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言うに及ばず、世界中に愛好家が存在するLEGOブロック。それを題材にした同作は、クレイアニメのようなストップモーションではなく、「それ風」にわざわざ作られたCGの映画。興行収入はおよそ200億円というファミリームービーです。
また、ブルーレイにはメイキングや未公開シーンなどの、50分を超える特典映像を収録。初回限定生産のDVDもリリースして、オンデマンド配信も開始されています。
LEGOブロックのみで作られた街、ブロックシティにおいて「どこにでもいる、ありきたりのパーツだけで構成された青年」である主人公のエメットくんが、ひょんな事から「奇跡のパーツ」を手に入れて「選ばれし者」になってしまうわけですが、コミカルなのはもちろんの事、風刺や皮肉、教訓なども随所に散りばめられており、噛めば噛むほど味の出るような作品に仕上がっています。
DCコミックからはスーパーマンやバットマンが参加し、ハリー・ポッターからはダンブルドア、ロード・オブ・ザ・リングからはガンダルフがLEGOとなって登場。ダンブルドアとガンダルフの濃厚さには要注目です。また、次回作である「ニンジャゴー」は2016年9月23日に全米公開が決定しているとの事でした。
イベントの特別ゲストには、レギュラー番組を数多く抱える売れっ子・坂上忍さんと、坂上さんの子役養成スクール、「アヴァンセキッズスクール」の生徒である宮井くららちゃん、りょうたくん、林タケルくんの四名を迎え、子供目線と大人目線の双方から「LEGOムービー」が語られました。
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「三人ともうちの生徒なんですけど、今日は僕が彼らのバーターとして呼ばれたのでよろしくお願いいたします」と、のっけから飛ばし気味の発言をした坂上さんは、どこか緊張した面持ち。それもそのはず、実は「自分の生徒達との競演は今回が初めて」との事で、今まで意図して避けてきたそう。このあたり、氏の真摯なスタンスが伝わってきます。と言う事で、本日の「主役」である子供達に質問が向けられました。
ところが、トップバッターである宮井くららちゃん、「好きな事は絵を描く事です」という発言を2回つっかえてしまいます。これには坂上さんも即時反応。「お前いま短い間に二回もつっかえたね?」と早速の愛の鞭。
続いて「りょうた、八歳です。よろしくお願いします」の発言にも「楽屋で元気だっただろ? ここきておとなしくなるのはダメだって言われただろ? きちんと前を見る! こっちを見ない!」とこれまた厳しい一言。いや、愛ですね。
最後に「小学五年生です、好きな事はLEGOムービーを観る事です!」と締めくくった林タケルくんには坂上さんもご満悦。「さすが今回最年長」と飴と鞭を使い分けている事がうかがえました。
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「人気があるのは知っていたが、実感がなかった。映画を観たら、月並みな言い方だけど、普通に大人も楽しめるし何よりクオリティが高い。ネタバレになるから言えないけど(笑) 宝探しじゃないけれど、一同業者として表現方法を発見できました」坂上さんはそう言うと感心しきり。
宮井くららちゃんは「火や水がすごいリアルで、私は二歳からLEGOが、想像するのが大好きで、エメットくんに想像がいっぱいあって、私ももっともっとLEGOを楽しみたいなと思いました」と発言し、これには坂上さんも「僕のコメントよりいい」と好感触。しかしりょうたくんには「きょどってるから、正面向きなさい。一回深呼吸して!」とお叱りモード。
彼の緊張が伝わってきて、こちらにも力が入ります。やがて「たのしかったです!」とだけ述べたりょうたくんに「それはないだろ!」と坂上さん。周囲の大人たちはみな笑顔なだけに、なんとも言えないコントラストでした。
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「すべてが最高! という歌が頭から離れなくて、今も口ずさんでいるくらいです!」と言う林タケルくんに、司会者から「LEGOムービーの中にはお仕事大王が出てきますが、坂上先生はどうなんですか?」と質問が向けられると、隣で坂上さんが「本当の事でいいんだぞ」と念押し。「本当の事を言うと、レッスンとかそういうのには坂上さんはすっごい怒ってて、他の人が泣いちゃうくらい。でもテレビのインタビューとか受けるとすぐに優しくなる」と大暴露。「ほぼお仕事大王と同じ」で「インタビューとかになると優しいお仕事大王になります」とぶっちゃけました。
「僕らくらいの年齢になると、ちょっと忘れてしまうような教訓みたいなものを感じられる映画になっていました」と感想を述べた坂上さんは、「親子で観る以外に、夫婦で観るのもあり」とも語りました。
また、日本語吹き替え版では総勢150人以上のキャラクターをわずか8人の声優で演じている「LEGOムービー」。坂上さんも「普段は字幕派。珍しく吹き替えで観たけれど、気付かなかった」んだそう。一人頭20弱の役をこなす計算に脱帽していました。
マスタービルダーと一緒にLEGOの世界を救う『LEGOムービー ザ・ゲーム』は11月6日に発売予定。主人公はエメットくんで、声をあてているのも映画と同じ声優さんとの事。PS4、PS3、WiiU、3DSでのリリースです。
さらに、11月19日にはDVDの「LEGOバットマン:ザ<ヒーロー大集合>」がリリース。DCコミックのヒーローが総出演の長編アニメなので、ファンも楽しめる作品と言えそうです。
また、2015年1月22日には『LEGOマーベル スーパー・ヒーローズ ザ・ゲーム』をリリース予定。アイアンマンやキャプテンアメリカなどのアベンジャーズに加え、X-メンも登場しますので、こちらも要チェックですね。
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ここでさらなるゲストとして、巨大なエメットくんが登場。機構上横方向にしか移動できないというゆるさを見せつけながらも、意外と機敏な手の動きで坂上さんたちを翻弄。
そのエメットくんからは、坂上さんに「LEGOブロック製の坂上忍」が贈られました。このパネル、実はすべてLEGOブロックで作られたもの。「ブロックに写真を転写したんじゃなくて!?」と思わず驚きの声をあげる坂上さん。
製作者は大澤よしひろさんで、実はこの方、世界中でも11名しかいない認定レゴ職人の「マスタービルダー」なのです。作るのには4時間を要するらしく、子役の子達が「すごーい」と声をあげると、坂上さんは「えっ、4時間もかかるの!?」と再び驚きの声。大澤さんが「まず設計図を書くのに2時間かかって……」と説明すると「適当に作るんじゃないんだ!」とさらに驚きの声。双方ともに職人芸ですね。ちなみに、似せるコツは「目を大事にして表情を出す」そうです。
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最後に坂上さんは、「僕もLEGOワールドの世界にはまらせていただきました。昨日うちに入校希望に来たお子さんの趣味もLEGOと書いてあって、そういうお子さんがとても多い事に驚きました。映画は、大人も楽しめるクオリティの高い作品だと思います。是非是非、ご家族で、そしてご夫婦で観ていただけたら嬉しいです」と締めくくりました。
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◆ブルーレイ&DVD
【初回限定生産】「LEGOムービー」発売中
ブルーレイ&DVDセット(2枚組/デジタルコピー付)¥3,790+税
3D&2Dブルーレイ&DVDセット(2枚組/デジタルコピー付)¥5,790+税
DVD(一枚組/デジタルコピー付)¥2,900+税
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発売・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント