■イベント第二部 開発者トークショウ
イベントの第二部では、FALCOON氏とネオジオ博士に加え、国内唯一のアーケードゲーム雑誌「アルカディア」(エンターブレイン発行)の編集長・猿渡雅史氏が登壇し、トークショウが行なわれました。

猿渡氏はKOFシリーズについて、「『KOF94』から続いている長い歴史を持つKOFは、いままでに数々の挑戦をしてきている。かつて人気だった対戦格闘ゲーム。『餓狼伝説』からキャラクターを集めて作られたこのシリーズは、当時はキャラの寄せ集めと呼ばれていたこともあった。しかしこれは、いろいろなキャラクターを使って戦いたいユーザーの夢を具現化してくれた初めてのタイトル」と、SNKの業績を賞賛しました。
それもそのはず、猿渡氏にとってSNKは、昔から注目していたゲームメーカーのようです。同社の家庭用ゲーム機「ネオジオ」は、発売当初に記事を書ける人間が少なかった。そのため、猿渡氏は自らSNKに接触し、原稿の執筆を行なっていたそうです。猿渡氏は「SNKプレイモアはユーザーの期待度が高いゲームメーカーで、熱狂的なファンがとても多い。これからも日本で良質な格闘ゲームを開発し続けなければならないゲームメーカーの一社です」と続けました。

これに答えてFALCOON氏は、「褒めてもらえてありがたいです。『KOFMIA』は自分で開発している我が子のような存在ですからね。KOFシリーズは、僕も学生時代にお金を払って遊んでいたタイトルです。当時僕と一緒に遊んでいたような人は、いまでは大人。そんな彼らも遊んでいるゲームなので、年齢層はとても広く、とても作り甲斐があるゲームです」と述べました。
そして、『KOFMIA』を遊んでみた感想を猿渡氏に質問すると、「画面が3Dなので見た目は違うが、キャラクターの操作方法は2Dのころと同じ。遊んでしまえば3Dになったという違和感は感じられない。あえて変わった部分を挙げるとすれば、間合いや駆け引きが違うところかな? ただし、この変更点はどの続編ゲームでも同じでしょう」とコメントしました。
一方、『KOF98UM』についての感想は、「『KOF98』は私たちが開催している格闘ゲームイベント“闘劇”に選定させてもらっているゲーム。闘劇は今年で5年目に入っていて、今年は8月11日〜13日に全国決勝大会が行なわれる予定。その大会でなぜいまでもKOF98を扱っているかと言うと、それだけよくできたゲームだから。『KOF98UM』はそんな名作ゲームの集大成とも言える一本でしょう」と語りました。

ネオジオ博士はこのコメントを聞いて、「うれしいですね! でも、闘劇のゲームに認定してもらうにはアーケード版の発売が不可欠なので、なんとしてでもアーケード版を出さなきゃいけません」と、ここでもアーケード版に対する熱い思いを覗かせました。