悪い事は言わん…ゲーマーとガノタは「ガンダムビルドダイバーズ」観とけ!【コラム】

「ガンダムビルドダイバーズ」の魅力を独断と偏見で語りました。

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悪い事は言わん…ゲーマーとガノタは「ガンダムビルドダイバーズ」観とけ!【コラム】
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ガンダムビルドダイバーズ」は、ガンダムのプラモデル「ガンプラ」を題材にした「ガンダムビルド」シリーズの最新作として放送中のアニメ。本作最大の特徴は、物語の舞台の中心がオンラインゲームである事です。

オンラインゲームを題材とした作品といえば、やはり思いつくのがバンダイナムコエンターテインメントのRPG『.hack』シリーズや、川原礫先生のライトノベル小説「ソードアート・オンライン(KADOKAWA)」ではないでしょうか。

例えば『.hack』シリーズでは、VRデバイスのようなものを装着してプレイするMMORPG「The World」を舞台に、主人公達がゲーム内のイレギュラーな存在に遭遇した事で、世界をも揺るがす事件を追っていく……というストーリーが展開されます。本作でもオンラインゲーム「ガンプラバトル・ネクサスオンライン(略称:GBN)」に潜むイレギュラーな存在が物語の軸となっているのです。

筆者は、SF的な設定を有するオンラインゲームを題材にした作品が大好きなので、本作も夢中になって視聴しています。それに「ガンダム」を題材にしているので、ガンダムネタを知っていればもっと楽しめるんですよ。

そこで今回は、オンラインゲーマーのみならず、最近「ガンダム」作品を見ていないガンダムファンに向けて、筆者が感じた「ガンダムビルドダイバーズ」の魅力をポイント分けにして紹介します。

「GBN」のゲームシステムがリアル



本作を観て一番驚いたのが、物語の舞台である「GBN」にMMORPGなどのゲームシステムを上手く設定に盛り込んでいる事です。

オンラインゲームを舞台にしている作品では、ゲームシステムの部分があまり説明されない事もあるのですが、本作では、プレイヤー同士のマッチングの様子が描かれていたり、ゲームの初心者をサポートする地位のプレイヤーがいたりと、『FINAL FANTASY XIV』などの実在するMMORPGのシステムがしっかりと描写されています。

こういった部分は、オンラインゲームをプレイした経験がある人なら、「この作品のゲームは、他にはどんなゲームシステムが搭載されているんだろう?」と気になるのではないでしょうか。

オンラインゲームの問題点と素晴らしさを描いている


本作では、「ブレイク・デカール」という不正ツールを使ってガンプラを強くする行為が横行していますが、これは実在するオンラインゲームでも「チート」として扱われ問題化されています。他にも、右も左もわからない初心者を倒してポイントや装備品を得る「初心者狩り」、他のプレイヤーを騙して金銭を得る「詐欺行為」などの「オンラインゲームの負の部分」が描かれているのです。

それと同時に、本作ではオンラインゲームの素晴らしさも描かれています。現実世界では、容姿や地位、健康状態、年齢、住所などが違えば、人と出会う機会は滅多にありません。オンラインゲームでは、そういったものが切り離され、プレイヤーは様々な人間と出会えます。

もちろん、その中には現実世界の話に踏み込む人達もいますが、本作の登場人物は、多くのプレイヤーと同様にそういった話をしないようにしていました。例えば、主人公達がガンプラを持っていないキャラクターに対して何も触れなかったのは、リアルの事情を考慮しているのでしょう。理由は、経済的・身体的なものだったり、そもそも入院していたりと、無数にあげられますから。

この事から本作では、オンラインゲームを「プレイヤー同士が対等にコミュニケーションを取れる世界」として捉えている事がわかります。

ところで運営が無能である


MMORPGの運営会社の大半は、ユーザーからなにかしら批判を浴びています。その理由は、チーターが蔓延している・サーバーメンテナンスが長引く・アップデート実施後のゲームバランスがおかしいなど、多種多様です。いずれにしても「このゲームは運営が無能!」と批判される事が多い印象を受けます。(筆者の主観的な印象ですが)

もちろん「GBN」の運営も例外ではなく、前述したブレイク・デカールを使用したプレイヤーに対して「ログに証拠が残ってないから」という理由でBAN(アカウント凍結処分)を行わないシーンがありました。これに対して筆者は、「ブレイク・デカール使用時の映像と本人の証言があればいいんじゃない?」と突っ込みたくなりましたが、もしかしたら筆者が見逃している色々な事情や知らない設定があるのかもしれません……うん、そうだよね?

「ガンダム」ネタを探すのも楽しい!



本作には、本当にたくさんのモビルスーツ(ガンプラ)が登場するんです。主人公達が操縦するガンプラはもちろん、敵として登場するガンプラ、ちょっとしたシーンに一瞬映るガンプラだって歴代「ガンダム」シリーズから登場するものです(カスタマイズされているのもありますが)。

それに主人公達が挑戦するゲームステージの舞台にも、会話中に飛び出す台詞にも、モブキャラの姿にも元ネタがあります。なんて事ないシーンに元ネタがありますから、ガンダムファンならゲーム内に隠されたイースターエッグを探すような感覚で楽しめるんです。

コーイチという影の実力者に惚れろ!


本作には魅力的なキャラクターが多数登場するんですが、その中でもコーイチさんというキャラクターがずば抜けてカッコいいんで紹介します。コーイチさんは、主人公・リクくんのフォース(MMORPGにおけるギルドのようなもの)「ビルドダイバーズ」に所属する数少ない大人です。

彼は、ガンプラ作りにおいて飛び抜けて優れており、さらにガンプラバトルでは作戦の立案者として活躍しています(影が薄いですが)。それなのに、メンバーで数少ない大人である事、過去に実績がある事、ビルドダイバーズの頭脳である事を仲間に振りかざさないんです。最高にカッコいい……。それは、彼もまた「GBN」を「プレイヤー同士が対等にコミュニケーションを取れる世界」として捉えているからなんでしょうね。

ちなみに、彼が操縦するガンプラのガルバルディリベイクも最高にカッコいいのでそちらにも注目してほしいです!

あっ、あとコーイチさんにフォーカスした第6話「過去と未来」は、好きな事に青春の全て捧げてきた経験がある人なら、思わず涙が流れてしまう話なので是非ご覧ください!挫折を経験した男ってカッコいい……。



さて、筆者が感じた「ガンダムビルドダイバーズ」の魅力を一気に紹介しましたが、いかがでしたか?

テレビ放送では、いよいよクライマックスを迎えますが、Amazonプライムビデオやdアニメストア、バンダイチャンネルなどの映像配信サービスでは、これまでの放送分の話が全て配信されているので、本稿を読んで興味を持った読者はそちらから一気観してみましょう!

《真ゲマ》

『ドラゴンフォース』が一番好き 真ゲマ

吉田輝和の絵日記やトイレオブザイヤー、ギャグ漫画「ヴァンパイアハンター・トド丸」、洋ゲー漫画「メガロポリス・ノックダウン・リローデッド」など、これまでゲームメディア業界に影響を与える様々な企画を立ち上げてきました。他社メディアでも活動中なので、気軽にお仕事の依頼をお願いします。 ちなみに、ユウキレイ先生が手掛ける4コマ漫画「まほろば小町ハルヒノさん」(まんがタイムで連載中)で教師役として出演中です。

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