オンラインゲーム一週間『シリーズ続編は盛り上がりを見せるか』

「東京ゲームショウ2007(TGS2007)」も終了し、次世代ゲーム機も本格的にスタートした感のある9月5週は、ビッグタイトルの続編に関するニュースが舞い込んできました。

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「東京ゲームショウ2007(TGS2007)」も終了し、次世代ゲーム機も本格的にスタートした感のある9月5週は、ビッグタイトルの続編に関するニュースが舞い込んできました。

カプコンは、PSP用ゲーム『モンスターハンターポータブル 2nd G(MHP2G)』を発売すると発表しました。苦戦するPSPの牽引力となり、あっという間にミリオンを達成した『モンスターハンターポータブル 2nd』の続編ということで、「モンハン」コミュニティは早くも「MHP2G」の話題で盛り上がっている模様。

「MHP2」では、PSP本体を持ち寄っての協力プレイの他、非公式のフリーソフト「Xlink Kai」での通信プレイも盛り上がりました。現時点では「MHP2G」の通信回りに関しては全く不明ですが、今回も「Xlink Kai」が使えるのであれば、「MHP2」で揃えたインフラのおかげで、より早いタイミングで通信プレイへ参入する姿が見られるのではないでしょうか。

家庭用ゲームとオンラインゲームの間には、まだまだ深くて広い溝が存在します。一人プレイとは違った動きが要求されるのはもちろん、人とふれ合う時のマナー、角の立たない自己主張の仕方、負けをいかに受け入れるか……などなど、心構えの部分が大きいところがあります。家庭用ゲームでありながら、オンラインゲーム的な楽しみ方ができる「MHP」シリーズのように、両者の架け橋となるタイトルが増えることで、どのような変化が起こるのかが楽しみなところではないでしょうか。

ガンホー・オンライン・エンターテイメントは、MMORPG『ラグナロクオンライン2』において、正式サービスを延期すると発表しました。

『ラグナロクオンライン2』では、最終段階ともいえるオープンβテスト(正式サービス開始前に、誰でも参加できるテストプレイ)のスタートと前後して月額料金も発表されました。また、プレイチケットやパッケージの販売もスタートするなど、正式サービスに向けた展開が行われてきました。

延期に関してガンホーは、プレイヤーからの希望や要望をできるだけゲームに取り込んでいくため、とコメントしています。決算報告書でも述べられているように、『ラグナロクオンライン』への収益依存度が高いのがガンホー。そこからの脱却を目指すも、『北斗の拳ONLINE』『グランディア ゼロ(旧グランディアオンライン)』が未だ正式サービスに至っていない状態での延期決定は苦渋の決断だったといえるのではないでしょうか。

売り切り型の家庭用ゲームとは異なり、後からコンテンツを足せるオンラインゲームでは、世界を拡充していくという方式が一般的です。かつては、MMORPGの存在自体が珍しかったため、プレイヤー側にも「世界の成長を見守る」という意識が存在しました。こうした状況で育まれてきたのが、前作『ラグナロクオンライン』でした。しかしながら、今ではMMORPGの数もかなり多く、「よりコンテンツの多い世界へ」という、家庭用ゲーム的な選び方も可能となってきました。

今後は、初動の時点でいかに高い完成度を提示し、多くのコンテンツを用意できるかもキーポイントとなるのではないでしょうか。歴史の長いタイトルに人が集まる傾向のあるMMORPGの世界。そう考えると『ラグナロクオンライン2』最大のライバルは『ラグナロクオンライン』ということにならないでしょうか。「ラグナロク」から「ラグナロク」へ、政権の移行は成るのか否か。ガンホーとGravityの今後の取り組みが期待されます。

《水口真》

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