いま配信者を中心に爆発的人気のPC向けローグライトアクション『Vampire Survivors』。有名ストリーマーのSHAKA氏やStylishNoob氏、プロゲーマーの梅原大吾氏に加えて、有名Vtuber事務所「ホロライブ」や「にじさんじ」のライバーもこぞってプレイしています。
ここまで人気となった『Vampire Survivors』。誰もがハマる理由は、いったいなんでしょうか。
◆プレイしていても、見ていても気持ちの良い画面
『Vampire Survivors』は操作が移動のみの、シンプルな見下ろし型アクションゲーム。「死んだらレベル1から」「手に入るアイテムがランダム」「でも遊んだ分だけキャラクターを少しずつ恒常的にパワーアップできる」といった、いわゆる「ローグライク(またはローグライト)」と呼ばれるシステムが採用されています。
このゲームの目標は迫りくるモンスターから30分間生き残ること。たったそれだけなのに、非常に中毒性の高い作品となっているのです。
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プレイ開始時は武器も一つで、モンスター数匹がノロノロと迫ってくるのみ。序盤は派手さが無いまま、チマチマと敵を一匹ずつ倒しつつ進行していきます。
しかし5分ごとに敵の湧き方が一気に増え、画面いっぱいのモンスターがプレイヤーに襲いかかります!はじめは大量の敵に成す術なく圧殺されますが、コツを掴んで効率良く周囲のモンスターを消し炭にできるようになると、景色は一変。操作がひたすら気持ちよく、エフェクトがとにかく派手なので見ている側も楽しめるのです。
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気持ちの良くなる仕掛けはもう一つあります。それはボスを倒すと出てくる宝箱。ひとたび箱を開ければ景気の良い音楽とともに花火が上がり、まばゆい黄色の光を放ちながらコインがジャラジャラあふれ出て、ランダムに装備が表示されます。ここまで過剰な演出の宝箱はそう無いでしょう。
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『Vampire Survivors』はレベルアップでの強化だけでは、増え続ける敵をしだいに処理できなくなります。だからこそプレイヤーは、宝箱を喉から手が出るくらい求めます。その欲望の大きさを表現するかのような派手なエフェクトによって、プレイヤーの興奮はグンと一気に最高潮に。その後は、一気に強化されたキャラで無双する快感に酔いしれます。
ゲーム側に半分踊らされているのは分かっていても、この魅力には逆らえません。プレイヤーはさらなる気持ち良さを得るべく、宝箱を求めフィールドを徘徊します。
◆プレイヤーごとに変わるプレイ内容
ローグライクゲームの面白さは、1回のプレイ内容が大きく変わってくる点にあります。
一つ目はランダム性と取捨選択の特性。レベルアップで手に入るアイテムはランダムで選出された3つから1つ選ぶわけですが、ここで何を選択するのか。思い通りに強化出来ない時はどうやってリカバリーするか。ある程度のセオリーや強武器はあるものの、1回のプレイで様々な見所が発生するため、常に配信が映えます。
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二つ目はリスクとリターンの駆け引きの特性。武器の多くは遠くの敵を安全に倒せますが、そこから得られる経験値は敵がいた場所に落ちるというのが、絶妙な仕様になっています。レベルアップするためには、経験値のあるところまでわざわざ向かわなければいけません。
成長して敵を倒せるようになるには、経験値や宝箱を取らないといけない。だが向かってくる敵の数は今の装備では倒せない……。そんなリスクとリターンの葛藤をどうやって切り抜けるかが見どころです。
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◆1プレイ30分の魔力
30分が長いか短いかはさておき、「時間の区切りがあること」が『Vampire Survivors』の遊びやすさに繋がっています。
世に数多く出ているローグライク要素を含むゲームは、「プレイヤーが倒れるまで」を起点としているため、1回のプレイが長くなる傾向にあります。しかし『Vampire Survivors』は、(ほぼ)確実に30分で終わるという、区切りの良さがセールスポイント。スキマ時間に遊べるゲームとしても優秀です。
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さらにその30分の間で、敵の出現パターンや、ボスの登場タイミングが決まっているため、「この時間までに何をするべきか」が明確になっています。
ゲーム配信を見る側にとっても、配信の盛り上がるタイミングが時間経過で把握できる点は大きいもの。「ちょっと席を外してる間に盛り上がる瞬間を見逃す」という仲間外れ感を回避できます。
◆ゲームもしたいし配信も見たい…そんなワガママにも応えてくれる
『Vampire Survivors』でプレイヤーが操作するのは、ほぼ移動のみである点も注目すべきでしょう。必要な操作量が非常に少なく、後半はほとんど動かずとも敵を倒せるようになります。
そのため画面を常に見続ける必要がなく、ながら作業にも向いています。そのため、配信者の『Vampire Survivors』実況を見ながら自分で同じゲームを遊ぶという、“並行プレイ”も出来てしまいます。
それでも片手が余る場面もあり、スマホゲーの周回すら可能です。中毒性がありながらも手軽な部分が、ある種「コスパが良い」とプレイヤーに受け取られているのではないでしょうか。
さらに、配信している方のプレイを見ていると、余裕が出てくるとコメントに反応する場面が多く見られます。アクションゲームでありながらコメ返しがしやすいというのも、配信者にとって魅力的なのは間違いありません。
『Vampire Survivors』は現在アーリーアクセス中。後のアップデートで、より話題になっていくことでしょう。ぜひダウンロードして、多くの配信者がハマるワケを体感してみてください。ギリギリな場面を切り抜けた時の興奮は、きっと病みつきになります。最高に濃い30分が過ごせますよ!