【TGS 2012】IGDA日本がCEDECに引き続き、TGSでもスカラーシップを開催

国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)はCEDEC2012に引き続き、東京ゲームショウ2012でもスカラーシッププログラムを実施しました。

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ランド・ホー会議室で記念撮影
ランド・ホー会議室で記念撮影 全 13 枚 拡大写真
国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)はCEDEC2012に引き続き、東京ゲームショウ2012でもスカラーシッププログラムを実施しました。

選抜に合格した日本人5名、ポーランド人1名、合計6名のスカラーは、開催前日に都内のゲーム会社を見学するスタジオツアーに参加。東京ゲームショウではTGSフォーラムや、「センスオブワンダーナイト(SOWN)」などのイベントも体験しました。

スタジオツアーの受け入れ企業は、ランド・ホー、サイバーエージェント、フロム・ソフトウェアの3社。ランド・ホーとサイバーエージェントでは会社概要の説明に加えて、実際の開発現場も見学。フロム・ソフトウェアでは看板タイトルを手がけるトップ開発者とのディスカッションも設けられました。

1999年に設立され、当初は『ダビつく』シリーズなど、競馬ゲームの開発をメインで手がけていたランド・ホー。近年では海外営業に力を入れており、UBIから発売された『ジャストダンスキッズ』シリーズは、欧米市場で記録的なセールスを達成しました。ポップキャップゲームズからリリースされた『ビジュエルド伝説』の開発も手がけるなど、スマートフォンアプリにも力を入れています。スタジオツアーでも『ジャストダンスキッズ2』のデバッグ風景や、開発中のソーシャルゲームのデモを見学できました。

サイバーエージェントでは渋谷・道玄坂のビルに設置された本社や、明るい開発室の様子に皆、圧倒されていました。主力のアメーバピグ事業や、ソーシャルアプリ事業などに加えて、充実した福利厚生制度や、事業育成プログラム「ジギョつく」制度も魅力に映ったよう。社員なら誰でも応募でき、採択されると事業の責任者として実践に移せる制度で、思わず目が輝いたスカラーも。また社内のあちこちに張られた社員手作りのポスターも、同社の自由闊達な社風を表しているようでした。

フロム・ソフトウェアでは、『アーマード・コア』シリーズプロデューサーの鍋島俊文氏、『ダークソウル』でメインプログラマーを務めた伊藤淳氏と、質疑応答の場が設けられました。プログラマーやアーティストと比べてイメージが掴みにくいゲームデザイナーの職分や、チーム内でコミュニケーションをとる秘訣といった質問から、「仕事をしていて心が折れそうになったとき、どのように乗り越えるか」といった「ぶっちゃけた」質問にまで、それぞれ丁寧に回答いただき、大きな刺激になったようでした。

東京ゲームショウではビジネスデイ二日間に参加。初日はTGSフォーラムで開催された基調講演と、アジア・ゲーム・ビジネス・サミットを聴講しました。これまで一般公開日しか訪れたことのなかったスカラーにとって、ビジネスデイの閑散とした雰囲気に、まず驚愕。また経営陣によるパネルディスカッションなどを聴講するのも皆、初めての体験でした。一般来場者として参加しているだけでは気づきにくい、東京ゲームショウのビジネスイベント的な側面について、改めて理解が深まったようです。

ビジネスデイ二日目に行われたSOWNでは、世界的に盛り上がりを見せているインディーズ・ムーブメントを体験。Ustreamで視聴していたスカラーも、実際に参加してみて思ったよりも会場が広く、大勢の観客がいることに驚いていました。SOWNは他のコンテンストと異なり、アイディアが優れていれば、デモ版やムービーなどでも応募できることも、大きな刺激となったようです。もちろん、これ以外に会場をぐるりと回って、お目当てのゲームをいち早く体験できたことも、大きな収穫になったようでした。

SOWNの終了後は、近くの居酒屋で懇親会が開催されました。懇親会にはIGDA日本のメンバーや、台湾のゲーム開発者コミュニティ「IGDSHARE」の面々、SOWNで司会を担当し、終了後に駆けつけた新清士氏、さらには偶然店内にいあわせたゲーム開発者らも参加。スカラーシップの感想や、日本と欧米そしてアジアのゲーム事情の違い、はたまた趣味や就職の話まで、さまざまな話題が飛び交っていました。

《小野憲史》

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