【ありブラ vol.15】ビルドせずにスマホ実機で「音」を鳴らしてみよう!

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【ありブラ vol.15】ビルドせずにスマホ実機で「音」を鳴らしてみよう!
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GameBusiness.jp、インサイドをご覧のみなさま、こんにちは!

先日UPしたエントリ「リズムゲーや音ゲーを作りやすくする新技術(音ズレ解消!遅延推測機能とは?)」の反響がとても大きくて、やっぱりAndroidのサウンドまわりで悩まれているゲームクリエイターの方が多いんだなぁと再認識しました。大阪/東京で先日開催されたGTMFでも、同機能についての注目度がとても高かったと聞いています。コンテンツを創られている皆さんの「共通の悩み」を解決し世の中により良いコンテンツが供給される「土台」をご提供することは、まさにミドルウェアベンダーとしての使命でもあり、存在理由でもあります。

R&Dの過程のなかで産まれる新機能や新技術はもちろんありますが(シーズ型)、やっぱりソリューションとしてのミドルウェア(=要素技術)は、お客様にとって「旬に求められているもの」であるべき(ニーズ型)だと、いつも感じております。

なので、ぜひ我々をどんどん無理難題で「いじめて」頂ければと思っております(笑)。

開発チームの大小に関わらず、ご自分の担当する技術領域について「孤独に」悩まれているエンジニアの方って、けっこう大勢いらっしゃるんですよね。とくにゲーム開発が高度化し複雑化すればするほど、分業化と専門化はますます進んでいきますから。

ボクたちは、そうした「孤独な悩み」にも、ぜひ積極的に耳を傾けていきたいと思っております。別の言い方をすると、幸い、たくさんのゲーム会社様をサポートさせて頂いているので、ある方にとっての「孤独な悩み」は、実はCRIにとっては「よくある悩み」だったりすることが珍しくありません。いつでも相談できる相手がいる、そう感じて頂くだけでもずいぶん違うと思います。

100%「made in Japan」のCRIなので(笑)、日本語で、お気軽にどうぞ。

それでは「ありがとう、ブラックボックス」略して「ありブラ」、今週もスタートです!ぜひリラックスしてお楽しみ頂ければと思います。

Sketchを触ってみた



仕事でもプライベートでもMacに触れる機会が増えたこともあって、App Store(Mac向け)を定期的にチェックするようにしています。iOSとは異なり、Mac用のアプリはApp Store以外の販路でもビジネスが可能ですが、最近ではApp Storeでの提供をメインに選択される会社が増えている気がします。やっぱり、左上の「林檎」アイコンから2クリックでアクセスできる特等席(?)はとても魅力的ですからね(笑)。

ボクの所属するCRIはミドルウェアベンダーなのでアプリそのものを開発することはほぼ皆無ですが、新規事業開拓という仕事柄、企画書や提案書を作る機会は、実は多かったりします。複雑な図画やイラストは本職のデザイナーさんに制作を依頼することもありますが、ビジネスの提案機会って急な対応が必要なことが多いので、けっこう自分で作ったりもします。いわゆるRF素材を購入して加工したり、クリエイティブ・コモンズの素材を引用することもあります。

単純なものであれば、KeynoteやPowerPointのシェイプ機能を組み合わせたりして作ることもありますし、単純な加工であれば、PhotoShopを(ちょっとだけ)使うこともあります。でも、もう少し「気軽に」アイコンやUIデザインが行えるエディターはないかなぁ、と探していたところ、「Sketch」というアプリを知り合いからオススメして頂きました。

なるほど、App Storeでも、話題になっているアプリのようですね。アプリ開発者の方々におかれましては、すでにご存知の方も多いかもしれません。


▲Sketch3のダウンロード画面(App Store)

まだ触りはじめたばかりなので使いこなせてはいないのですが、少し使ってみただけでも、豊富なテンプレートがデフォルトで用意されていることや、さまざまなアセットがSketchフォーマットで提供されていること、ベクターデータなのでスケーラビリティがあることなど、人気の理由が分かります。

ボクが、このアプリでいちばん気になったのが「Mirror機能」。


▲Mirror機能を起動するボタン

もう、ボタンのデザインを見ただけで、気になって仕方ありません!デザインそっちのけで、Mirror機能を試してみることに(笑)。

この機能、Mac上のSketchの編集画面をリアルタイムに手持ちのiOSデバイスに投影してくれます。MacとiOSデバイスが同じWi-Fi下にいれば、Mac上でデザイン中の画面をすぐにスマホでチェックできるので、すご~く便利です。

ただし、iOSデバイス側に「Sketch Mirror」という専用のアプリをインストールしておく必要があります。Sketch本体が11,800円(2015年7月22日現在)なのですが、Mirror機能に必要なSketch Mirrorが別売600円(同)ということで、なかなか商売上手(?)です。

実際にこの機能を体験してみると分かりますが、MacとiOSデバイスとのシームレスな体験が、とても効率的です。もちろんMac上のエディター画面でも事足りるのですが、やはり、実機でのプレビューというのはとてもリアリティがありますし、ユーザが手にする最終的なアウトプットに限りなく近いものになります。

UIデザインを行う方にとっては、その手軽さと便利さから、有用な選択肢のひとつになるかもしれませんね。

同じことが、ゲームサウンド(音)でも出来たら良いのに・・・!?

そう、思いませんか?

じつは、出来るんです。

そう、CRIWAREならね!(笑)

音の実機プレビューをカンタンに!



ここ数年、CRIWAREでは定期的に「ロードマップ」を発表しているのですが、2014年のロードマップで対応を宣言していたのが、実はこの「プレビュー機能」でした。


▲昨年のロードマップから

この「プレビュー機能」、どんなものかというと、作成中のサウンドをゲームに組み込まなくてもスマホ実機で再生できるようにする技術です。

つまり、ビルドすることなく、作った音をすぐにスマホ実機上で鳴らして確認することができるんです。

Androidは端末の種類が膨大で、そのサウンドまわりの実装やスピーカーなどもまさに千差万別。同じサウンドデータでも、端末によって聴こえ方がまるっきり違うというケースも少なくありません。例えば低音域でゲーム進行に大切なSEを用意しても、とある端末では全然聴こえない(あるいは聴こえにくい)なんていうことが起きたりします。iPhone/iPadについても、Androidよりは比較的パターンは少ないかもしれませんが、端末の世代と各OSの組み合わせがかなり増えています。

だからこそ、「実機によるサウンド再生のチェック」は、とっても重要なんです。

実機によるサウンド再生チェックはやっていない!という方はさすがにいらっしゃらないとは思いますが、どちらかというとQAやデバッグのプロセスという認識が浸透していて、開発工程のなかでも後工程(ベータやファイナル後のテストフェーズ)で行われることが多いのではと思います。

でも、この段階でのサウンドの再調整って、手戻りが多くなってしまいます。理想的には、開発工程のなかで、各端末に向けた調整ができるほうが効率的ですよね。

それを実現するのが、このプレビュー機能です。

ちょっと地味ですが、かなり大事な機能なんです。

ビルド不要の実機プレビューがもたらすメリット



「ビルドをしなくても実機で音を鳴らすことができる」というのが、このプレビュー機能の最大のポイント。このことには、3つのメリットがあります。

1つ目は、プログラマの手を煩わせないということです。CRIはずっと「サウンド担当とプログラマの分業化と良好なコミュニケーションの実現」をテーマに、いろいろなツールやミドルウェアを設計開発してきた経緯があるのですが、このプレビュー機能もその具体的な例のひとつです。

2つ目は、作業時間が圧倒的に短縮されるということです。音をプレビューするたびにゲームのビルドが必要となると、試行錯誤のターンアラウンドが煩わしくなってしまい、結果的にプレビューの頻度が落ちてしまいます。サウンドツール上で「実機で再生」を行うだけで音が鳴るのです。

3つ目は、外注開発の効率が格段にUPするということです。サウンド系はアウトソーシングするケースも多いと思いますが、機密保持の観点から、なかなかゲームのデータそのものを社外に持ち出すことが難しいという話をよく耳にします。プレビュー機能があれば、ゲーム本体が無くても、実機プレビューによるバランス調整が済んだサウンドデータを納品してもらうことが可能になります。

もう1つの「プレビュー機能」



ここまでは「実機プレビュー機能」について解説しましたが、これとは別に「インゲームプレビュー機能」というものも提供しています。

実機プレビューは「ゲームに組み込まずに実機で手軽に再生」だったのですが、インゲームプレビューのほうは「開発中のゲームを動作させながらサウンド部分をあれこれいじることができる」というものです。

実際のゲームを遊びながら、サウンドの音量やパン、エフェクトといったパラメータをリアルタイムに調整できるようになります。


▲インゲームプレビュー解説(当社資料から抜粋)

どちらのプレビュー機能も、もちろんワイヤレスでスマホ端末とリンクして動作します。

スマホゲームの急速なリッチ化に伴い、サウンド演出面も非常に凝ったアプリが増えてきています。サウンド演出が複雑になればなるほど、調整作業の負担もまた増えていきます。そんなときは、ぜひ、このプレビュー機能を活用して、工数削減や効率化、さらなるクオリティUPに繋げて頂ければと思います。

…さて、今週の「ありブラ」はここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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幅朝徳(はば とものり)

株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。ゲーム企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュース等も行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。最近は、ウェアラブルやIoTといった領域での新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当、業界の枠組みを超えた協業、世の中にとって全く新しい付加価値の実現のために日々奮闘中。

趣味は、クロースアップマジックと陶芸、映画鑑賞とドライブ、鳥類/フクロモモンガ/爬虫類の飼育、そしてもちろん、ゲーム。デジタルガジェット大好きなギーク。

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《幅朝徳》

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