「ぶいすぽっ!」を統べるまとめ役 花芽なずなの献身さ【バーチャルタレント名鑑】

今回紹介するのは、「ぶいすぽっ!」を支える支柱でありまとめ役である花芽なずなさんです。

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「ぶいすぽっ!」を統べるまとめ役 花芽なずなの献身さ【バーチャルタレント名鑑】
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様々なバーチャルタレント事務所が次々に発足し、着実にその裾野を広げ続けているバーチャルタレント(VTuber)シーン。牽引する二大事務所に注目が集まるなかにあって、数年来に渡って活躍を続けるタレントも非常に多い。この連載コラム「バーチャルタレント名鑑」では、様々なカルチャーシーンで奮闘を続けるバーチャルタレント(VTuber)一人一人にスポットライトを当て、これまでの軌跡とこれからの望見について書いていきます。今回紹介するのは「ぶいすぽっ!」を支える支柱でありまとめ役、花芽なずなさんです。

花芽なずなさんは、2018年10月11日に動画『【PUBG】VTuber最強姉妹?! いっぱい殺◯てみた? #1【VTuber】』を投稿し、デビューを果たしました。2018年の夏に花芽すみれさんの紹介で運営に声をかけられ、上京と準備に数か月をかけ、花芽すみれさんと共同で住み、少数の運営スタッフと内容や方向性を綿密に相談しながら活動をスタートしました。

この時は「ぶいすぽっ!」はおろか、「Lupinus Virtual Games」としても結成されていない、本当に駆け出しの状態。加えて当時は生配信勢と動画勢とでまだまだ二分されていたころであり、先にデビューしていた渋谷ハルさんや白雪レイドさんも生配信と動画を交互に出していたりするなど、「VTuberはどのような活動をしていけば良いか?」という点で大きく悩まされるタイミングでもありました。

そんな中で、彼女らは当時の女性VTuberとしては段違いのFPSスキルを持っており、デビューしてからわずか9日後に開催されたPUBG版『VTuber最協決定戦』では、当時VGamingに所属していた幡多乃ちゃろさんと青猫えいむさん(現:BobSappAimさん)の2人と組んだ「かがちゃむ」で圧倒的な実力を発揮して他チームを蹂躙、見事に優勝を果たしています。

いま現在では『PUBG』をあまりプレイしなくなり、当時の動画の多くは非公開状態となっていて見返せなくなっていますが、3000時間を超えるプレイ時間で鍛えられたキレキレなエイム・立ち回りでバトロワ~FPSゲームをこなす女性VTuberとして、驚異的かつ異色な存在でした。

【PUBG】姉妹総プレイ時間6000h! VTuber最強姉妹の20KILLドン勝 なずな視点【VTuber】

2019年4月に小雀ととさんと一ノ瀬うるはさんがデビューすると、花芽2人が住まう自宅にメンバーやスタッフらが通うような日々が続くことになります。ととさんは花芽家に通って配信をするようになり、グッズの梱包や送付、ファンレターの整理といったスタッフがするような裏作業をこなしていたといい、後に花芽すみれさんと小雀ととさんが家から離れるようになったあとも、1人の作業をいくつかこなしていたようです。

花芽なずなさん、花芽すみれさん、小雀ととさん、一ノ瀬うるはさんでLupinus Virtual Gamesを結成し、VTuberというシーンを超えて『PUBG SCRIM JAPAN』に本格的に参加。花芽姉妹はデビューしてから1年も経っておらず、それどころか数か月しか経っていないメンバーもおり、「あの頃のあたしらは子供だったよ」となずなさんは振り返ります。価値観の違いやプレイング方針でケンカし、悩むことが尽きないなか、見事に総合優勝を果たしました。

花芽なずな・すみれ姉妹を手掛けたのはイラストレーターのみすみさん。

現在では新人メンバーも多数加入、14人のメンバーが毎日のように生配信がされています。ぶいすぽっ!メンバーが主にプレイするガンシューティングゲームは、TPS・FPSとしての視点の違いだけに留まらず、一口で言い切れない幅広さがあります。

大人数で広大な場所にランダムに降り立ち銃撃戦をするバトルロワイヤルゲームなのか、少ない人数で建物内など小さなエリア内で戦略的に銃撃戦をするタクティカルFPSなのかという違い。現実にあるライフルや狙撃銃をモチーフにし射撃時の反動も含めてリアリティに寄せたゲーム性なのか、現実ではありえないような特殊能力やスキルをガンガンに活かしていくゲーム性なのか。その振れ幅はかなり大きいのがよくわかります。

そんななかでも彼女にとってお気に入りなのが『CS:GO(Counter-Strike: Global Offensive)』で、日本ではあまり著名ではないですが、世界的にはいま現在でもトップのガンシューティングゲームとして大きな人気を博しています。

かなりリアル寄りかつハードなタクティカルFPSタイトルなのですが、スキルを活かすガンシューティングが苦手な彼女にとって非常に性に合い、「いまでも一番好きなゲーム」とハッキリ口にしています。海外人気も高いこともあり、配信する際には海外ファンからのコメントがハッキリと増えるのがわかります。

【CSGO】朝活!I LOVE CSGO?【LVG/花芽なずな】

ぶいすぽっ!メンバーの配信を見てみると、他のメンバーと共に配信していることも多く、例えば5人のぶいすぽっ!メンバーが揃っていても、配信をしているのが1人か2人しかいない、というようなパターンも多いのがわかります。しかも少なくないメンバーが配信外のオフ時間にも関わらず参加することもあり、ダラっとしたムードで配信が満たされることもあります。

「配信参加者全員で枠を取れば、それだけ視聴者が増えるのでは?」と安易に感じられそうですが、こうして視聴できるチャンネルを絞ることにより、「個々人を追いかける」よりも「ぶいすぽっ!というグループを追いかける」ということにも繋がり、どこか親密なムードになりやすいのも事実。メンバー間の仲もかなり良好で、先輩後輩という上下関係はあれどその距離感は非常に親密、まるで女子高の部活動のような感覚がリスナーに伝わっていきます。

この距離感の親密さに一役買っているのが、花芽なずなさんの振る舞いだと言ってもいいでしょう。LVGのまとめ役・IGL役を務めることが多かったこともあり、運営スタッフとも距離感の近い彼女。自然と「ぶいすぽっ!というグループをどうしようか?」と念頭に入れて動いている部分が強いように見えます。

2021年5月から短期間ですが、「なずNEWS」という動画をシリーズにして配信。自分自身の話題だけでなく「ぶいすぽっ!」全体からありとあらゆる話題をあつめ、ニュース番組の形式でトークしていく内容になっており、10数名という少人数グループのなかにあって「全員にスポットライトを当てたい」「彼女らの魅力を知って欲しい」という彼女の狙いが透けて見え、多くのファンに好かれる配信となりました。語られる話題も、配信上にのっかったものもあれば、Discordサーバー内での打ち合わせ中の裏話だったりと、ぶいすぽっ!ファンといえどもエッジすぎて受け取るのに時間がかかるものばかり。

【なずNEWS】5月27日/今週最後のなずにゅーすです。あ、寂しい?

ぶいすぽっ!メンバーと共に配信しているときのなずなさんというと、メンバーを盛り上げるボケやイジり役として振る舞うことが多く、「女性同士だから」という枕詞も通用しないくらいにきわどいセンシティブな話題をガンガン振りまくるなど、傍若無人な言動で周りのメンバーを困らせ、リスナー含めて笑わせていく姿があります。

もちろんこれは「ぶいすぽっ!メンバー同士の仲が良好だから」こそできるコミュニケーションでもあり、時としてはまとめ役としてキリっと振る舞い、スクリムや大会中には鋭い指示を飛ばしていきます。一番年長である立場でありながら、一番の後輩にも目配せして声をかけ、会話のアクセント役となって場を盛り上げる。エンタメへの理解力・旺盛な態度はメンバー随一ともいえるでしょう。

ぶいすぽっ!外のストリーマーとコラボする際には、あまり絡みが少ない相手ならば真面目に振る舞いつつ、隙を見てボケたりツッコんだ話を仕掛けたりしており、あの手この手と頭を捻って話しかけるコミュニケーション力の高さが垣間見えます。現在Crazy Raccoonでストリーマーとして活動しているカワセさんとは、お互いがまだデビューする前からの知り合いだったことが明らかになりましたが、昔かからあまり変わらない明るい性格だったことがわかります。

高校からのネッ友だったことが発覚し距離感がつかめなくなるカワセとなずなさん、それを後ろで見守る腕組みさくらさん

数多くのカジュアル大会に出場し、頭抜けた腕前を見せつけつつ、場と相手を測って押せ押せなトークをアップテンポに繰り出し続ける彼女は、やはり強い存在感を放っているでしょう。

このほかにも、2021年5月16日の配信「【凸待ち】テレアポセンターでバイト始めました。」ではファンからの凸待ち(直接通話)を受けつけて動画のネタにしたり、デビュー当時には自室の部屋を公開したりするなど、現状のVTuberシーンでは見受けられない攻めた配信をすることもあります。

【部屋紹介】女子ゲーマー禁断のオタク部屋を公開【VTuber】

2021年12月29日には、「ぶいすぽっ!令和3年最後の特別企画☆ゲームNo.1は誰だ!」が開催され、見事に1位を獲得、初代クイーンの座に就きました。『Apex Legends』『Rocket League』『Fall Guys:Ultimate Knockouts』といった3作品がピックアップされ、特に『Fall Guys:Ultimate Knockouts』は初めてプレイするメンバーもいるほどでしたが、最後のバトルでは全員が同じ音声チャンネルに入って和気あいあいとしたムードに包まれていました。

ぶいすぽっ!令和3年最後の特別企画ゲームNo.1は誰だ! なずな先輩視点

「わたしはゲームは他のメンバーに比べるとそこまでうまくない」とを時折口にする彼女ですが、現在のメンバー全員、運営スタッフ、ファンからも厚い支持を集めているのは確かで、彼女がいなければ「ぶいすぽっ!」というグループがここまで仲睦まじい関係性を構築することは難しかったのかもしれません。かつてLupinus Virtual Gamesのまとめ役であった彼女は、いまでは「ぶいすぽっ!」を統べるまとめ役へと変わったといえるでしょう。

最後に、「花芽なずなさんとすみれさんは本物の姉妹ですか?」という質問や疑問が現在でも投げかけられますが、これについてはツイッターでピシャリと言及しています。仮に「ぶいすぽっ!」の活動が止まったとしても、彼女ら2人が深い縁で結ばれ続けていくことでしょう。

花花芽姉妹の双子問題についてめちゃめちゃ聞かれるのでまとめておきました

UPDATE 2022年1月10日12時10分:本文中「花芽すみれさん」と誤って記載していた箇所を「花芽なずなさん」に修正いたしました。お詫び申し上げます。


《草野虹》

草野虹

福島・いわき・ロック&インターネット育ち 草野虹

福島、いわき、ロックとインターネットの育ち。 RealSound、KAI-YOU.net、Rolling Stone Japan、TOKION、SPICE、indiegrabなどでライター/インタビュアーとして参加。 音楽・アニメ・VTuberやバーチャルタレントと様々なシーンを股に掛けて活動を続けている。 音楽プレイリストメディアPlutoではプレイリストセレクター(プレイリスト制作)・ポッドキャストの語り手として番組を担当している。

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