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世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスは、ついに日本が誇る大型連休「ゴールデンウィーク(以下、GW)」にまで影響をもたらしました。国内外問わず旅行計画は中止を余儀なくされ、登山や海水浴なども軒並み自粛・閉鎖がアナウンスされています。
外出自粛によって遊びに行けず、どうしても自宅での時間が増えてしまう今年のGW。そんな状況で活躍する娯楽こそ「ゲーム」です。中でも広大なフィールドを自由に探索できるオープンワールドゲームは、「GWは旅行に行きたかった」という思いを叶えるのにうってつけ!
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今回はそんなオープンワールドゲームの中から、中世ファンタジーの傑作『The Elder Scrolls V: Skyrim』をピックアップ。スカイリムに旅行へ来たという設定で、ゲーム序盤のヘルゲン~ホワイトランまでを旅レポ風に紹介します。
◆ヘルゲン:旅の始まりと一期一会の出会い
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馬車に揺られること数分、旅はスカイリムの玄関口「ヘルゲン」から始まります。
この町では、スカイリムでも一生に一度しか見られない伝統芸「ロキールと射手」や、目の前で行われる斬首刑、ドラゴンによるスペクタクルショーなどイベントが満載。馬車から降りて簡単な入国審査を済ませれば、晴れて自由行動です。
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ヘルゲンへの道中には、同じ馬車に乗っていたレイロフやロキールと知り合いました。2人ともスカイリムの出身で、特にレイロフは近くにある「リバーウッド」が故郷とのこと。
入国審査が始まるまで、ヘルゲンの女の子に夢中になったことや、スカイリムが良い土地だったという2人の昔話に花を咲かせます。こうした一期一会の出会いも旅の醍醐味の1つ。ロキールは馬車を降りてすぐに旅立っていきましたが、レイロフとはヘルゲン自慢の「砦・洞窟探検ツアー」を共に楽しみました。
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多くの旅行者はヘルゲンを出た後、リバーウッド経由で巨大都市「ホワイトラン」を目指します。ホワイトランには各都市へ向かう馬車がありますので、それが目的ですね。今回の旅でも、まずはホワイトランを目指します。
◆ヘルゲン~リバーウッド:スカイリム最長の川を横目に街道を進む
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ヘルゲンを出てさっそくリバーウッドへ向かうわけですが、レイロフも姉妹へ会うためにリバーウッドを目指すとのこと。彼との旅路はもうしばらく続きます。
馬車で出会ってから行動を共にしているレイロフですが、実は「砦・洞窟探検ツアー」の際に誤って背中を傷付けてしまうハプニングに遭遇。全面的にこちらが悪いのでギスギスした関係になっていると思いましたが、彼は笑って許してくれました。めっちゃ良い人です。
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そんなレイロフの故郷であるリバーウッドは、ヘルゲンから続く街道を進むと見えてきます。横にはスカイリム最長の川「ホワイト川」が流れ、水面を跳ねる魚が目に映ることも。
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道中にはノルドの遺跡「ブリーク・フォール墓地」や、スカイリム各地に点在する「大立石」の内の3つなど名所もあり、この辺りに詳しいレイロフがガイド役と言わんばかりにこれらを紹介してくれます。
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そこまで距離もないので、そうこうしているうちに経由地のリバーウッドへ到着。このままホワイトランへ向かうため、レイロフとはここでお別れです。
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出会って数時間しか経っていないものの、別れ際には私のことを「友達」とまで言ってくれるほど親しくなれました。こうやって親睦を深めてから別れるのは、しみじみと感じ入るものがあります。
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◆リバーウッド~ホワイトラン:平野に佇む巨大都市に息をのむ
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リバーウッドを出てホワイト川沿いに進めば、パッと視界が開けて平野が出現。中央にそびえ立つ建物こそ、スカイリムでも屈指の巨大都市ホワイトランです。
ヘルゲンやリバーウッドなんて目じゃないほどの立派な城壁を見れば、今まで訪れた町との違いを否でも実感。周辺にも農場や醸造所があり、ホワイトランを中心として平穏な雰囲気が流れているのを感じます。
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少し進めばホワイトランの入り口に到着。
周りには馬小屋や馬車も止まっています。馬を買って1人旅をするか、馬車の御者と談笑しながら各都市を回るか・・・旅の楽しみ方は旅行者次第でしょう。まぁ馬はとても高いので、旅行者の多くは馬車を利用します。
私も今回は馬車を使って「リフテン」へ向かう予定ですが、まずはスカイリムで初めて訪れる巨大都市を楽しみましょう。
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巨大都市なだけあって、武具店から鍛冶屋、雑貨屋に錬金術店、宿屋に酒場と主要施設のほとんどが揃っています。中央には市場もあり、商人やお客さんで賑わっていますね。住民同士の不穏な会話がそこら中から聞こえますが、たぶん気のせいでしょう。
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さらに街中へ進めば、憩いの場とでも言うべき広場を発見。ベンチに座ってのんびりと街の風景を眺める・・・見知らぬ土地ゆえに、それだけでも十分楽しいのです。
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たとえ脇で「タロスが~タロスで~」と大声で演説されていても、それだってホワイトランの魅力。これも一種の名物と思って楽しむのが吉です。
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道行く女の子にお金を恵んだり、膝に矢を受けてしまったらしい衛兵に職質を受けたりしている内に日も暮れてきました。
エールやハチミツ酒、ツマミのチーズにグリル、スイート・ロールなどを市場で買い揃えれば、宿に行く準備も万全。今晩のお宿「バナード・メア」へ向かいます。
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酒場としての一面もあるのか、街の人々もお酒を楽しむためにチラホラ来店。買った趣向品を口にしつつ、吟遊詩人の詩を聞きながら知り合ったばかりの客と火を囲んで共に酒を飲む・・・こういう楽しみを味わえるから旅はやめられません。
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ほろ酔い気分で部屋に戻れば、あとは明日に備えて眠るだけ。レイロフやロキールとの出会いに別れ、自然豊かだったヘルゲン~ホワイトランまでの風景、初めて訪れたホワイトランでの観光・・・今日1日を思い出しながら、気付けば死んだように眠ってしまいました。
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初日からハチャメチャでしたが、スカイリムの旅はまだ始まったばかりです。自然豊かな「ファルクリース」や「リフテン」、吹雪舞う「ウィンドヘルム」、そして首都「ソリチュード」やスカイリム最高峰の山「世界のノド」など、名所はまだまだ満載。長期休暇を活かして、のんびりとスカイリムを巡っていこうと思います。
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今回は中世ファンタジーが舞台の『The Elder Scrolls V: Skyrim』を例にしましたが、旅行気分を味わえるオープンワールドゲームは他にもいろいろとあります。
緻密な歴史考察でお馴染みの『アサシン・クリード』シリーズや、現代都市を舞台にした『グランド・セフト・オート』シリーズ、少し特殊な世界を楽しみたければ『Horizon Zero Dawn』や『Fallout』シリーズも良いでしょう。中には『Bloodborne』でヤーナム旅行を楽しむ人だっているかもしれません。
外出自粛のGWは、これらのゲームで旅行気分を味わってみてはいかがでしょうか。