以下は1UP.COMに掲載されたGDC2004での「Follow the Money: Understanding Console Publishers」という講演の記事を翻訳したものです。変な所もあると思いますが許してください。内容は最後キャラゲー作れ!みたいな感じで終わってますが、途中には結構興味深い事も言ってます。何故例に『ブラッディロア』が挙げられているのかは不明。
私たちがカバーした大部分のGDCスピーチはゲームデザインや製作に集中していますが、カンファレンスではオーディオやアート、ビジネスから法律問題まで多岐に渡ったスピーチがありました。今年のビジネスレクチャーの1つに新しいパブリッシャーのMastif GamesのBill Swartzが行った「お金の流れ: コンソールパブリッシャーを理解する(Follow the Money: Understanding Console Publishers)」があり、ゲームパブリッシャーとはどんなものなのか私たちに教えてくれました。
彼のプレゼンテーションでは例えば典型的なゲームでどんな風にお金が流れていくのか、といった様々なスライドが示されました。それは実際のゲームに基づいたものではありませんが、Swartzはそれが「とてもリアル」な数値で、『ブラッディロア』に良く似たものである言いました。
Swartzが言う業界の問題点の1つは、それがヒット作品によって動かされる業界である事です。ゲームは4万本が爆弾になるかどうかのラインです。とても上手くいって30万本やそれ以上売れれば素晴らしい事です。これを考えると9万本くらい売れた『ブラッディロア』彼の言う「平均」を考えると稀な例だと言えます。
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(Whsl. Wholesaler=卸売り業者)
小売店 | 販売: 49.95ドル | +10.00ドル |
仕入れ: 39.95ドル | ||
卸売り業者 | 卸し: 39.95ドル | +5.00ドル |
仕入れ: 34.95ドル | ||
パブリッシャー | 元卸し: 34.95ドル | +7.00ドル |
コスト: 27.95ドル |
Swartzが示した例で言うとパブリッシャーは一本のゲームで7ドルの利益を上げることになります。しかし5つのゲームがあればそのうち1つしか利益を実際には生みません。なぜなら返品制度などのやっかいな物があるからです。何本のゲームを出荷すれば良いかとても上手くやらなければなりません。卸売り業者はより少ない利益を1本のゲームから得ます。またパブリッシャーへの代金支払いなどのリスクがあります。小売店はそれに比べれば容易に利益を得られますが、ゲームの価格が下がればマージンも下がります。
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Swartzは次いでマーケットの各部分について述べました。販売、小売広告、ロイヤリティなど。
Swartzは最後に向上心のあるパブリッシャーに幾つかのコツを与えました。彼はライセンスを受けたゲームを開発するのが良いと言います。曰く、ライセンスは大量の広告を打つのと同等の効果が得られるそうです。また彼は「2つ以上犯してはいけない間違い」、
1)新エンジンや新技術を開発する
2)新キャラクターを作る
3)新しい開発チームを編成する
を挙げました。この内2つ以上の間違いを犯せば、そのゲームはパブリッシャーにとって非常にリスクの高い作品になるだろうとSwartzは述べました。
Swartzは私の事を「卑屈」な奴だと思わないで欲しいと言ってスピーチを終えました。彼はスピーチを参考に過去に何度も見てきた――支払いの期限が予定通りに来る事を恐れる――状態にデベロッパー達がならない事を望むと言い、その時会場の多くの聴衆がそれに頷きました。