まったく異なる世界観を持つ作品がどのように絡み合うのか? またシリーズ初の舞台化となった『DMC』は果たしてどのようなパフォーマンスを見せるのか? 初日ゲネプロの様子をレポート致します。
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公演に先立ち、主要キャスト総勢11名、演出の宇治川まさなり氏、両シリーズのプロデューサー小林裕幸氏(CAPCOM)が登壇。舞台に対する意気込みを語りました。
ダンテ役の鈴木拡樹氏は稽古を振り返り、「キャストはこの夏を舞台に捧げてきました。今年は「戦国BASARA」シリーズが10周年。来年は「Devil May Cry」シリーズも15周年を迎えるので盛り上げていきたいです」と語り、伊達政宗役の山口大地氏は「今までになかったコラボレーションにより舞台戦国BASARAのメンバーも成長できました。この舞台にしかない物語を目撃していただけたらと思います」と語りました。
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舞台上手にDMCチーム、下手に戦国BASARAチームが並びます。
バージル役の南羽翔平氏は『DMC』シリーズ初の舞台化について「プレッシャーもありますが稽古でやってきたことを全て出し切りたいと思います」と意気込み十分。レディ役の柴 小聖さんは「伝統ある舞台にレディ役として選んでいただき光栄」と喜びを語り、トリッシュ役の階戸瑠李さんは「私たち二人も殺陣をしているので見てください」とアクションシーンをアピール。
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演出を手がけた宇治川まさなり氏は「他では見られない二大ゲームの対決をステージならではの楽しみをお届けできたらと思います。舞台の新たな出発として楽しんでください」と語りました。原作監修のプロデューサー小林裕幸氏は今回初めて舞台化した『DMC』側の設定について、「衣装は『DMC4 スペシャルエディション』の衣装を使用しています。
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黒騎士は舞台オリジナルキャラクターですが、『DMC』感のある衣装をオリジナルで起こしています。物語はゲームとはパラレル世界になりますが、時間軸は3と1の間を想定しながら作っています」と解説。パラレルでありながらもつじつまを合わせるため、前日まで設定を練っていたのだとか。「手探りで作り上げています。ゲームファンだけでなく舞台ファンの皆さんに楽しんでいただけたら」と小林氏。こちらを事前に知った上で観に行くとさらに楽しめそうです。
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舞台の一幕目までをネタバレしない程度にご紹介。舞台は「DMC」事務所からスタート。事務所を訪ねたレディから謎の遺跡に現れた悪魔の退治を依頼されるダンテ。悪魔を追ううちに戦国時代へと足を踏み込みます。背面に映し出されたスクリーン映像によってリアルなシーン演出がされており、まるでゲームをプレイしているような気分です。
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一方の戦国時代では永遠のライバル、伊達政宗と真田幸村が交戦中。しかし政宗はどうにも気が乗らない様子…その理由とは!?
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尾張では浅井長政、毛利元就、明智光秀がチームを組んで行動しています。なぜこの三人が…?
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突如として現れた黒騎士。彼が戦国時代に現れた目的は!?
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殺陣のド派手さにも注目。ゲームさながらのアクションと、光と音の演出で度肝を抜かれます。
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そして本舞台の見所である『戦国BASARA』と『DMC』のキャラクターの掛け合いシーン。ダンテ&ダテコンビはどんな関係を築くのか。
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真田幸村とバージルの邂逅。一見まったく異なる性格の二人ですが果たして…
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前田慶次とトリッシュ&レディコンビ。綺麗な女性を前にして黙って素通りする慶次じゃない!
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DMCチームと戦国チームのバトル!女性陣もステージを縦横無尽に駆けます。
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今回初の舞台化を果たした『DMC』ですが、そのスタイリッシュさは舞台になっても健在です。アクションには『戦国BASARA』チームとの違いがあり、『DMC』チームはキックやパンチも盛り込んだ大胆かつアクロバティックなアクションが特徴的。レディの持つ重火器(カリーナ=アン)による立ち回り、ダンテの体を大きく動かしたダイナミックな動きや、攻撃の合間のかけ声なども『DMC』らしいさが表現されています。
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時代や世界観が正反対の作品が果たして調和するのか…!?と思っていましたが、そういえば伊達政宗は横文字を使うし、バージルは日本刀を使うし、意外にもキレイに馴染んでおりました。戦国BASARAチームとDMCチームが出会うことでキャラクターの新たな一面が描かれており、今までとはまた違った楽しみが用意されています。ド派手な演出もさることながら、キャラクターの物語もしっかりと描かれており、それぞれが事件の中で悩み、成長する様にも注目です。ボリューム満点の舞台、夏休み最後の思い出に、足を運んでみてはいかがでしょうか。
舞台「戦国BASARA vs Devil May Cry」の公演情報は以下の通りです。
舞台「戦国BASARA vs Devil May Cry」
劇場:AiiA 2.5 Theater Tokyo (アイア2.5シアタートーキョー)
劇場住所:東京都渋谷区神南2-1-1 国立代々木競技場 渋谷プラザ
劇場HP:http://aiia-theater.com/
日程:2015年8月20日(木)~8月30日(日)
詳しい情報は公式HPをご覧ください。