【CEDEC 2013】ゲームメーカーが求める人材像とは?CEDEC2013業界研究フェアでバンダイナムコスタジオとグリーの人事担当が対談
バンダイナムコスタジオの平野響子氏と、グリーの庄司麻衣氏が、それぞれの観点から働き方や欲しい人材について講演と対談を行いました。
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まず講演を行ったのは、グリーの庄司氏。庄司氏は2012年にグリーに転職してから、開発本部にて新卒採用を担当しています。グリーの会社説明や事業説明の後、グリーの開発体制の説明が始まりました。
グリーは、1つのプロジェクトに対して3~6人のチームが組まれるとのことです。そうした少人数で開発を進めるため、通常の企業よりも、ひとりの業務分掌が大きいのだそう。あるひとつの専門的な知識だけでなく、さまざまな知識が求められるということですね。
また、グリーの開発サイクルも紹介されました。Plan・Do・Check・Action(PDCA)のサイクルをスピーディーに進め、サービス・事業を想像し続けているとのことです。
最後に、グリーが求めている人材像と、社員の行動規範を説明して、庄司氏の講演は終了しました。
続いて、バンダイナムコスタジオの平野氏の講演です。バンダイナムコスタジオは、バンダイナムコゲームスの開発部門を分社化した、バンダイナムコグループの開発会社です。平野氏は、その経営企画部において中途・新卒採用担当をしています。
各種ゲームソフトやサービスの開発を担当するバンダイナムコスタジオは、ゲームデザイナー/エンジニア/デザイナー/サウンドクリエイターなど、さまざまなクリエイターを抱えています。バンダイナムコスタジオに配属された新人社員は、全体研修・専門研修を終えた後、チームを組んでゲーム製作研修を行うとのこと。入ってすぐに実践を行うことで、ゲームを作る力を付けるという狙いでしょう。
おふたりの研修が終わった後は、テーマに沿った対談が行われました。最初のテーマは「こころざし」。各社が、どういう「こころざし」を持っている学生を欲しているかということを対談しました。
グリーの庄司氏は「ぼんやりとゲーム業界に入りたいという人が多く、はっきりとした目標を持っている人が少ないです。今は勉強会や交流会など、業界について知識を得る機会が多いので、そうしたところで積極的に勉強して欲しい」と語りました。
バンダイナムコスタジオの平野氏は「バンダイナムコが持っているIPのファンというだけでなく、なぜ人気があるのかを掘り下げて考えられる人が欲しいですね」と語りました。
続いてのテーマは「ものつくり経験」です。このテーマについては、おふたりとも「経験があるにこしたことはない」という意見でした。平野氏は「Unityなどフリーで使えるツールがあるので、積極的に形にして欲しいと思います」、庄司氏は「自分で形にして人に使ってもらうことで、ユーザーの視点から客観的に製品を見ることが出来ます。そうした、利用者からの視点を持っている人を開発現場では求めています」と各社の求める人物像を語りました。
※記事初出時、バンダイナムコスタジオが「ナムコテイルズスタジオを前身とした開発会社」と記載しておりましたが、正しくは「バンダイナムコゲームスの開発部門から分社化した開発会社」です。訂正してお詫び致します。
《恩田竜太郎》
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