「ゲームを売るために年齢制限をごまかす人々がいる」-海外業界人の指摘
「ゲームソフトが年齢制限に引っかからないよう関係機関をごまかしている」という業界人の指摘です。
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Artificial Mind and MovementのCEOであるRémi Racine氏は、Montreal International Game Summitにおいて、いくつかのデベロッパーはゲームを売るためにESRB(Entertainment Software Rating Board、北米のレーティング機関)をごまかしていると主張します。
「我々は多くのパブリッシャーと働いたデベロッパーとして、多くの人々がレーティングをごまかそうとしていることに気づいている。彼らはM指定(17歳以上)よりT指定(13歳以上)の方が売れるだろうといい、審査用のビデオに最も暴力的な場面を収めない。これにより適切なレーティングではなく、望んだレーティングを手に入れる」
「多分、特定のレーティングを手に入れることはあなたのゲームを助けるだろうが、ゲーム産業全体を助けるものではない」
Artificial Mind and Movementはバイオレンスに溢れたアクションゲーム『WET』を手がけたデベロッパー。
2010年に発売される予定の新作に関し、「我々はゲームが地獄と同じくらいにバイオレントであることを知っている。ゲームには血が出てこないので低いレーティングを得ることができるだろう。しかし、我々は13歳以下にこのゲームを遊んで欲しくないのでT指定以下にはして欲しくないというだろう」とコメントしています。
過激な表現を収めたゲームが売れるというのが現在の流れですが、ゲームを売るためにレーティングをごまかすのではなく、倫理的な観点から適切なレーティングが行われるべきであるというのが氏の主張。
ESRBはこうした「ごまかし」が発覚した際はレーティングのやり直しとラベルの張り替え、100万ドル(約8900万円)の罰金を科すとのことです。
《水口真》