今回、見学させていただいたのはNDC2017の会場からほど近い繁華街にお店を構える「PCカフェ」。ちょっとあやしいビルの入り口を通り抜けエレベーターで3階まであがるとお店がありました。
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煌々と輝くPCカフェのネオン
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ちょっとあやしいビルの入り口。中に入ってみると意外とあやしくない。
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PCカフェ入り口、店内は明るく賑やかな印象。
入ってすぐに自動受付があり、ここで何時間遊ぶかを選択しお金を支払う仕組みになっています。また、フードコートのように料理の注文ができるスペースがあり、店員の方が忙しそうに厨房を動き回っていました。ちなみにこの店舗の人気フードはトンカツだそうです。
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自動受付。学生か社会人かなどを選択し、何時間遊ぶかをタッチする。
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入り口すぐがフードコートのようになっていました
ネクソンコリアが加盟、もしくは提携しているPCカフェは韓国内に10,100店舗あり、日本のネットカフェ数は日本複合カフェ協会によると1,050店舗ですので、単純に10倍以上差があることになります。さすがインターネット大国韓国です。金額は1時間1,400ウォン、日本円にすると約140円程度。日本に比べるとかなりお安いですね。漫画(※)やシャワーがないので、この点が日本とは異なる点です。
※一部店舗には漫画カフェと連携して取り揃えている。韓国ではWEB漫画が人気なのでそちらを見る人が多い。
店内は非常に明るく、ズラッとPCが並んでいます。客層を見てみると、男性7:女性3で学生が多い印象でした。男性には主に『オーバーウォッチ』、『サドンアタック』、『FIFA Online 3』、『League of Legends』をプレイし、女性はFacebookやInstagramなどのSNSの利用やネットサーフィンをしに来店するのだとか。また、小学校4年生くらいと思われる5人組が『League of Legends』を楽しんでいたのですが、下校時間に来店し塾の時間まで友達と遊ぶ、というのが小学生のスタイルだそうです。
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大型のモニターでオンラインゲームやネットサーフィンを楽しむ。
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男性には『オーバーウォッチ』、『サドンアタック』、『FIFA Online 3』、『League of Legends』が人気。
店舗の位置にもよるのだそうですが、今回見学させていただいたのがオフィス街近くの場所でしたので、夜になると仕事帰りのサラリーマンが訪れるそうです。仕事帰りにフラッとネットカフェに行く、というのを著者は考えたことがなかったのですが、前述の小学生のように、韓国ではネットカフェはゲームセンターのような感覚で楽しまれているのだと感じました。
日本の利用シーンと違う点として感じたのは、1人やカップルで利用するのではなく、3人以上の友達同士で利用されている点です。既に席に座っている人も、来客する人を見ていても、だいたい3~4人のグループで、皆でおしゃべりをしながら各々楽しんでいる様子でした。このあたりも、日本のネットカフェの「音立てるべからず」という雰囲気とは正反対です。
日本から飛行機で3時間もあれば行ける韓国のネットカフェでも、施設内容や使われ方が日本と大きく異なるのがとても印象的でした。また、韓国でe-sportsが盛んなのは、こういったネットカフェが身近でオンラインゲームを楽しむ土壌が整っているのも要因の一つなのでは、と感じました。未来のe-sports選手がこの場所から誕生するかもしれませんね。
取材協力:ネクソン