【オトナの乙女ゲーム道】第12回:問題児アイドルと秘密の恋!オトメイト×avex×藤原ここあ『I DOLL U』をプレイ

ソニー PSV

【オトナの乙女ゲーム道】第12回:問題児アイドルと秘密の恋!オトメイト×avex×藤原ここあ『I DOLL U』をプレイ
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インサイドをご覧の皆様、こんにちは。独断と偏見で乙女ゲームについて語り尽くす「オトナの乙女ゲーム道」第12回では、7月16日にアイディアファクトリーのオトメイトから発売したPS Vita用ソフト『I DOLL U』のプレイレポートをお届けします。よろしくお付き合いください。



◆失踪した兄の身代わりから始まるアイドル活動





2015年3月31日に逝去された藤原ここあさんがキャラクターデザインを担当し、楽曲はエイベックス・ピクチャーズが手掛けた『I DOLL U』。ストーリーは、天音アイカちゃん(変更可/名前呼びあり)のもとに兄・天音マナカから小包が届くところからスタートします。中身はウィッグと衣装、そして「自分の身代わりになってほしい」という手紙。なんとマナカは、自身がリーダーとして所属するアイドルグループ「リライズ」のデビューイベント当日に失踪してしまいます。


真相を確かめるべく、マナカが暮らしていた寮へと向かうアイカちゃん。そこでリライズがとんでもない問題児アイドルの集まりだったことを知り、マナカはそんな現状に疲れて逃げ出してしまったのではと途方に暮れます。しかしマネージャーらの後押しもあり、これまで自分を助けてくれた兄の居場所を守るため、アイカちゃんは身代わりになることを決意。リライズのまともになり、その人気ぶりがメディアを通じてマナカに届けば、きっと戻ってきてくれると信じて…。


構成は共通ルートから始まり、選択肢によって個別ルートへと分岐。さらに思いの通じあった彼と一緒にアイドルを続けるか、それとも普通の女の子に戻るかの2択と、ちょっと悲しいバッドエンドも用意されています。また「MUSIC GAME」では、素敵なキャラクターソングを聞きながらリズムゲームをプレイ。PS Vitaならではのタッチ機能を使ったもので、上下に動くバーとマークのタイミングが合った場所をタイミングよくタップしていくと得点になります。片手のみで遊ぶと画面がふさがるので、両手を使うほうがいいかもしれません。


そしてもう1つ、キャラクターとのキスシーンで発生する「KISS MODE」は、彼らの好みそうな場所をひたすらタップするというもの。画面を触るたびにチュッチュ聞こえますし、何故か裸だし、上手くいけば気持ちよさそうなボイスが流れるのでめちゃくちゃ心臓に悪いです。心の準備について聞かれますが、正直なところ毎回「準備できてるわけねーだろ!!」と叫んでいました。というか事故のキスはともかく見た目的には男同士ですし、正体バレるまでは相手も男とキスしたと思ってるんですけどいいのこれで?!


とはいえ、この「KISS MODE」と「MUSIC GAME」の結果はキャラクターの好感度に影響するので、恥ずかしくても真面目にやりましょう。「MUSIC GAME」はイージーモードもあるので、難しいと思ったらすぐに設定を変更しちゃってください。


システム面ではルートをクリアするとクイックセーブが消えてしまう点と、CGのシーン再生がちょっと短めだった点が少し気になりました。もう少しだけ前後の部分も収録してもらえたら良かったですね。あともう少しだけスキップスピードが早いと助かります。

◆コミュ障、炎上、変態ドM…「ワケあり」だらけのアイドル達


さて、本作は「歌で愛と絆を深める恋愛アドベンチャー」となっており、まずはアイカちゃんとメンバー、そしてメンバー同士の信頼関係、すなわち「絆」を築くところから始まります。マナカの入れ替わりにも全く気付かないほど互いに関心のないメンバーは、当然ファンの気持ちも考えようとしません。デビューイベントは大失敗し、あちこちから「仲悪いとかサイテー」「もう応援なんかしない!」「何様?!」などキツい言葉が投げかけられます。仕方ないし私には関係ないんですが、何となくへこみます。


それでも、彼らのもつ「歌」の魅力は本物。そのパフォーマンスに心から感動し、ファンとなったからこそアイカちゃん。リライズを盛り上げようと、アイドルカフェでの奉仕や営業活動を頑張り、問題行動を起こすメンバーに代わって散々周囲へ頭を下げまくります。そのひたむきさ、一生懸命さに影響され、認め合うようになるメンバーたち。あれだけヒドイ言動を繰り返していた皆が心配し合ったり、励まし合ったり、気にかけたりしている姿を見たときの気分はもう保護者のよう。立派に成長したなと思わず涙が出そうになりました。


とはいえ、アイカちゃんはマナカの身代わりとして、兄の失踪や女の子であることを隠したまま接しています。彼らが本気でアイドルに向かい合うほど、信頼や好意を寄せてくれるほど思い悩みます。それでも兄のため、何よりもリライズの成功のために頑張るアイカちゃんは可愛いというより、カッコイイなと思いました。

■御神ルカ(CV:KENN)


それでは、攻略対象キャラクターを見てみましょう。まずは「超コミュ障アイドル」こと爽やかアイドル・御神ルカ。完璧なルックスに眩しいほどの笑顔、心を奪われるような歌声と、アイドルとなるべくして生まれたような存在です。歌うことが本当に大好きで、そのためにアイドルを目指してきました。


しかしテレビの中の女性ですら怖がり、ファンを前にしても震え上がってしまうため「会話すらしたくないの?!」と誤解されることも。そこでアイカちゃんは、ルカ君の女性恐怖症を克服するため奮闘。その原因は父親にあり、そこからさらに意外な方向へと物語が発展していきます。

女性ファンを相手にしてもスマートな行動を取り、リーダーとしてリライズを導くアイカちゃんに憧れ、親友と呼ぶほど仲を深めていく2人。そんな中、アイカちゃんが男性だろうが女性だろうがお構いなしといった態度、天然なのか好意なのか掴めないルカ君の積極的な姿勢、意外と頑固で押しの強い一面にやや振り回されていきます。女性とバレてしまった後も、むしろアイカちゃんが「女性なのに怖くない!」という反応で、こっちが戸惑うほど。ちょっと子供っぽい独占欲もありつつ、一途な想いをぶつけるルカ君には「しょうがないなあ」と思いながらも寄り添いたくなりますね。


個人的には、鳥と会話ができて友達だといっているのに、好物が焼き鳥っていうあたりが大物だなと感じてます。



■獅堂レオ(CV:下野鉱)


続いては「ねこみみアイドル」の獅堂レオ。メンバーの中では最も年下ですが芸歴が長いため、アイカちゃんは「レオ先輩」と呼んでいます。無意識のうちに語尾に「にゃ」が付くほど長らくねこみみアイドルとして活動してきましたが、レオ先輩自身はその固定されたイメージから脱却し、より演技力を試せる仕事がしたいと日々努力を重ねています。


時にはメンバーにつられて感情的な行動に走ることもありますが、語尾の「にゃ」以外は発言も考えも社会人としてごく普通。ファンや周囲の人たちの思うイメージと自分の夢とのギャップに悩むこともあり、理不尽な理由で陰口を叩かれたりオーディションを落とされたりしても恨み言一つ言わずに受け止め、前に進もうとします。アイカちゃんもそんなレオ先輩を尊敬し、少しでも追いつけるよう、レオ先輩の夢をたくさんの人に認めてもらえるように必死で頑張ります。


相棒のようにお互いを高め合っていた2人ですが、そんな時にアイカちゃんが身代わりだとバレてしまいます。本気でアイドルを目指していたわけではなかっのかとアイカちゃんに失望するレオ先輩ですが、アイカちゃんはリライズを成功させたいという想いは本物だと行動で示そうとします。恋愛面よりも「アツい!」と思う展開の多いルートでした。

レオ先輩、ねこみみアイドルはやめたくても、もともと猫好きなのはポイント高し!です。



■諸星セイヤ(CV:細谷佳正)


「炎上アイドル」こと諸星セイヤは、少年マンガで見られる決め台詞のような言葉遣いが特長。「歌姫(ディーヴァ)」「女神(ミューズ)」「開かれた扉の先は戻れない道(オープンザゲートはノットコンティニュー)」などルビを振らないと読めないような言葉のオンパレードで、よくよく聞いてみると「そんな意味だったの?!」ということがしばしば。意味が通じないだけならまだしも、挑発的とも取れる言葉が多いため彼の書いているブログは常に炎上状態です。ファンからも「セイヤ(笑)」と扱われる始末で、リライズの中でも1、2を争う問題児。序盤から解散の危機にまで追い込んでくれるレベルで、もう頭を抱えるしかありませんでした。


でも友達がいなかったこともあり、グループでの活動が嬉しくてたまらないといった一面も。寂しがりやで、褒められると大げさなほどに喜んで、リライズのために行動するセイヤはどうしたって憎めませんし、放っておけません。そして、アーティストとしては「天才」とも言うべき優れた才能に溢れており、マネージャーの米沢(CV:鳥海浩輔)も彼に救われ、惚れ込んだ1人。だからこそ、さまざまな問題があってもかばい続け、後始末をし続け、芸能界での居場所を守ってきました。伝え方さえ間違えなければ決して悪い子ではないのに、どこか人とのコミュニケーションを諦めたようなセイヤにはヤキモキさせられましたが、ケジメの付け方は本当に格好いいなと思いました。


恋愛面では、ずっと一緒にいてくれて、優しくしてくれたアイカちゃんを心から好きになり、女の子だと思わず男の状態でもアプローチかけまくったのには本当にびっくりしたよセイヤ…。でもそれくらい、アイカちゃんが好きだったんだね。



■黒夢ツバサ(CV:前野智昭)


「悪魔系ドSアイドル」であり、その美貌から完璧な被写体ともいわれるモデルも務める黒夢ツバサ。セイヤと似た系統に意味不明な言葉遣いをするタイプかと思いきや、悪魔系っていうか魔界から来た悪魔そのものですってね!どういうことなの?!


そんな悪魔のツバサさんは、ファンに対して非常に辛辣な言葉を投げかけます。こうした態度がご褒美という人もいますけど、特別ツバサさんを好きでもない並の感性の女性であれば、その傲慢な態度に怒るのも無理はありません。しかも本人としては、その鬼畜ドSな言葉責めで生きるために必要な気(オーラ)を得ているようで、悪意など一切ありません。常識が根本的に違う相手を前に、アイカちゃんも四苦八苦。おまけにドS攻撃の餌食となり、辛い思いをすることもありました。


それでも少しずつアイカちゃんと相互に理解を深め、ファンや仕事相手との接し方が変わり始めるツバサさん。もともと他のルートでもだだ漏れてましたけど、懐に入れた相手にはとことん優しく守ろうとするタイプなんですよね。ピーター(CV:梅原裕一郎)をはじめ眷属にはとことん慕われてますし、素直な愛情表現を覚えたあとは、驚くほどストレートに愛を囁きだします。肝心なところは回りくどくてアイカちゃんに伝わらないんですが、そこもツバサさんらしくて微笑ましいです。


わりと真面目なシーンでも飛び出す「悪魔ジュース」という単語に、いちいち笑ってしまって大変でした。

■魁イツキ(CV:森久保祥太郎)


歌も演技も料理も何でもこなすマルチアイドル、魁イツキ。しかし真の姿は、より窮地に自分を追い込むため、あえて問題だらけのリライズへやってきたという「変態ドMアイドル」なのでした。アイカちゃんは、マナカを探しに寮へやってきた矢先、イツキさんに遭遇。無視したり踏んだりしたせいで運命の人「マイ・ダァム」と認定され、鋭い観察眼により目的も正体もあっさりとバレてしまいます。


数々の変態発言はあるものの、アイドルとしての立ち振る舞いは完璧ですし、リライズのために尽力する姿は本物。レオ先輩をきちんと先輩として敬い、ツバサさんとは仲が良いのか悪いのか分からないコンビぶりを発揮することも。生活面でも女の子とバレないようさりげなくフォローに回ってくれますし、一見とくに問題なさそうに思えます。


しかしイツキさんが被虐趣味に走るようになったのは、ある辛い過去が関係していました。その重さは、イツキさんルートに入った途端「このルートで大丈夫ですか?」と3回も念を押され、フリだと思ってやめるを選んだら本当にタイトル画面に戻されたほど。他のキャラクターもさまざまな過去を持っていますが、イツキさんは、まさに「心の闇」が凝縮された内容です。それでも彼を救うためには、きちんと向き合わなくてはなりません。全てを受け止める覚悟で挑みましょう!


推測を早口でまくしたてるシーン、セイヤなどに皮肉が通じず棒読みになるシーン、アイカちゃんの冷たい反応に興奮するシーンは、いちいち演技が素晴らしくて最高でした。

■天音マナカ(CV:立花慎之介)


攻略キャラクターではありませんが、アイカちゃんの兄・天音マナカも重要人物の1人。誰のルートにも入らなかった際には、マナカを中心とした真相ルートへ突入します。


5人のルートでも、何故失踪したのか?マナカに接触を図る団体は何なのか?ルカの父との関係は?愛と絆の「歌」とは?など、謎の行動を垣間見ることができますが、そもそも1歳違いの兄妹とはいえ「入れ替わって気付かれないほど似ている」ことこそ不自然なんですよね。こうして積み重なったさまざまな疑問に答えてくれるのが、このルートとなります。かなり驚きの展開が待っていましたが、まあ悪魔だの魔界だのが普通に出てくる世界ですからこういうのもアリでしょう!アリだ!


個人的なオススメルートは、ルカorセイヤorレオ→ツバサorイツキ→マナカです。恋愛部分はもちろんですが、最低アイドルグループが少しずつ変化し、皆で一緒に頑張っていく姿に感動しました。アイカちゃんと同じく「せっかく良いもの持ってるのに、世間に認められないなんて勿体ない!」という気持ちになりましたね。ぜひ、皆さんもこのアイドル達を成功へ導いてあげてください!

《近藤智子》

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