのアメリカンジョーク満載な掛け合いも『レゴシティ アンダーカバー』の魅力だと思うので、会話の大部分がウインドウに表示される「文字」になってしまったことはちょっと残念でした。

■「スーパービルド」もムービー
派手で爽快な「スーパービルド」の際は、画面が切り替わって専用のムービーが流れます。その場で「カチカチカチ・・・(徐々に加速!)バーーンッ!(完成!)」とオブジェクトが作られる感動がやや薄れて感じられます。

■「2年前だから街が未完成」という設定だけども・・・
やはり、携帯ゲーム機用タイトルに収めるために削ぎ落とされてしまったかという印象がどうしてもよぎります。その分「レゴシティ」全体がWii Uに比べるとやや狭くスケールダウンして感じられるのですが、逆に3DSでここまで頑張れたか!と褒めてあげたいところでもあり、ちょっと複雑です(笑)。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


携帯機なのに『レゴシティ アンダーカバー』らしさを予想以上に堪能!
時系列的にもスケール的にも、こっちを先にプレイしたい!


3DSで楽しむオープンワールドなゲームとしては、3DS史上に残る高い完成度を誇るタイトルに仕上がっていると思います。ストーリーも小気味良く進み、自然とやり込みたくなる“遊び心地”がしっかりと感じられます。ただし、寄り道なしでストーリーだけを楽しもうとすると、10~20時間もあれば十分なので、そういったプレイスタイルの人にはやや簡単でボリューム不足に感じられるかもしれません。逆に、やり込みが好きな人にはかなりボリューミィなタイトルに感じられると思います。

筆者は12~3時間でエンディングにたどり着けましたが、全体の達成率はなんとわずか17%!エンディングを見ただけでは「レゴシティ」の5分の1も堪能できていないことになります。これは我ながら勿体無いですね(笑)。逆に、エンディングを迎えてからが本番!という人は、そのまま「レゴシティ」の住人になる勢いでプレイし続けられると思います。それぐらい“遊び心地”が素晴らしいです。

Wii Uで『レゴシティ アンダーカバー』をすでにプレイしていて本作のプレイを考えている人は、ハードの性質上ある程度仕方ないことですが、多少のスケールダウンは覚悟しておきましょう。ただし、Wii Uの前日談にあたる話なので、『レゴシティ アンダーカバー』の世界観が好きならばプレイして損なしです。

【こんな人にオススメ】
・Wii U『レゴシティ アンダーカバー』をこれからプレイしたいと思っている人
・Wii U『レゴシティ アンダーカバー』をプレイしたことがない人
・オープンワールド系クライムアクションゲームが好きな人(ただし残虐描写なし)
・探索アクションゲームが好きな人
・長くじっくり遊べるゲームをプレイしたい人
・やり込み要素・収集要素が好きな人

もし本作を面白く感じて、環境や金銭面が許されるのであれば、ぜひWii U『レゴシティ アンダーカバー』もプレイしてみてほしいです。決して3DSがゲームとして劣っているというワケではないのですが、Wii Uだからこそ実現できるリッチで広大な「レゴシティ」と、「チェイス・マケイン」のその後の物語を楽しめますよ!

筆者は仕事などの都合上、やり込み要素をたっぷりやる時間が確保できないのが非常に悔やしいです(笑)。残りの83%を楽しむために、もっと触っていたい気持ちなのですが・・・!そのうちプライベートで時間が取れたら、ぜひ本作のやり込み要素をプレイしたり、改めてWii Uの方をプレイしたりしたいと思わせてくれる、とにかく“遊び心地”の良い、いつまでも触っていたいタイトルでした!


【そそれぽ】第111回、いかがでしたでしょうか?年度末進行真っ只中で、新年度に向けてバタバタする季節ですが、頑張って乗り切ろう!筆者が!!次回もどうぞお楽しみに!


『レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ』は、好評発売中。価格は、パッケージ版・ダウンロード版ともに4,700円(税抜)です。

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■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

トップページ/アイコンイラスト:ウミネコ

《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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