【E3 2009】パンデミックスタジオが手がける最新作『The Saboteur』をチェック

EAのプレスカンファレンスで発表された『The Saboteur』。第2次世界大戦のフランスを舞台に、レジスタンスとして対ナチスの破壊工作を行うアクションアドベンチャーです。実はこのタイトル、E3直前に出展が決まったようで、メインのブースとは別に展示が行われていました。手にとってプレイはできませんでしたが、開発者のデモプレイにあわせて詳細を聞くことができたので、レポートしましょう。

ソニー PS3
The Saboteur
The Saboteur 全 9 枚 拡大写真
EAのプレスカンファレンスで発表された『The Saboteur』。第2次世界大戦のフランスを舞台に、レジスタンスとして対ナチスの破壊工作を行うアクションアドベンチャーです。実はこのタイトル、E3直前に出展が決まったようで、メインのブースとは別に展示が行われていました。手にとってプレイはできませんでしたが、開発者のデモプレイにあわせて詳細を聞くことができたので、レポートしましょう。



主人公はアイルランド人のメカニック兼レーサーで、タフガイのショーン・デブリン。個人的な「借り」を返すため、イギリス情報部やフランスのレジスタンスに協力し、ナチスに対してサボタージュ活動をするという設定です。ゲームの舞台は1940年代のドイツ占領下のパリ、パリ郊外の農村地帯などです。特徴の一つにモノトーンタッチのグラフィックがあり、ナチスの勢力地帯ではモノトーンとなり、それ以外のエリア(農村など)ではカラーに色彩がシームレスに変化します。

さらにモノトーンの中でも、キーパーソンや建物の中に入れる窓ガラス、重要な建物の看板など、ゲームプレイに関係する箇所はカラーで表示される仕組みです。3Dの街並みはただでさえ迷いやすいのに加えて、グラフィックがリアルになる一方で、実際には開かないドアや、入れない建物などにイライラしたゲーマーも多いはず。ところが本作では、色がついている場所には、何らかの意味があるのです。本作のこのテクニックは、映画的である一方で、極めてゲーム的であり、「その手があったか」と膝を叩かされました。

ゲーム内容はストーリー性重視のミッションスタイルで、メインストーリーを追うだけなら15〜20時間、サブミッションまで含めると約40時間。ストーリー指向なので1人プレイのみとのことです。常に画面の右上に何をすべきか、次の目的が表示されるため、迷うことなくストーリーを追いかけていけます。またアクションシーンではゲームコントローラーから手を離すと、自動で防御状態となるなど、初心者対策もかなりしっかりしているようです。「ゲームの操作はできるだけ簡単にして、ストーリー体験に没入させたいんだ」と解説がありました。

ゲームのもう一つの特徴が、デブリンの多彩なアクションです。建物の壁をよじ登る、忍び寄る、変装する、乗り物を奪って運転する等々。戦闘シーンではアクションゲームさながらに、三人称視点での銃撃戦が繰り広げられます。またセクシーなヒロインや夜の女性たちが登場するのも特徴。大人向けの冒険エンターテイメントといった印象です。

デモプレイは2部に分かれ、1部ではパリの街中から開始します。スポーツカーでパリを走り、建物の壁をよじのぼり、電線を伝って建物の中庭に潜入。スニーキングでナチスの兵士に近づいて、一撃で倒し、制服を奪って変装。時限爆弾で建物を爆破して、銃撃戦の後に車を奪って逃走し、「お姉ちゃんの店」にシケこんで追跡をかわす、という一連の流れが示されました。第2部では農村地帯の教会から始まり、赤十字のトラックに乗り込んでナチスの基地に潜入し、停泊中の飛行船ツェッペリン号を爆破。燃えさかる船隊から脱出中というところで「to be continued」となりました。

『The Saboteur』の開発は『Star Wars: Battlefront』『フルスペクトラムウォーリア』シリーズなどを手がけた米パンデミックスタジオで、プラットフォームはXbox360、PS3、PCです。発売時期は未定で、続報が待たれます。

《小野憲史》

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