【何なのだ、これは!】鬼才、ヨコオタロウ氏が手掛けたゲーム作品まとめ【どうすればいいのだ?!】

今回は、ヨコオタロウ氏が関わった作品を振り返ってみたいと思います。長年、ヨコオ作品に親しんでいる方も、『ニーア オートマタ』や『シノアリス』からヨコオ作品に触れた方も、ぜひお付き合い下さい。

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【何なのだ、これは!】鬼才、ヨコオタロウ氏が手掛けたゲーム作品まとめ【どうすればいいのだ?!】
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2017年2月に発売された『ニーア オートマタ』が世界累計出荷・ダウンロード販売本数が200万本を記録するなど、国内外のファンを魅了し続けているゲームクリエイター、ヨコオタロウ氏。同氏の手がける作品は既存のゲームでは考えられないような独創的な挑戦を試みるものが多く、そんな「ヨコオワールド」の魔力に取り憑かれてしまったユーザーも少なくありません。

そこで今回は、ヨコオタロウ氏が関わった作品を振り返ってみたいと思います。長年、ヨコオ作品に親しんでいる方も、『ニーア オートマタ』や『シノアリス』からヨコオ作品に触れた方も、ぜひお付き合い下さい。

なお本稿ではストーリーの核心などには触れませんが、ヨコオ作品ならではの特異な特徴を紹介するため軽度のネタバレを含みます。ご注意ください。

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◆ドラッグ オン ドラグーン


(PS2 2003年9月11日発売)


3作品に渡って展開された「ドラッグ オン ドラグーン」シリーズの、記念すべき第1作。本作は複数の敵を薙ぎ倒していく地上戦と、ドラゴンに騎乗する空中戦という2種類のバトルシーンを採用したアクションRPGです。

本作で大きな話題になったのは、陰鬱で救いの無いシナリオの数々。マルチエンディングが導入されており、合計5つにまでストーリーが分岐するのですが、どれもこれもハッピーエンドとは程遠いという徹底ぶり。特に最後のエンディング(通称“新宿エンド”)を見るためには、「ほかのエンディングを全て見る」「ゲーム内に登場する全ての武器を集める」という厳しい条件を達成し、さらに唐突に始まる超絶難度の音ゲーをクリアしなければならないほどハードルが高いのですが、そこまで苦労してエンディングを見ても、プレイヤーの心が晴れるような展開とはいきませんでした。

本作が発売された2003年といえば、まだYoutubeやニコニコ動画を始めとする動画サイトも無い時代。多くのプレイヤーが本作のキャッチコピーである「抗え、最後まで。」という言葉を信じて新宿エンドを目指し、誰もが口をポカーンと開けて放心していきました。「新宿がマジでヤバい」という噂だけ耳にしていた筆者は当時、新宿エンドを迎えた友人に感想を聞いたことがあります。彼は一言、「ロッカーを殴りたい」という言葉だけを残してくれました。その時の表情はなんとも表現し難く、筆者は未だに忘れることができません。

思えばこの作品からすでに、「ヨコオワールド」は完成していたと言えるでしょう。

◆ドラッグ オン ドラグーン2 封印の紅、背徳の黒


(PS2 2005年6月16日発売)


前作から18年後の世界を描いた、「ドラッグ オン ドラグーン」シリーズの2作目。ヨコオタロウ氏は、映像編集の分野で本作に関わっています。

基本的なゲームシステムは前作を踏襲していますが、プレイヤーが取れる行動の幅が広がり、より奥深いアクションが楽しめるようになりました。また、前作と異なり、本作にはハッピーエンドもしっかりと登場。前作と比較して、電波性や毒気といった要素はマイルドになりましたが、その分スッキリとした気持ちでゲームを終えた方も多いことと思います。

◆ニーア レプリカント/ゲシュタルト


(PS3/Xbox360 2010年4月22日発売)

Youtube URL:https://youtu.be/scgU6fKQ6zI

『ドラッグ オン ドラグーン』のとあるエンディングから、遥か未来の世界を描いた『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』。本作はPS3版が『ニーア レプリカント』、Xbox360版が『ニーア ゲシュタルト』という、異なるタイトルになっているのが大きな特徴。両作品には「主人公とヒロインの関係性が違う」「音声が日本語or英語」といった違いがあります。

ヒロインを救うために奮闘する王道ストーリーと染み渡るBGMの相乗効果で、多くのユーザーを感動させた本作ですが、一癖も二癖もある「ヨコオワールド」の流れを汲んでいることを忘れてはいけません。2週目以降はプレイヤーの価値観が180°変化する事実が明らかになり、さらに最後のエンディング(Dエンド)を見るために、プレイヤーはこれまでのゲーム史でも聞いたことがないような、大きな決断を迫られてしまうのです。発売から年月が経っているので多くのゲームファンはご存知かもしれませんが、まだエンディング解放条件を知らない方はぜひググらずに、チャレンジして頂ければと思います。

◆ドラッグ オン ドラグーン3


(PS3 2013年12月19日発売)

Youtube URL:https://youtu.be/RaJjLYpkoSI

「ドラッグ オン ドラグーン」シリーズの誕生10周年にあたる、2013年に発売された本作。『2』の発売からは8年ぶりとなる、ナンバリングタイトルです。

本作に登場するキャラクターも、妹殺しに邁進する主人公や性に奔放すぎる老人など、前作に負けず劣らずファンキーな人物ばかり。戦闘中は敵側の兵士が決死の覚悟で向かってくるのですが、主人公たちはそんな様子に構いもせず、まったく関係ない下ネタで盛り上がったりします。ただし、この圧倒的な会話量が本作の大きな魅力であり、彼女たちの一癖も二癖もあるやりとりは必聴の一言。

ラスボスとの戦いでは、シリーズ1作目のラストにもあった超絶難度の“音ゲー”が帰ってきます。まったく役に立たないカメラワーク、ノーミスを強いられる緊張感など、その難易度は鬼畜そのもの。そして、最後の最後には情け無用のトラップが……。誰もが絶対に引っかかるであろう初見殺しに、多くのプレイヤーが呆然としました。あんなトラップを思いつくなんて、本当に酷い……。(褒め言葉)

◆ニーア オートマタ


(PS4 2017年2月23日発売/PC 2017年3月17日発売)

Youtube URL:https://youtu.be/LLCrzJdF8Z4

突然現れた「機械生命体」から地球を取り戻すため、人類によって造られたアンドロイドが戦いを挑んでいく『ニーア オートマタ』。スタイリッシュなアクションゲームの製作に定評があるプラチナゲームズが開発を担当しており、適当にボタンを押しているだけでも気持ち良くプレイできます。難易度も、ストーリーに集中できる「EASY」から、常に一撃死の状態で進む「VERY HARD」まで自由に選択可能。アクションゲームが苦手な方にもオススメです。

本作は発売前に公開されたヒロイン「ヨルハ二号B型(通称:2B)」の、インパクトあるビジュアルが大きな話題になりました。露出度の高い黒のゴシックドレス、ゴーグルで隠れたミステリアスな顔にセクシーな唇。そんな美女が日本刀を振り回して「機械生命体」をバッサバサと切り捨てていくのだから、ゲームファンが気にならないわけがありません。

もちろん魅力的なのは2Bだけでなく、2Bと行動をともにしサポートしてくれる「ポッド042」、クールな2Bとは対象的でちょっと人間くさい「ヨルハ九号S型(通称:9S)」、敵だけど丸っこい見た目で愛嬌のある機械生命体たちもストーリーを盛り上げてくれます。

筆者はPS4の体験版をプレイしてほどなく、2Bの魅力にドハマリしてしまいました。同じような経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

前作である『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』から繋がりはありますがプレイしていなくても、ストーリー、キャラクター、バトル、BGMと全て楽しめる作品となっていますので、「シリーズ物か~」と構えずにプレイしていただいきたい作品です。

◆シノアリス


(iOS/Android 2017年6月6日 仏滅 サービス開始)

Youtube URL:https://youtu.be/XKeAJDtEe9E

スクウェア・エニックスとポケラボが運営を行っているゲームアプリ『シノアリス』にも、ヨコオタロウ氏がディレクターとして参加しています。本作のキャッチコピーは“それは最悪の「物語」”。登場するキャラクターは可愛らしい美少女が多いのですが、「束縛」「被虐」「虚妄」など、それぞれ物騒なイメージワードが割り振られており、己の目的のために互いを殺し合うという“ヨコオワールド”ならではのストーリーが展開していきます。

本作は事前登録数が50万人を突破し、さらにリリース後のDL数が運営の想定を大きく上回るなど、多くのユーザーが集中。結果、ゲームへの接続が不安定になる時期が続きました。ここまでユーザーが集まった要因の一つとして、サービス開始の4ヶ月前に発売された『ニーア オートマタ』の大ヒットがあったことも間違いないでしょう。

なお、現在の『シノアリス』は非常に安定しており、快適にプレイできるようになっています。リリース時期の混乱で離れてしまった方も、改めてプレイしてみてはいかがでしょうか。

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今回は鬼才、ヨコオタロウ氏が手掛けた作品をまとめてみました。改めて振り返ってみても、その独創的な発想の数々に驚かされます。今回挙げた作品はどれもが、「何なのだ、これは!どうすればいいのだ?!」と思わず叫びたくなるようなゲーム体験を授けてくれるので、気になった作品があればこの機会に遊んでみましょう。

ここまで読んでくれて、本当に、本当にありがとうございました。

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《ねんね太郎》

また、お会いしましたね ねんね太郎

ゲームセンターとテレホーダイが生み出す濁流に、満面の笑みで身投げした雑食系ゲーマー。油断すると余裕で半日は寝てしまうため、スヌーズ機能が欠かせない。ゲーム以外の趣味は、モノを捨てること。

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