『野生の地:Durango』は、『マビノギ』や『マビノギ英雄伝』のディレクターであるイ・ウンソク氏の新作タイトルです。本作では現代を舞台にしているものの、とある事故でプレイヤーたちは先史時代へワープ。そこは自然溢れる未開拓な土地で、恐竜を含めた様々な野生動物たちが生息しています。
■プロローグ
現代社会を生きるプレイヤーは旅行客として列車に乗ります。プレイヤーの乗った列車は目的地へ向かう途中、謎の事故にあってしまいます。列車のもとに荒々しい恐竜がやってきて乗客を攻撃します。プレイヤーは皆の命を救うため、武器を手にして恐竜に立ち向かいます。こうした過程で列車とプレイヤーは不慣れな地にワープし、『野生の地:Durango』の本舞台になるサバイバルワールドにやってきたのです。
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ゲームの目的はこの土地を開拓していくとこで、他のプレイヤーとともに仮想社会を作り上げるのが本作の醍醐味。そのためジャンルは“開拓型オープンワールドMMORPG”となっており、プレイヤーは生き残りをかけて「探険」「狩り」「コミュニティの構築」といったサバイバルを行っていきます。
インサイドでは、「G-STAR2015」の会場でイ・ソンウク氏にインタビューを実施。その内容をもとに、本作のディテールをお届けします。
◆おつかいMMOにおさらば
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『野生の地:Durango』はスマートフォン向けの作品ではありますが、本格的かつ革新的なMMORPGを目指して開発されており、そのテーマの一つとして“MMORPGの根底を覆す”というものがあります。まず語られたのが「おつかいゲームではない」ということ。本作の目的は“開拓”であるため、プレイヤーは自分の意思で好きなように土地を開拓していきます。その手順や方法はプレイヤーに委ねられており、「○○を取って来い」「○○を倒して来い」といったクエストは存在しません。
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また“ストーリーを強要”することもなく、ストーリーの断片がゲームプレイの中に散りばめられており、プレイヤーはゲームプレイの中で経験し、その一つひとつがストーリーへと繋がっていくとのこと。
◆開拓って何ができるの?
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いわゆるサンドボックス型であり、様々なクラフト要素のある『野生の地:Durango』ですが、その開拓要素は従来のゲームよりも遥かに自由度の高いものでした。まず一般的な装備品・アイテムの製作はもちろん、家や施設などの建築も行え、細かいものだと料理や牧畜も可能です。
◆協力と対立
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もちろん他のプレイヤーと協力することも可能で、ギルドの様な少人数コミュニティとして「部族」というシステムが用意されています。1つの「部族」に種族できる人数は30人程度と決まっており、この「部族」が複数集合することで「国家」を築くことができます。そのため個人が生活する家だけではなく、インフラを整備して村や街も作ることができ、規模が大きくなるほど高度な施設を作り上げることができます。
また「部族」あるいは「国家」は、それぞれ異なるコンテンツに特化することが可能で、たとえば「戦闘」「生産」「貿易」などがあげられます。これらが“仮想社会を作り上げる”という部分に繋がるのですが、例えば“Aという戦闘特化の「国家」が狩りで素材を手に入れ、それをBという「貿易」に特化した「国家」の市場で商売し、Cという「生産」に特化した「国家」がその素材を購入する”という社会が誕生するかもしれないのです。
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そしてこの仮想社会を盛り上げるのが対立要素です。小規模なものだと「部族」間の対立があり、それが「国家」に膨れ上がることも。これらはエンドコンテンツとして扱われていますが、将来的には私有地や領地を巡る戦いも繰り広げられ、生業として「不動産」を行うこともできるようになるそうです。
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対立の理由は様々なものが予想されますが、具体的には“A島という大変貴重な鉱石が発掘できる島が発見された。その島を他の「国家」から独占するため、相手が進行するのを妨害する施設を建設。逆にその島が他の「国家」にあるため、相手国へ侵攻する”ということが起こりえるそうです。
◆活動の舞台となる2つの島
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オンライン型のサンドボックスゲームでは、“ゲームプレイが進行するにつれてゲームが老いていく”という問題がありますが、『野生の地:Durango』ではその点も心配ないとイ・ソンウク氏は言います。まず本作の舞台となる土地ですが、実は広大な大地ではなく、無数の島が活動の拠点になるのだとか。
島はほぼ無限に増やすことができ、「安定した島」と「不安定な島」の2種類を用意。前者はプレイヤーが生活するために家などを建設する安全な島で、後者は凶暴な野生動物などが生息する危険な島です。そのため開拓を行うのはこの「不安定な島」がメインになっており、ゲームの老化を防ぐため、「不安定な島」は1週間か2週間でなくなってしまうそうです。
なお、島の大きさは1km×1kmを予定。テスト段階では10km×10kmでも問題なく動作するそうですが、コンテンツの密度などを考えると1km×1kmがベストなのだとか。またマップ自体はゲームクライアントに全て入っているのではなく、サーバーから随時送られてくるデータとあわせて処理を行います。
◆サバイバルに欠かせない戦闘
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そして生きていくために必要なのが戦闘です。野生動物の中には可愛らしいヤツもいますが、映像をご覧の通り肉食恐竜もたくさん出てきます……。そこで気になるのがバトルシステムですが、基本はオートバトルとなっており、プレイヤーはスキルを操作するのみという快適設計に。またクラスの様な概念も存在し、ゲームを進めることで「近距離特化」や「遠距離特化」などから選択が可能になります。
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サービス時期ですが、残念なことに現在は未定とのこと。直近のスケジュールとしては、2015年12月に韓国でCBTを行い、その後ワールドワイドでもCBTが行われる予定です。価格に関してはF2Pとなっており、具体的な課金要素は現在検討中とのことです。