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ネオウィズは、FPSの「SPECIAL FORCE」や「FIFA ONLINE」といったポストMMORPGタイトルも含め、多くのタイトルを提供している企業で、「安定的なタイトルの確保が必要という意識があった」(李氏)というゲームオンにとって、望ましいパートナーと言えそうです。また、ネオウィズにとっても「(ゲームオンは)安定的な提供先となる」(李氏)わけで、製販が組むメリットは大きいでしょう。
今後投入されるネオウィズ製タイトルの日本でのパブリッシングはゲームオンが行うことになるのか?という質問に対して、李氏は「今とのところは決まっていない」と答えています。
■タイトルの調達コストには直接影響なしか?TOBで得られるのは「身軽さ」
今回の買収によってネオウィズのタイトルがより有利な条件で導入できそうにも見えますが、ネオウィズがKOSDAQ上場企業ということで、極端な廉価でのタイトル導入は難しいでしょう(ゲームオン以外に提供する方が収益が大きいような契約は、ネオウィズ株主に対する不利益となってしまうため)。
このため、ゲームオン側のメリットが見えにくい今回のTOBですが、受け入れた理由について李氏は、サムスンという巨大企業グループでは動きにくい場面もあり、今回のTOBによってより身軽になれることがメリットの一つだと述べています。
また、発表されているTOB価格も、1株あたり20万円と直近の株価13万4000円に対して約50パーセントのプレミアムとなっていることで、今回のTOB、ゲームオンの既存株主にとってもポジティブに受け止められるのではないでしょうか。