「Arkham Asylum」とは、原作に登場するゴッサム・シティ郊外の施設で、バットマンによって逮捕された悪漢たちが収容される精神病院兼監獄のこと(トラウマを抱えたバットマンは、宿敵といえども殺しはしません!)。ゲームはこの悪の巣窟が、宿敵ジョーカーに占拠されるところから始まる、ダークな雰囲気たっぷりのオリジナルストーリーです。試遊台では序盤のシークエンスと、組み手のように次々に悪漢達を倒していき、ハイスコアを競う2つのモードがプレイできました。
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本作のポイントは「FreeFlow Combat」という戦闘システムです。内容的には三人称視点のアクションですが、とにかくバットマンの動きが重い! ヌルヌル動くというよりも、ビシッ、バシッとコンボをつなげていく感じで、アクションの要所にカットシーンによるアップの映像も挟まり、心地よいリズム感を生み出しています。純粋なアクションゲームというよりも、バットマンのアクションカットをインタラクティブに紡いでいる、というイメージでしょうか。これまでにない感覚のアクションが楽しめます。
一方ストーリーモードでは、さまざまな謎や仕掛けを解きつつ、アドベンチャーを進めていくというもので、シナリオは著名なバットマン作者でエミー賞を5回も受賞したポール・ディニ氏が起用されています。バットマンはスーパーマンなどと違い、銃撃を受けると死んでしまう「生身」のヒーローなので、ザコ敵といえども正面から対峙するのは厳禁。背後から忍び寄って密かに倒すという、スニーキングアクションになっているのが特徴です(銃撃を受けると、ホントにアッサリ死んでしまいます)。
また「ディティクティブ」機能があり、L2キーを押すと画面がX線風に変わって、手がかりや仕掛けが表示されます。おなじみのワイヤーアクションや、高所からのダイブ、コウモリのように逆さまにぶらさがるなどのアクションもでき、隠れ家のバットケイブも登場します。もちろんバットモービルやバットウィングなどのビーグル類も操縦でき、バットマンの世界観に十分に浸れること請け合いでしょう。さらにPS3版の特典として、PlayStationNetworkから8個の無料ステージをダウンロードして、ジョーカー側でプレイすることも可能です。
国内発売は未定ですが、良質なアクション・アドベンチャーという印象で、日本版の発売も期待したいところ。その際には洋画の吹き替えでおなじみの豪華声優陣で固めるなど、ぜひぜひに一部の「好き者」を唸らせるような、マニアックなローカライズをお願いします!