PCで遊べる3DダンジョンRPG20選!冬の夜長は迷宮で……【年末年始特集】

日本でカルトな人気を誇って来た「3DダンジョンRPG」。本特集では、その「3DダンジョンRPG」の中からPCで遊べるもの20本を、Steamタイトルを中心にご紹介いたします。

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PCで遊べる3DダンジョンRPG20選!冬の夜長は迷宮で……【年末年始特集】
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Grimoire : Heralds of the Winged Exemplar




開発:Cleveland Mark Blakemore 販売:Golden Era Games
発売年:2017


開発20年、恐竜的進化のオールドスクールRPGの煌めきがここに

本作、『Grimoire : Heralds of the Winged Exemplar』は数奇な実績を持った、ある開発者の執念と愛情の詰まったタイトルです。本作の開発者Cleveland Blakemore氏はなんとかつてSir-Techに属し『Wizardry 8』に関わっていました、とは言えこれは実際に発売された『Wizardry 8』とは別物。“本来の”『Wizardry 8』となるはずだった開発中止の『Wizardry: Stones of Arnhem』を立て直すことになった(そして多くの問題に直面し、最終的には開発中止となった)人物がBlakemore氏です。

そんな氏が当時から延々と開発を続けていたタイトルが本作。『Wizardry』6・7付近の影響も強いDOSゲーム全盛時代の設計をそのままに、膨大なコンテンツで展開される同作は、まさしく当時からの執念の産物と呼ぶにふさわしい作り。また、そのコンテンツ量に比して、容量はわずか96Mでしかない、ということは特筆しておくべきでしょう。リリースの遅れだけでなく、リリース当初のバグの多さなどもあったものの、改善を続け、先日には大幅な更新となるバージョン2もリリースされました。今後バージョン3以降はベースシステムの現代化も図られるようなので、より快適なプレイが可能になるのかも知れません。

東京新世録 オペレーションアビス/東京新世録 オペレーションバベル




開発:エクスペリエンス・MAGES. Inc. 販売:日本一ソフトウェア
発売年:2017


『Wizardry』の影響を受けたタイトルは古今東西様々なものがありますが、特に日本では、『Wizardry』1~5がコア層向けのシビアで硬派なハイファンタジーRPGとして強く定着したことを受け、多くのフォロワーが作られることとなりました。

そんな中にあった一つのタイトルが『ウィザードリィ エクス』、ファンタジー世界の学園生活を舞台にした作品です。かつては『ウィザードリィ エンパイア』を手がけたスタッフによる、異彩を放つ同作は当初こそ驚きの声もありましたが、大きくパワーアップした続編を経て受け入れられることになりました。しかしながら同作を販売していたマイケルソフトが倒産、開発チームは新たにエクスペリエンスとして独立、活動を再開しました。

その後、同社は長年に渡って多くの3DダンジョンRPGを手がけていくことになるのですが、そんな同社の初のタイトルが『GENERATION XTH』3部作。『ウィザードリィ エクス』を強く想起させるタイトルの同作は、現代を舞台に特殊な能力を持つ学生たちと怪異との戦いを描いた、能力バトル系の設定のタイトルでした。『ウィザードリィ』の名前や設定こそ次いでいないものの、ゲームとしては傍系の末裔である同作のリメイクとなるのが本作『東京新世録 オペレーションアビス』、『東京新世録 オペレーションバベル』です。このPC版はそれぞれ2013年・2015年にPS Vita向けに発売された作品の移植となります。


全体的にはジャンルとして長年引き継がれてきたダンジョンの手強さなどを活かしながらもグラフィック面や遊びやすさの点で大きく改善されており、現代人向けに調整された伝統的なダンジョンRPGであるといえるでしょう。物語は『オペレーションアビス』、『オペレーションバベル』の順に展開していきますが、『GENERATION XTH』時代にあったキャラデータそのものの引き継ぎは廃止されているので注意です。なお、『GENERATION XTH』シリーズには更に後日談である『迷宮クロスブラッド』もあります。こちらは通常のパッケージPC版は存在していますが、Steamには登場していません。

エクスペリエンスは他にもいくつかのタイトルをSteamにてリリースしており、『レイ・ギガント』、『Stranger of Sword City(剣の街の異邦人)』を日本語で遊ぶことができます。後者は同社の他タイトルと同じ異世界を舞台に、異世界転移した現代人の冒険を描くもので、『東京新世録』よりハードな空気で物語とゲームが展開する他、キャラ画像に自作のものを用いることが可能となっています。

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他にもSteamでは、古き良きを感じさせる『Swords and Sorcery』、『Paper Sorcerer』、リアルタイム系1人パーティータイトル『Ruzar - The Life Stone』、『The Quest』、『The Keep』、ついに完成が見えてきた早期アクセス『Dungeon Kingdom: Sign of the Moon』、などなど、多くのダンジョンRPGが存在しています。

また先日は美少女ゲーム『リターニアの精霊使い』が(完全に海外向け仕様のため日本からはストアページ閲覧すらできませんが)配信されたほか、Sekai Projectからも『Serment - Contract with a Devil』が2019年2月にリリース予定(余談ながら本作、以前はもう少し美少女ゲーム調ではないアートスタイルだったり)と2019年でも様々なダンジョンRPGが登場しそうな予感です。

ここまで様々なタイトルを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。本稿で取り扱わなかった1人称アクションRPG寄りのタイトルを除けば、様式としては大きく2つに分かれている3DダンジョンRPGですが、各タイトルごとに様々な差別化が凝らされているのも本ジャンルの魅力。また、本稿ではPC向けの、それもSteam中心であったため、古いタイトルやフリーソフトなどもまだまだ多くが存在しています。気になったタイトルがあったならば、ぜひ深い3Dダンジョンの奥へと足を踏み入れてみては如何でしょうか。

読者の皆さんの心に残る3DダンジョンRPG作品や、プレイ当時の想い出があれば、コメント欄で教えてください。
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《Arkblade》

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