セガゲーに魅せられた米国人ゲーマーによる渾身の一冊「セガアーケードクラシックスVol.1」が常に品切れの大人気

“セガゲーに魅せられた米国人ゲーマーによる渾身の一冊”「セガアーケードクラシックスVol.1」が紙媒体で販売開始されたところ、常に品切れの大人気!1980年代中盤以降のタイトルをシリーズごとに完全網羅。マニアならではの“かゆいところに手が届く”文章と写真

その他 アーケード
制作したのはアメリカの「HARDCORE GAMING 101」というゲームファングループ。まずは「VOLUME 1」ということで、第2弾の準備が進められているそうです。
制作したのはアメリカの「HARDCORE GAMING 101」というゲームファングループ。まずは「VOLUME 1」ということで、第2弾の準備が進められているそうです。 全 2 枚 拡大写真
2014年6月に電子書籍(Kindle版)としてリリースされたセガの懐かしいゲームタイトルのレビュー本「セガアーケードクラシックスVol.1」の紙媒体版が、アマゾンで9月頭に販売開始され2ヶ月以上経過しましたが、大人気で入荷しても当日か翌日には売り切れという状態が続いています。

Kindle版の980円(プライム会員は無料)に対して、紙媒体版は2,700円と高価なのですが、セガファン向けの「濃い」内容が人気の理由だと思われます。Kindle版の無料サンプルで冒頭部分の試し読みもできますから、内容と価格に納得してから購入している方も多いのではないでしょうか。

翻訳・発行者である羽無エラー氏によると、今後はある程度の部数を増刷するので、品切れ状態は解消されそうとのことです。なお、「ほしい物リスト」に入れる方が多くなるとアマゾン側から一度に注文される数が増える可能性もあり、品切れ期間が短縮できるということなので、気になる方はまずは「ほしい物リスト」に入れてみてはいかが?



ジョナサン・“ペルソナ”・キム氏のアートワークによる表紙

◆1980年代中盤~後半にリリースされたタイトルをシリーズごとにレビュー!関連する情報をどんどん盛り込む“完全網羅主義”


こちらは、アメリカのセガマニアのグループがPDFファイルで販売していた“本”を和訳し、同人誌としてリリースしたもの。

1985年リリースの『スペースハリアー』からはじまり、『アウトラン』『アフターバーナー』といった古典的名作を1989年ごろリリースの作品あたりまで、シリーズごとに完全網羅するように紹介しています。

関連する作品はすべてコレクションしようという考え方のようで、21世紀になってリリースされたPSP&Wii版『エイリアンシンドローム』も紹介されていたり、いくつかの作品が収録されたコンピレーション作品やサウンドトラックの特集ページなどもあります。

こちらが目次ページ。紹介されているタイトルを確認できます!



見ていただければわかるように、年代順ではなく、シリーズ別。しかも、アーケード作品だけを紹介するわけではなく、家庭用マシンに移植された作品など、関連するゲームはとことん網羅するというこだわりぶりです。

マニアならではの“かゆいところに手が届く”文章とリリースされたあらゆる機種ごとの画面比較などこだわりがいっぱい


本書の中身は、とにかく大好きなセガのゲームについての知識が詰め込まれているという印象です。説明するよりも見ていただいた方がいいので、制作者側より許可をいただいた『スペースハリアー』のレビュー冒頭部分をご覧ください。



通常の雑誌やムックような大きなトビラやタイトルは作らず、ぎっちりと詰め込まれ説明文と、批評に必要な画面写真で構成されています。



説明が進むにつれて内容はより深くマニアックになっていきます。音声やBGM、移植された作品などにも言及しています。翻訳の際、当時のゲーム攻略本の文章のノリを意識して、「○○だぞ!」のような言葉遣いになっていたりします。



こちらはさまざまな機種の「スクリーンショットの比較」です。これだけのマシンを揃えるだけでもかなりの苦労が想像されます。

なお、制作者は「本書に掲載している画像は、批評や歴史に関する記述を行うための補足資料として使用」という立場であり、「公表された著作物の引用」にあたります。

そして、リリース時期は未定ながら「VOLUME 2」の制作が進んでいるそうで、『忍者プリンセス』『テディボーイ・ブルース』『タフターフ』『スパイダーマン』『ベイルート』『オーライル』『ライン・オブ・ファイア』『レーザーゴースト』といった「VOLUME 1」で取り上げられなかった比較的マイナー作品に焦点を当てるとのことです。

ちなみに、羽無エラー氏はゲームのローカライズ(日本語化)などのお仕事をされている方で、ブログにはゲーム英語辞典など興味深いコンテンツが多数あります。「VOLUME 1」制作時のこぼればなしや、「VOLUME 2」の最新情報なども見られます。

・羽無エラー氏のブログ→「革新的!ゲーム翻訳者のブログ ~ゲームトランスレーター~」
・アメリカの制作元(英語サイト)→「HARDCORE GAMING 101」

《金田一ワザ彦》

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