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──制作された方々にとっても印象深い日本版「VOLUME 3」が公開中ですが、本作の見どころやお気に入りの箇所を教えてください。
グレイ:「VOLUME 1」「2」で語られてきた「ヴァイタル・フェスティバル・トーナメント」という大会が、「VOLUME 3」でいよいよ開催されます。「1」「2」を通して語られてきた生徒たちの鍛錬した成果がここで披露されるので、大きな見どころのひとつと言えるでしょう。
あと、本シリーズを視聴してくれている方々に向け、「この作品は成長していく」というメッセージをこれまで発信し続けてきました。「VOLUME 3」の最後には、この作品の世界観がより広がるような出来事が起こるので、そういった変化が見られるのも重要な点です。
マイルズ:「VOLUME 3」でペニーが破壊された直後、ルビーがペニーの剣を握ってグリムに立ちはだかった瞬間は実に力強さを感じるシーンです。これまでルビーは、主に明るいキャラクターとして描かれてきましたが、この場面では彼女の大きな変化が見られました。この変化が非常に生っぽいというか、現実的な部分かなと思っています。
またこのシーンは、ルビーというキャラクターが持つ側面のひとつを映し出してもいます。何か悪いことが起こった時、一番に立ち向かうのがルビーなんです。そこがよく分かるシーンになっています。
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ケリー:私のお気に入りは、その直後となる、ルビーがみんなに囲まれて守られているシーンです。危機に直面したルビーがみんなに守られた瞬間、彼女が安堵や愛を感じたのだろうと考えると、非常に感動的なシーンだなと思いました。
グレイ:今話題に上がったのは第9話「PVP」(と第10話「Battle of Beacon」)で描かれたエピソードで、決してポジティブな話ではないのですが、非常に力強い話になっています。この話を見るたびに、私は鳥肌が立ちます。
この話で見せたシンダーの暴走は、「VOLUME 1」「2」そして「3」の前半まで綴られてきた平和な時間の終わりを告げています。ここに至るまでは、ジェットコースターをゆっくり登っていくような感じでしたが、まさにここから急降下していくというシーンでした。ケリーは常に、より大きな物語を語る準備を進めていましたが、ここがその急展開の始まりのひとつとなっています。