オンラインゲーム、不正な課金決済や不正ツールの被害続く

JOGA(日本オンラインゲーム協会)は、2007年11月5日(月)に「90%以上のオンラインゲーム会社が不正な課金、不正なゲームプレイの被害に遭っている」とする報告を発表しました。

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JOGA(日本オンラインゲーム協会)は、2007年11月5日(月)に「90%以上のオンラインゲーム会社が不正な課金、不正なゲームプレイの被害に遭っている」とする報告を発表しました。

これは、9月27日(木)〜10月15日 (月)の期間中、JOGAに加盟するオンラインゲーム運営会社19社を対象に行われた調査で、80%にあたる16社が回答した結果となります。

調査項目は「1.課金について」「2.不正なゲームプレイについて」「3.アカウントのハッキングについて」「4.サーバーへの不正アクセスについて」「5.RMTについて」の5つで、チートやBOT(自動でモンスターを狩り続ける不正プログラム)は、ほぼ全社となる15社が被害を受けており、その影響に関しては「ユーザーのクレーム増加」「不正対応運営コスト増加」「アイテム課金売上の減少」「ゲーム内バランスの破綻」「接続者数の減少」などが挙げられています。驚くべきはサーバーへの不正アクセスに関する項目で、こちらはほぼ半分となる9社が被害に遭っており、普段は表に出ないだけに、ショッキングな数値といえるでしょう。

オンラインゲームでの不正が、愉快犯的なものから金銭目的に移行している状況もあり、運営各社にはより一層の対策が求められています。


●調査結果概略(リリースより抜粋)
1.課金について
1チート、BOTによる不正プレイの被害はありますか?
ある 15社 94% ない 1社 6%
2「ある」を回答された場合、具体例を挙げてください。(複数回答)
クレジットカードにおける名義人以外による使用 12社 75%
不正に流出したクレジットカード番号による課金 9社 56%
課金請求に対する支払拒否(回収不能) 4社 25%
プリペイド番号(ピンナンバー等)の流出および不正使用 1社 6%
その他 1社 6%


2.不正なゲームプレイについて
1チート、BOTによる不正プレイの被害はありますか?
ある 15社 94% ない 1社 6%
2「ある」を回答された場合、具体的な不正プレイ内容を挙げてください。(複数回答)
BOT、マクロ、オートマウス(自動操作プログラム) 15社 94%
スピードハック(移動や攻撃速度の操作) 12社 75%
パケットハック(パケット置き換え・転送による高レベルの操作) 8社 50%
ファイル改ざん(ゲームクライアント、ゲームデータファイルの分析・操作) 8社 50%
メモリエディット(メモリ内のゲームデータデバッグやメモリエディット等) 8社 50%
その他 2社 13%

3 2の不正プレイのゲームへの影響を具体的に挙げてください。
ユーザーのクレーム増加 14社 88%
不正対応運営コスト増加 14社 88%
アイテム課金売上の減少 10社 63%
ゲーム内バランスの破綻 9社 56%
接続者数の減少 9社 56%
ゲーム内バランスゲーム寿命の短命化 8社 50%
回線、サーバー負荷の増大 5社 31%
その他 3社 19%


3.アカウントのハッキングについて
1御社のサービスでアカウント情報の盗用によるトラブルはありましたか?
ある 11社 69%
ない 5社 31%
2アカウントハックの原因は何ですか?(複数回答)
ユーザーの不注意による情報漏洩(家族や人による盗用など) 11社 69%
ユーザー間でのアカウント共有 10社 63%
ウイルス、又はスパイウェアによるアカウント盗用 2社 13%
社外からの不正アクセスによる情報流出 1社 6%
社内からのアカウント情報漏洩 1社 6%
その他 21社 3%


4. サーバーへの不正アクセスについて
1サーバーアタック、ネットワークへの侵入被害(未遂の場合は痕跡等)はありますか?
ある 9社 56%
ない 7社 44%
2具体的な被害事例を挙げてください。(複数回答)
ゲームサーバー(DB含む)への攻撃、侵入 9社 56%
WEBサーバーへの攻撃、侵入 5社 31%
その他 2社 13%


5.RMTについて
1御社のRMTに対する対応を教えてください。(複数回答)
利用規約で禁止している 13社 81%
禁止していない(または公認している) 0社 0%
特に方針を出していない 2社 13%
自社でアイテムトレードのサービスを提供している 1社 6%
その他 4社 25%

《水口真》

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