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本作を体験したプレイヤーの中には「金を払っても良いレベル」と評価する人もおり、そのクオリティはフリーゲームの域を超えているとか。今回はそんな注目作『イニシエダンジョン』のプレイレポートをお届けします。
◆ゲームの基本
ゲームの基本は、敵モンスターを倒して経験値を獲得し、拾った装備でキャラクターを強化しながら、ダンジョンに潜っていくローグライクRPGに準じたもの。チュートリアルモードやプレイガイドも充実しており、操作方法もWASDキーとマウスしかほぼ使わないので、ゲームを進めていく上で迷うことはないでしょう。
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キャラの容姿はランダムで決まる。好みのビジュアルになるまで粘るのもアリ。
◆プレイスタイルが異なる5種類のジョブ
ジョブは、接近戦が得意な「ファイター」、器用で遠距離射撃が得意な「ハンター」、攻撃魔法を唱えて戦う「メイジ」、仲間の回復や支援が得意な「プリースト」、悪魔を召喚して戦わせる「サモナー」の5種類があります。序盤はファイターしか選べませんが、ゲームを進めていくにつれて、他のジョブも使用できるようになります。
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アルメナンドの街の全体図。隠されているダンジョンの入り口もあるとか。
◆冒険者の重要拠点「アルメナンドの街」
ダンジョンに潜る前に、まずはアルメナンドの街を隅々まで探索しておきましょう。この街は冒険者の重要な拠点で、クエスト受注からアイテムの売買、仲間集めまで出来ます。
街には、至る所にアイテムが入った樽や壷などのオブジェクトがあるので、見つけたら積極的に壊しておきたいところ。ただし、街中に生い茂っている草を刈ると危険なモンスターが出現する事があるので注意が必要です。
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ダンジョンには敵モンスターだけではなく、他の冒険者もいるようだ。
◆死んだら即終了!シビアな戦闘システム
本作は、敵に殺されるとそのキャラクターは基本的に復活できないというローグライクゲームのシビアなシステムを踏襲しています。プレイヤーは、常に死と隣り合わせの緊張感の中で戦いを楽しめるのです。
ゲーム序盤は少数のメンバーでダンジョンに挑むため、「目の前の敵モンスターを如何にして倒すか」というアクションRPGの醍醐味や、ハック&スラッシュの敵を倒す爽快感が堪能できますが、パーティメンバーが数十人規模になるにつれて、それらが失われ、各メンバーの状況把握が何より重要になり、さながらリアルタイムストラテジー(RTS)のようなゲーム性に変化します。ここでプレイヤーの好みが分れるとは思いますが、数の暴力で敵モンスターをねじ伏せていくのも快感です。(あえて少数精鋭で挑んでみるのもアリ)
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ゲーム画面に収まりきらないほどの愉快な仲間達(召喚モンスター含む)
◆本作独自の非同期オンラインシステム
他のプレイヤーと程良い距離で繋がる非同期オンラインのゲームシステムを搭載しているのも本作の特徴のひとつ。
「レスキュー」は、ゾンビ化した他のプレイヤーのキャラクターを救出する本作独自のシステムで、プレイヤーがゾンビを倒すと、ステータスをアップグレードさせるソウルを入手でき、そのゾンビは人間に復活するまでの待機時間が大幅に短縮されます。「遭遇」は、その階層でゲームを終えた、他のプレイヤーのパーティと出会えるシステム。NPCとはいえ、プレイヤーと一緒に戦ってくれるので、非常に心強いです。
このコミュニケーションを必要としない非同期オンラインのゲームシステムが、気軽に楽しめるという本作の利点を殺さず、むしろ中毒性を高めています。
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あの名作RPGのパロディネタも!NPCとの会話も本作の楽しみのひとつだ。
◆本作をプレイする際の注意点
本作の起動時、自動的に仮アカウントが作成されるのですが、そのままだと、FlashPlayerのローカル記憶領域が消えた場合ゲームの続きがプレイできなくなり、30日間ゲームを起動しない場合でもセーブデータが削除されてしまいます。正式アカウントの登録といってもIDとパスワードを設定するだけなので、プレイ前に済ませておきたいところです。(IDとPassのメモを忘れずに!)
東亜MONDO氏によるBGMも本作の魅力だ。
◆まとめ
『イニシエダンジョン』は、ローグライクゲームのシビアな部分を踏襲しつつも、親切設計のゲームデザインを心掛けているという、絶妙なバランスを見事表現しており、そのクオリティはまさに「金を払っても良いレベル」です。また、他のプレイヤーと程良い距離で繋がる非同期オンラインシステムと、インターネットブラウザで起動できる利点のおかげで、自分のペースで気軽に楽しめます。しかし、その気軽さゆえに「よし、15分だけ遊ぼう」と決めたプレイヤーを、底無し沼のようにのめり込ませてしまうのです(経験談)。
ローグライクゲーム、ハック&スラッシュ、RTSが好きなゲーマーなら、本作にハマってしまう事間違いナシです。
記事提供元: Game*Spark