冒頭では、『龍が如く』シリーズ総監督の名越稔洋氏が登壇し、「たくさんのファンの方が支えてくれたおかげで、またこの日を迎えることができました」と挨拶をすると、早速本作に出演した、黒田崇矢さん、宇垣秀成さん、竹内力さん、小沢仁志さん、鶴見辰吾さん、中野英雄さんが登場。収録時のエピソードや、作品への思いを語りました。
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黒田さんはシリーズの1作目から全作品に出演しており、徐々に重ねていく桐生一馬を演じ続けてきました。しかし今回は20歳の桐生を演じるということで注目を集めています。一見演じる上での苦労も多そうですが、黒田さんいわく「私自身20歳の時からこの声だったので、特に意識せずに演じました」と話していました。
宇垣さんが演じる真島吾朗は、シリーズ初となる主人公としての登場。宇垣さんはこのことを大変嬉しく思っているそうで「いつ死んでもおかしくないキャラだったのに、ファンの方々の応援もあって、ここまで登りつめることができました」とコメント。この言葉を聞いた名越氏は「確かに、こんなに長生きさせるつもりはありませんでした」と、冗談交じりにシリーズ発足当時の思いを打ち明けていました。
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また、名越氏は竹内さんが演じた阿波野大樹にも触れ、「竹内さんはハードな役からチャーミングでファンキーな役まで幅広くこなしている人。ゲームでも裏社会に生きていながらチャーミングな一面も持った人物になっています」と紹介。当の竹内さん本人は「そんな思いがあったんですか」と驚いた様子で、オファーをもらったときも「自分でいいのか」と考えたそうです。
続いて紹介されたのは、小沢さんが演じる久瀬大作。小沢さんはゲームの声優を務めるのは今回が初めてで、さらに自分の顔がCGで描かれるのも初体験だったため、オファーをもらったときから強い興味を持っていたといいます。しかし、はじめて自身が演じるキャラクターのCGを見たときは「怖すぎるだろ」と、小沢さんならではの感想も抱いたそうです。
鶴見さんが演じる佐川司は、主人公を追い詰めるキャラクターの1人であるものの、名越氏は「ナイスガイ」と表現する人物。また、鶴見さんは「どこまでがとぼけてて、どこからが真面目なのかが分からない、ミステリアスな人物」と解説します。他の登場人物とは違った、静かな怖さがあるキャラクターのようです。
中野さんが演じる渋澤啓司も佐川司と同じく頭が切れるタイプの人物。また、自分の感情を殺せる冷酷さも持っていると名越氏は述べます。中野さんは2010年に放送されたTVドラマ「クロヒョウ 龍が如く新章」で刑事役を務めたことがありますが、本人は刑事ではなく悪役を演じたいという思いがあったそうです。そのため本作は「ついにこの時が来たか」と思いながら収録に臨んだと話していました。
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また、当日会場に来られなかった、立華鉄役の井浦新さんからのビデオメッセージも公開に。立華鉄は、神室町で不動産会社を経営する男性。井浦さんは「極道よりも迫力は劣りますが、一癖も二癖もある、ミステリアスな人物像になっています」とキャラクターの魅力を語っていました。
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ソニーグループとのコラボレーションが続々展開
イベントの後半では、ソニー・コンピュータエンタテインメント 取締役 ジャパンアジアプレジデントの盛田厚氏、ソニーマーケティング 代表取締役 執行役員社長の河野弘氏、ソニー・ミュージックエンタテインメント 代表取締役の北川直樹氏という錚々たる顔ぶれが登壇し、『龍が如く0』とのコラボレーション施策を発表しました。
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まず盛田氏は、『PS Vita 龍が如く0 Edition』と『PS Vita TV Value Pack 龍が如く0 Edition』を発表。これはPS Vitaで2月26日より配信される基本無料アプリに合わせて登場するもので、発売日も2月26日となっています。いずれの商品もソニーストア限定で、すでに予約受付もスタートしています。
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続く河野氏が発表したのは『龍が如く』シリーズの楽曲をあらかじめ収録した『ウォークマン Aシリーズ 龍が如く 10th Anniversary Edition』。デザインは『龍が如く』をイメージしたオリジナルで、収録される楽曲はすべてハイレゾ音源となっています。また、本商品にはプロダクトコードが同梱されており、これを適用すると、ゲーム内でも楽曲を再生できるようになります。発売日はゲームと同じ3月12日で、ソニーストア限定で予約受付が開始されています。
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最後に北川氏からは、1980年代を代表する楽曲を収録したCD『龍が如く0 80’s Hits! Collection』が3月4日に発売となることが明かされました。矢沢永吉さんの『SOMEBODY’S NIGHT』、氷室京介さんの『ANGEL』など全10曲が入るCDには、ウォークマンと同じくプロダクトコードが封入。これを使用すると、ゲーム内でCDの収録曲が流れるようになります。スクリーンでは、TM NETWORKの『GET WILD』をバックに神室町を走る桐生の姿が映し出されていました。なお、名越氏いわく、居酒屋に入ると有線に乗って楽曲が流れるなど、細かい演出にも変更が入るそうです。
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イベントのラストでは名越氏が、「『龍が如く』シリーズは今年で10周年を迎えました。これはスタッフの頑張りはもちろん、ファンのかたが愛してくれたおかげだと思っています」と感謝の言葉を残すと、出演者とともにシャンパンタワーを披露し、華やかに幕を閉じました。
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