Webとリアルから囲い込む ― 未来形コミック月刊「ヒーローズ」のプロモーション戦略

2011年11月に創刊したマンガ雑誌、未来形コミック月刊「ヒーローズ」は、「ヒーロー」にフォーカスした連載作品、スタジオ方式導入による制作体制や、セブンイレブンをメインとした流通、200円という価格設定などの革新的な試みで、業界内外から注目を浴びている。

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2011年11月に創刊したマンガ雑誌、未来形コミック月刊「ヒーローズ」は、「ヒーロー」にフォーカスした連載作品、スタジオ方式導入による制作体制や、セブンイレブンをメインとした流通、200円という価格設定などの革新的な試みで、業界内外から注目を浴びている。

しかし、それ以上に他雑誌と異なる新たな試みは、Webサイト、TwitterやFacebookを利用したプロモーション戦略だ。マンガ雑誌とWebメディア、ソーシャルメディアの連携は、どのような目的でどのように行われているのだろうか。今回は、月刊「ヒーローズ」のプロモーション戦略についてフォーカスする。

コンテンツを多数盛り込んだウェブサイト


■雑誌の役割、Webの役割
通常、マンガ雑誌の公式サイトは作品紹介や第一話の試し読みなど、連載作品に関するコンテンツを提供することが多いが、月刊「ヒーローズ」の公式サイトを見ると、これまでのマンガ雑誌の公式サイトとかなり異なる印象を受ける。月刊「ヒーローズ」 の公式サイトでは、こうしたコンテンツに加えて、発売前の最新話試し読みや、AKB48のメンバーによる作品本編の朗読ムービー、作品の世界観を再現したコスプレ壁紙プレゼントといったユニークなコンテンツもある。

月刊「ヒーローズ」が公式サイトで展開するコンテンツの考えは明白だ。月刊誌は次号が出るまで間が空く、そのリードタイムを補完するためだという。つまり、次の発売日まで公式サイトで様々なコンテンツを楽しんでもらい、次号への興味を喚起する。一度、関心を持ったファンを継続的につなぐのが公式サイトの果たす役割だ。

■情報の流れを作りだすソーシャルメディアの役割
TwitterやFacebookの活用も、雑誌とメディアの相互補完、そしていつでも月刊「ヒーローズ」を楽しんで欲しいとの考えに根ざしたものだ。月刊「ヒーローズ」では、機動力、双方向性が特徴のソーシャルメディアの役割を、最新情報を早く広く伝えるための手段として定義している。

twitterでより多くのユーザーに情報を広げる


TwitterとFacebookは、すでにユーザーとなったファンの満足度を上げる役割を持つ。本誌や公式サイトでも配信してない情報も多く取り上げ、より深い情報を発信する。さらにTwitterには旬の情報をどんどんつぶやき、Facebookではヒーローズの世界観をじっくり体験してもらうという狙いの違いもある。

Facebookではより深い情報を発信する


月刊「ヒーローズ」は創刊からすでに半年が経ち、一定の認知度は獲得できた。現在はプロモーション第二期ととらえ、よりユーザーのエンゲージメントを高めていくために、これまでにないようなやりかたを目指すという。月刊「ヒーローズ」の新たなプロモーションの挑戦はまだ続きそうだ。

《アニメ!アニメ》

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