「今のゲームは高すぎる。2600円で4~5時間で終わるゲームを」-ナムコバンダイパートナーのVPが提言
「今のゲームは高すぎる」と業界人は警鐘を鳴らします。
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ナムコバンダイパートナーのバイスプレジデントであるOlivier Comte氏は、海外ゲームサイトMCVに対し、ゲームの価格は不適切なものであるとする見解を明らかにしました。
「ゲームの価格は消費者にとって高すぎるので、将来これを変えなければならないと確信しています。開発費用と小売へのマージンをあわせて40ポンド(約5200円)という価格は我々にとってフェアなものですが、消費者には高すぎます」
Comte氏がいう適切な価格は20ポンド(約2600円)ほど。20ポンドに見合った内容を提供し、その後はDLC(ダウンロードコンテンツ)に移行するというビジネスモデルを提案します。
「9月~12月は毎週超大作が発売されますが、全て買うような余裕は消費者にはありません。ゲームにとって良い価格は20ポンド前後ですが、この価格では10~15時間ものアドベンチャーを作ることはできません。20ポンドで我々が提供できるのは4~5時間のプレイで、その後はDLCで追加のお金を儲けることができます」
任天堂のようなゲーム機の販売メーカーには、パブリッシャー(流通会社)が新たなビジネスモデルへ移行することを助ける義務がある、とComte氏はいいます。
「パブリッシャーがニンテンドーDSのゲームで儲けることは不可能です。例を挙げるなら、ニンテンドーDSのゲームは15ポンド(約1900円)で売られているからです。
我々は小売にこれより安く卸さなければならないし、マーケティング、生産、ディストリビューションの全てにコストを払わなければならないのですから。これは現実的なビジネスモデルではありません」
単純に価格を下げるのではなく、プレイ時間を含めた様々な部分で改革を行わなければならない、というのが氏の主張。
「新たなビジネスモデル」とはDLC主導&4~5時間というスタイルを指すようですが、現在はプレイ時間が長期化する傾向にあるだけに、従来よりも短い時間で満足させ、さらにDLCに追加投資する気にさせる……というのは作り手の腕が問われることになりそうです。
《水口真》