【CEDEC 2008】「お金を持っている人は国内にいるとは限らない」多国籍展開のススメ

CEDEC3日目16:40〜はオンラインゲーム『ゲットアンプド』などでお馴染み、サイバーステップ株式会社の佐藤 類氏が登壇。「新開発オンラインゲーム(2タイトル)の国内サービス立ち上げ及び海外展開(韓国、中国、台湾、米国)についての具体的活動の紹介と研究開発中の新しいオンラインエンターテイメント(遠隔操作ロボット)のデモ」という講演を行いました。

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【CEDEC 2008】「お金を持っている人は国内にいるとは限らない」多国籍展開のススメ
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CEDEC3日目16:40〜はオンラインゲーム『ゲットアンプド』などでお馴染み、サイバーステップ株式会社の佐藤 類氏が登壇。「新開発オンラインゲーム(2タイトル)の国内サービス立ち上げ及び海外展開(韓国、中国、台湾、米国)についての具体的活動の紹介と研究開発中の新しいオンラインエンターテイメント(遠隔操作ロボット)のデモ」という講演を行いました。

サイバーステップ株式会社は2000年に創立されオンラインゲームを専門に開発・運営を行ってきた会社。韓国・中国・台湾といったアジア圏での売上が7割を占めています。佐藤氏はオンラインゲームのメリットを「地域性に合わせて価格設定ができること」であり、多国籍展開をすることで1コンテンツから何本分もの利益を上げられると解説。アイテムの売れ行きにもお国柄が出る一例として、中国では武侠もののアバターが受け、韓国では国旗がついたデザインの服が好評、日本ではガチャガチャが売れるといった実例を挙げ、日本のユーザーは韓国・中国・台湾と比べると数こそ少ないものの、一人当たりの課金額は10倍近くにも達するとする見解を明らかにしました。

佐藤氏は「日本のエンターテイメントはレベルが高い」とコメント。細かいところの作り込みが日本人開発者のお家芸であり、海外でも歓迎されている……と『ゲットアンプド』売り込み時代の体験談を披露しました。

続いては注目の新作『ゲットアンプド2』のお披露目。現在開催中のクローズドβテスト(正式サービス開始前に、人数を限定して行うテストプレイ)にCEDEC会場からログインするというオンラインゲームならではのパフォーマンスを展開。200人が集えるビジュアルロビーと20人同時対戦のデモを行いました。

現在サイバーステップ株式会社が手がけているのは遠隔操作型のロボット。専門的なソフトを介するのではなく、WEB上からロボットを操作することができます。単純にロボットを動かすのではなく、「ロボットのカメラで赤い紙を捉える」など与えられた課題をこなすことでタイピングゲームによるモンスターとの戦闘が展開。実際にCEDEC会場から東京・渋谷区のオフィスに配置したロボットを遠隔操作しました。

「お金を持っている人は国内にいるとは限らない」とするのが佐藤氏の持論。積極的な海外展開を推奨すると同時に「ローカライズといいパートナーを選ぶのは難しく、現地のニーズを聞かないことには失敗する」と、様々な国でサービスした教訓で講演を締めくくりました。

《水口真》

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