そこで今回は、そんな『ゲームマーケット』に出展される中で、筆者が注目しているミニチュアを使うアナログゲームの出展作品をご紹介いたします。参加予定の方も、そうでない方もぜひともご覧ください!
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今年で開催15年目となる、ボードゲーム、TRPG、ミニチュアゲームなどのアナログゲームの即売会。ゲームの企業による出展はもちろんのこと、ファンによる創作ゲーム(同人ゲーム)も出展されるイベントです。一昨年の春の来場者は6500人で、今年の春の来場者数は8500人と年々来場者が増え続けており、盛り上がってきています。
最新タイトルが勢揃いするということはもちろんのこと、ブースによっては体験卓があり、新作ゲームをしっかり説明してもらって試しに遊んでみてから、購入することができるというのも魅力の1つ。また、中古ゲームの販売も行われており、絶版となって入手が困難になったタイトルも見つけられることもあるというのも、ファンとしては嬉しいところですね。
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まず紹介するのは、ウォーロードゲームズが出品する『スーパーダンジョン エクスプローラー:忘れられし王』。デフォルメが効いたかわいいデザインのミニチュアを使って、ダンジョンを探検するファンタジーものの2人~6人向けの協力型ボードゲームです。
それぞれ能力が違うヒーローを組み合わせてパーティーを結成し、ダンジョン内のモンスターを撃破しながら戦利品でヒーローを強化していきながら、最深部のボス戦を目指すという『不思議なダンジョン』シリーズのような雰囲気を感じるゲーム。各種判定には専用のダイスを使用し、はじめてでも直感的に簡単に遊べるようになっているようです。
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また、アニメ風ミニチュアを得意とするスペインの会社『ソーダポップ・ミニチュア』がミニチュアデザインを担当しており、日本のアニメ/ゲーム風のデザインなのが、『ディセント』などのRPG系ボードゲームとは一味違って面白い。ミニチュアは組立済みなので箱を開けてすぐ遊べる状態。なんと、一箱に58体も入っているという大ボリュームなのも嬉しいところ。ダンジョンのタイルも合わせて、TRPGに使うのも良さそうですね。
『スーパーダンジョン エクスプローラー』は価格は1万6000円(税込)で、ウォーロードゲームズのブースA27で販売予定。日本語版のルールブック(CD-R)も付属。体験卓もあるそうなので、気になる方はまず遊んでみてはいかがでしょうか。11月23日から全国の取扱店で一般販売も予定されているとのこと。
ちなみに、ウォーロードゲームズの第二次世界大戦ミニチュアゲーム『ボルトアクション』も合わせて出展されているので、そちらも合わせて要チェックですよ!
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千葉のアナログゲームのプレイスペース&ショップの「ミスター・フィールド」が出品するのは、戦国時代ミニチュアボードゲームの『武将列伝ベーシック』。『バトルブレイク』なので知られるゲームデザイナーの中村誠さんによる新作タイトルで、武将のミニチュアと、紙製トークンで再現された雑兵を操作して、戦国時代の戦いを再現するというゲームです。
『武将列伝ベーシック』には、レジン製の真田幸村と伊達政宗のレジン製ミニチュア(未塗装・未組立)が2体入り。どちらも非常に緻密に作られており圧巻のクオリティ。武将以外のコマは紙のディスクとなっていますが、紙ディスクを手持ちのミニチュアと置き換えることもできるらしいので、ミニチュアゲームの醍醐味である軍勢を並べるという視覚的な楽しみを味わいたいという方は、戦国時代の雑兵のミニチュアも合わせて集めるといいかもしれませんね。
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また、距離や範囲の判定にヒモを使うというのも新鮮。ヒモは普通のミニチュアゲームでは、ルールには組み込まれていない補助的なアイテムとして使われているのですが、それをメインに使うというのは、一体どういうシステムなのか、ぜひ遊んでみたいですね。
『武将列伝ベーシック』は4980円(税別)で、ミスターフィールドのブースJ38で販売予定。こちらも体験卓があるようなので、気になる方はまず遊んでみましょう! ちなみに、一般販売は12月を予定とのこと。今後の展開として雑兵の数を増やして遊ぶモードや、武田信玄などの別の武将も登場予定とのことで、そちらも楽しみです。
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最後にご紹介するのは、以前インタビューさせていただいた『ドラスレ』でお馴染みアナログゲームショップ&メーカー「ジャイアントホビー」の『サルガッソーからの脱出-リボーン-』。2013年に発売されたSFものの協力型ミニチュアボードゲームで、『ドラスレ』の前身となったタイトル。今回発売される『リボーン』は、新たにルールを加えた改訂版という位置づけのものです。
危険中域「サルガッソー」に迷い込んでしまった宇宙船のクルーとして、隕石や宇宙藻といったトラブルが次々と襲いかかる宇宙船を操縦&修理しながら、ドタバタ脱出劇を繰り広げるという内容ゲーム。『ドラスレ』同様、ダイスを使った非常にシンプルながら、ボードゲームが初体験でもワイワイ盛り上がれるのが特徴。そして、『ドラスレ』に負けず劣らずクリアの難しいゲームであり「もう一回やろう!」と何度でも楽しめるゲームとなっています。また、プレイヤーが操作するクルーは金属製のミニチュアで再現されており、どれもちょっと不思議でかわいいデザインで魅力的。
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『サルガッソーからの脱出-リボーン-』は3900円(税込)で、ジャイアントホビーのブースA26で販売予定。ちなみにこちらは11月13日からすでに一般販売開始済み。また、『ドラスレ』の新拡張マップ『帝国紀行ジェメオス』も販売予定。今度は二匹のドラゴンが住む地方を冒険できるというマップとなるようです。こちらは、2800円(税込)。こちらも体験卓があるようなので、気になる方はまず遊んでみましょう!
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『ゲームマーケット2015秋』は、東京ビックサイトの東4ホールで11月22日開催。詳しい情報は公式サイトを御覧ください。『アナログゲーム決死圏』の次回は最近再版された『クトゥルフ・ダークエイジ』で遊んでみる記事を予定。乞うご期待!
■傭兵ペンギン
フリーライターとして働く傍ら、時々アナログゲームの翻訳をしております。アナログゲームと筋肉映画が大好物。最近はホビージャパンのテーブルゲームチャンネルでTRPG『ウォーハンマーRPG』のプレイ風景を生配信する番組に出演中。先日『フロストグレイブ』のプレイ風景も配信しましたので是非チェックしてみてくださいね!
Twitter:@Sir_Motor