ついに実車が登場。国内自動車メーカー6社とコラボレーション! ゲームポット『Level-R』の展開予定を発表

ゲームポットは14日、東京で記者懇親会を開催し『Level-R』の今後の展開予定を明らかにしました。

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c2006 Invictus Games Ltd. All Rights Reserved. Exclusive License c2006 Gamepot Inc., All rights reserved.
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ゲームポットは14日、東京で記者懇親会を開催し『Level-R』の今後の展開予定を明らかにしました。

オープンβテストを開始して半年以上が経過した『Level-R』ですが、そろそろ正式サービスの開始日が気になるところです。しかし、ゲームポット エンタテインメント事業本部企画・運営チームの加賀直柔氏は「今年4月からオープンβテストを開始し、現在は正式サービスへ向けてクォリティアップとゲームバランスを調整中です」と話し、正式サービスの時期についてはコメントしませんでした。一体何を調整しているのでしょうか。

ゲームポット エンタテインメント事業本部企画・運営チーム 加賀直柔氏


「操作感の向上、臨場感の向上、ELOレーティングシステムの導入。この3点を重点的に取り組んでいます」と加賀氏。操作感については「キーボードで簡単に操作できなければつまらない」とのことで、キーボードによるハンドリングの改良を行っています。具体的には、ハンドルに割り当てたキーを押すしたときのステアリング角度です。現在のLevel-Rではキーを押すと360度ハンドルが回転します。これを今後は100度程度に抑えて操舵感を改善します。これにより、コーナーリング時のハンドル、ブレーキ、アクセルワークが重要になります。キーボードでも簡単にカウンターステアが当てられるようにするということでしょう。「ゲームかシミュレーターかと言われたときに、どちらかと割り切るのではなく、ちょうど良いところを見つけたい」と加賀氏は抱負を語りました。「フルスロットルでカーブに突っ込むレースにはしたくない」という台詞は今日も聞けました。

キーボードのステアリング操作を改善


臨場感の向上については「エンジン音を改善し、高回転時のエンジン音にメリハリを付けることで、シフトチェンジのタイミング合わせに使えるレベルにしたい」とのことです。サウンドチューンの難しさをゲームでも再現するとは、かなりこだわって作っているようですね。"スピードが上がると視野角が変化する"というシステムは、スピード感が増すために効果的です。

ELOレーティングシステムとは元々チェスやバックギャモンなど、対戦ゲームの実力を測定する方法です。国際チェス連盟や日本の将棋団体も採用している方法です。Level-Rではプレーヤーの勝敗数、車種などの記録からレーティングを設定します。対戦する際に、自分の実力に近いプレーヤーを見つけやすくなり、マッチングがスムーズになります。誰かが圧勝するというレース展開になりにくく、接戦が楽しめるわけです。

ELOレーティングを導入


新サービスの時期は未定ですが、新サービスに向けた準備も着々と進行中です。正式サービスではいよいよ自動車メーカーの協力のもとで実車がゲームに登場します。第一弾はトヨタ、スプリンター、トレノAE86型です。1600ccで軽量ながら、車体剛性に優れたFR(前置きエンジン後輪駆動)クーペ。ヘッドライトは開閉式で、スーパーカーブームの影響を色濃く残した名車です。姉妹車のカローラ レビン AE86は人気漫画「頭文字D」の主人公が乗っていました。1983年にデビューしたクルマですが、現在でも中古市場で人気です。第二弾はホンダシビックSiR-II EG6です。こちらはFF(前置きエンジン前輪駆動)の名車と言われました。1600ccで170馬力の高性能エンジンです。FF社の特性として、ハンドルを向けた方向に走ってくれるため、後輪がすべりやすいFR社に比べると初心者向けのクルマとも言えます。三弾目はマツダRX-7 Spirit R FD3S。マツダお得意のロータリーエンジンにシーケンシャルツインターボを装備し、255馬力を発生させるモンスターでした。この他にもマツダRX-8、トヨタMR-2などが登場する予定です。このように、Level-Rは実車の導入に積極的に取り組んでいくとのことです。

このように、架空車でオープンβテストを続けていたLevel-Rが、実車の採用に向けてステアリングを切ったことについて、加賀氏に直接質問したところ、「実車でやりたいとはずっと思っていました。しかし、Level-Rの特長はクルマが衝突したときに、物理エンジンによって正しく壊れていきます(笑)。これが自動車メーカー様にはご理解頂きにくいことでした。今回の実車採用については、キャビンを壊さないこと、という約束があるんです。つまり、どんなに派手なアクションをしても、ドライバーが無事であることなんですね。そこは私たちも同じ考えでしたので実現できたというわけです」とのことでした。今後、30〜40車種を投入していく予定で、今回発表されなかったメーカーも今後登場するそうです。

それにしても"壊しても良い"と決断していただけるとは、自動車メーカーのゲームへの理解が深まったと実感します。そういえば東京モーターショウでもグランツーリスモのブースがありました。未来のドライバーである子供たちにクルマを体験してもらうという意味で、自動車メーカーにとっても、ゲームは商品情報の手段として重要なのかもしれませんね。

トヨタ、スプリンター、トレノAE86型
TOYOTA, MR2, SPRINTER TRUENO and all other associated marks, emblems and designs are intellectual property rights of Toyota Motor Corporation and used with permission.


ホンダシビックSiR-II EG6
Honda Official Licensed Product.


マツダRX-7 Spirit R FD3S
Mazda Official Licensed Product.

《杉山淳一》

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