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バンダイナムコゲームス
・広野 啓 CSカンパニー CS第4プロダクション 第5課
本作のプロデュースを行う。これまでは主に「ガンダムバトル」シリーズ、「Gジェネ」シリーズに携わる。「VS.」シリーズのプロデュースを行うのは今回が2度目。
カプコン
・土屋 和弘 編成室 プロデューサー
開発プロデューサー。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 連合vs.Z.A.F.T.II PLUS』以降、アーケード版・コンシューマー版ともに開発に関わる。バンダイナムコゲームスとカプコンの橋渡しをしながら、開発を上流から下流まで統括する。
・中井 一仁 プロダクト制作部 技術研究室 プログラマー
「VS.」シリーズの開発は初めて。ストリーミング、動画などをはじめ、ADXの実装やデータ管理など、本作のプログラムの中核を担う。
・佐野 和司 プロダクト制作部 技術研究室 プログラマー
『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』アーケード版から開発を担当。アーケード版を中心にシステム周りを担当。
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ガンダム同士の夢の対決が遂に実現 |
―――「VS.」シリーズは長く続き、そして長くゲームユーザから支持を得ているシリーズですが、その中で本作はどのような位置付けのタイトルになるのでしょうか?
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広野氏 |
(※1)モビルアシスト・・・助っ人のモビルスーツが援護攻撃・防御などを行ってくれる新システム
(※2)Gクロスオーバー・・・画面を覆い尽くすほどの範囲で攻撃を行うことができる一発逆転!?の協力技。
土屋: 今までの「VS.」シリーズは、1つのゲームに1つのアニメ作品が対応する形で作ってきたのですが、今回は16作品を登場させました。これまでは1つの作品の世界観で、その作品に登場する機体を登場させれば良かったのですが、今回は16作品分のボリュームがありますから、そうはいかず苦労しました。また、プレイ中に武装を換装できたり、モーションも非常に増えていたりと、1つ1つの機体の情報量がこれまでのタイトルと比べて飛躍的に増えています。とにかく物量が今回の特長でもあって、アーケードからPSPに移植するに当たって一番苦労した部分でもあります。
―――複数のアニメ作品をまとめる世界観はどのようにして作っていったのですか?
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土屋氏 |
―――どうしてPSPというハードを選ばれたのですか?
広野: 今回はガンダム同士のバトル、そして、「VS.」シリーズならではのチームバトルが特長になりますので、必ず通信対戦は入れたいと思いました。そのときに、コンシューマーで一番通信対戦が遊ばれているハードを考えるとPSPが浮かんだんです。ちょうどいいタイミングでPS3の「アドホック・パーティー」(※)が開始されたことも追い風にもなりました。携帯ゲーム機ということで開発に苦労した面もあるのですが、我々が力を入れた部分で盛り上がってもらえたようで、今作のハード選びは大成功でしたね。
※アドホック・パーティー for PlayStation Portable・・・PS3経由でPSPのネットワーク対戦ができる機能
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対戦の楽しさを追求した本作 |
土屋: 「アドホック・パーティー」のβテストが始まったとき、PSPでの前作にあたる『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T. PORTABLE』が、ガンダムVS.ガンダムの前哨戦のように盛り上がって、発売後も多くの方がネットで対戦してくださっています。数字ではなくて体感的なものにはなりますが、感触としてはとても良い反応がありました。また、対戦相手と「パイロットカード」というプロフィールを交換できる機能もあって、コミュニケーションツールとしても良いものに仕上がっているのではないかと思います。
―――アーケードからPSPへの移植という部分で苦労された点はありますか?
土屋: 無事にPSPに移植にできるかという点は心配でしたね。「VS.」シリーズの家庭用ハードは、基本的にはアーケードと同等のアーキテクチャを持つハードか、もしくはアーケードの基板よりも性能の良いハードで開発してきました。今回はその逆でしたから、今までで一番大変だったと思います。開発が始まる頃、広野さんには「ちゃんと移植できなかったらゴメンなさい」って言っていましたから(笑)。
広野: 実際、やってみなければわからない、という面は多くありましたね。ただ、以前PSPで『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T. PORTABLE』を作っていたので、その資産は大きかったと思います。それに、カプコンさんならきっと大丈夫という確信もありました。そこは長年一緒に「VS.」シリーズを作ってきた信頼関係があるからこそだと思います。
こだわったところ、妥協したところ