逆風をはねのけるか?アーケードゲームに新たな風を呼び込む移植作に迫る
これまでにさまざまなブームを起こしてきたアーケードゲーム業界。近年は苦戦を強いられていますが、巻き返しは図れるでしょうか? そんな逆風をはねのけるかのような、2本の移植タイトルに迫ります。
その他
アーケード

消費税増税に対しては、バンダイナムコやタイトー、セガなどの各メーカーが時間課金制度の試験的な導入、電子マネーの導入による柔軟なプレイ料金の改定(たとえば1プレイを108円にする)などの模索を続けていますが、まだ決定的な答えは出ていないといった雰囲気です。消費税が3%、5%と上昇してきても、多くのゲームセンターは1プレイ100円というお手軽さを固持してきましたが、近年は閉鎖する店舗も多く、対応が急がれます。
また、プレイ料金の問題だけ解決できればいいというわけでもありません。家庭用ゲーム機が売れる1番の理由が魅力的なタイトル(キラーソフト)の有無であるように、アーケードゲームならではの魅力を持つタイトルのリリースが望まれるところです。
そんななか、5月23日から25日にかけて、東京、神奈川、愛知、大阪の4地域でタイトーがリリースするアーケード用ゾンビサバイバルアクション『LEFT 4 DEAD -生存者たち-』のロケテストが行われました。本作はValve Softwareによる同名のFPSをアーケードゲームとしてチューンナップしたもの。プレイアブルキャラクターに日本人のキャラを加え、キャラ全員に声優による日本語のボイスをつけるなど、これまでFPSと縁が薄かったプレイヤーでも親しみやすいアレンジが加えられています。
一緒にプレイをしている相手がすぐ側にいて直接やり取りができるのはアーケードゲームならでは。そういう意味で本作での協力プレイは、既存の『LEFT 4 DEAD』シリーズではなかなか味わえない魅力を持っているといえるでしょう。
また、タイトーの親会社であるスクウェア・エニックスも、大人気スマホアプリ『パズル&ドラゴンズ』の移植となるアーケード用オンラインパズルRPG『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』を先月にリリースしました。こちらの作品も、スマホ版ではできないオンライン対戦の実装や、野村哲也氏デザインの主人公たちが織り成すストーリーを1人でじっくり楽しめるモードなど幅広いゲームファンに訴求する調整が加えられており、ゲームセンターの客層の拡大が期待されます。
『パズドラ』がスマホ版だけでなく3DS版も大ヒットとなったように、新たなプラットフォームのユーザー層を見すえたアレンジは多くの新規ユーザーを獲得する可能性を秘めています。タイトーとスクウェア・エニックスが放つこれらのタイトルは、ゲームセンターにさらなる活気をもたらす一助となるでしょうか? 『LEFT 4 DEAD -生存者たち-』の正式稼動は今冬予定とまだ先の話となりますが、寒さを押してでもゲームセンターに行きたくなる……そんな仕上がりに期待したいですね。
(C)2014 Valve Corporation. All rights reserved. Valve, the Valve logo, Left 4 Dead and the Left 4 Dead logo are trademarks or registered trademarks of Valve Corporation in the United States and/or other countries. All other trademarks are property of their respective owners.
(C)TAITO CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED.
(C)GungHo Online Entertainment, Inc. / SQUARE ENIX CO., LTD.
関連リンク
この記事の写真
/