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言葉というものは時間とともに意味が変化します。本来は至って普通の言葉であっても、使われ方によって悪意やマイナスの要素を含んだものとなってしまう場合があります。そんな言葉の意味の変化に翻弄されたゲーマーがいたようです。
海外ゲーマーJihad Khalid Al-Mofaddaさんは2010年来のPlayStationユーザーで、PlayStation Networkでは“iJihad”というアカウント名を使用していました。しかし、最近になってアカウント名に含まれる「Jihad」が攻撃的な言葉であるとしてPSNからBANされてしまったのです。
BAN状態であることを示す映像Its True people! If a SONY employee feels like BANNING you, you loose access to your Digital Assets! Even Offline!!! pic.twitter.com/SniJpr6m8q
― %D8%AC%D9%87%D8%A7%D8%AF%D8%9F! (@iJihad) 2016年6月27日
「Jihad(ジハード)」…本来は高潔で立派な目標のために努力・奮闘することを意味しますが、近年は活発化するテロ行為との関連付けにより、攻撃的な印象を持たれるようになってしまいました(テロリストにとっての「聖戦」といった表現も)。
BANによってあらゆるPSNオンラインサービスが使用できなくなってしまったAl-Mofaddaさん。いくら社会情勢の影響があるとはいえ、自分の本名を基にしたアカウント名を否定されるのは納得がいきません。それも長年のユーザーであるにも関わらずです。彼は自分のアカウント名の正当性を主張するため、ソニーにパスポートのコピーを送信。また、「Jihad」を含むアカウントが大量に存在することも示しました。
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「Jihad」を含むアカウントは9800個にのぼる
これに対してソニーは、Al-Mofaddaさんの名前が多くの意味を持っていることを認めつつも、ネットワーク全体を考慮する必要があるとして、BANの解除を認めませんでした。ただ、彼が置かれた状況には同情すると伝えています。なお、ソニーは一度PSNアカウント名の変更を提示したそうですが(通常は変更不可)、後に撤回されたとのこと。
この出来事はNeoGAFやreddit、Twitter等で話題となり、最終的にソニーは再びアカウント名の変更を提示しました。Al-Mofaddaさんによれば、PlayStation UKから電話を受け、そのやり取りの中でアカウント名は僅か2秒で変更されたとのこと。しかしながら、トロフィーやフレンドリストは同期できず、失ってしまったそうです。
今回の一件でAl-Mofaddaさんは様々なものを失ってしまいましたが、ソニーはアカウント名の変更を可能にするシステムの開発を検討しているとのことで、彼の“努力・奮闘”は将来の発展に役立ったのではないでしょうか。