ホロライブENとIDのメンバーが歌唱力で殴りかかる!クライマックスまで情熱をつなぎ続けた「hololive 3rd fes. Link Your Wish」2日目レポ

ホロライブメンバーが勢ぞろいの「hololive 3rd fes. Link Your Wish」。ホロライブENとIDも大活躍のDay2のレポートをお届けします。

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ホロライブENとIDのメンバーが歌唱力で殴りかかる!クライマックスまで情熱をつなぎ続けた「hololive 3rd fes. Link Your Wish」2日目レポ 全 28 枚 拡大写真
Photo By 中村ユタカ

全編ARライブによる、ホロライブメンバーの実在を感じられる「hololive 3rd fes. Link Your Wish」。DAY1の「そこにいる」感が生々しかったため、3月20日(日)のDAY2は始まる前からSNSやコメント欄で、ファンの期待が高まりまくっていました。

※DAY1のレポートはこちら

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一曲目の全体曲は「キラメキライダー☆」。DAY1の「Shiny Smily Story」同様の定番曲です。こちらはピタッと全員がほぼ完璧にそろっているのが見ていて気持ちのよいステージでした。心のドキドキを響かせたいことを、見つけてくれたファンに向けて伝えるまっすぐなアイドルソングです。否が応でもこのあとのパフォーマンスが楽しみになります。

最初に登場したのはエルフ組の3人、アキ・ローゼンタール不知火フレア雪花ラミィ。正確には全員ハーフエルフです。女子校のようなキャッキャとしたノリの彼女たちが披露したのは「神のまにまに」。200歳越えで人間より遥かに長寿な3人にぴったり。実力派ボーカリストの3人がしっかり安定した歌を聞かせてくれたことで、ライブ会場はゆるやかに熱を持ち、離陸しはじめます。

次の紫咲シオン「メイジ・オブ・ヴァイオレット」は、彼女の魅力を凝縮したような曲です。とても良く笑う、いたずらっ子な魔法使いの彼女。この曲を歌うと半分大人っぽく、半分やんちゃな歌声になります。おしゃまさを感じさせるダンスと、高音を得意とする歌声の彼女のパフォーマンスを観れば、普段どんな子なのかイメージが付くと思います。決めどころでキラリと光る瞳もチャーミング。猫又おかゆが称した「セクシオン」という言葉が一番的確だったように感じます。

多くの人から「かわ余(かわいい+百鬼あやめの一人称「余」)」と愛されまくっている百鬼あやめ。彼女が披露した、つい口にしたくなるタイトルの曲「宵の余、良い!」は和の音階が魅力のポップソング。目をキラキラさせながら腕を大きく振り上げる彼女のかわいらしさ、これはかわ余と言わざるを得ない。振り付けも和風でありつつ、しっかりアイドル的。ハキハキした声とダンスが多くの人を魅了しました。

その後登場したのは大神ミオ(オオカミ)、兎田ぺこら(うさぎ)、角巻わため(ひつじ)、獅白ぼたん(ライオン)の動物四人組。歌ったのは「どうぶつ占い」。左手をのばしてゆらゆらステップを踏むダンスが横一列に並ぶと、キュートさは4倍に。ボーカルスタイル自体はかなりバラバラの4人ですが、だからこそ味のある、最低4回は見たいパフォーマンスになっています。メンツと背景の動画を観て「弱肉強食なのでは?」という声もちらほらありました。

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そして昨年ソロライブを行っている歌姫・角巻わため「My song」が披露されます。ホロライブのアイドルとして踏み出す一歩を描いたこの作品は、アニメーションMVもドラマチックで大人気の曲。それだけあってこの大きなステージで、自身を投影した歌を歌うことは、角巻わためにとっても大きな意味があったのでしょう、伸びのいい声を会場全てに響き渡らせんとばかりに、歌声に感情が普段より多めに乗っていました。聴き込んでいる人ほど、彼女の表現のいつも以上の高まり方に、胸を打たれる舞台だったと思います。

「明日への境界線」を披露したのは雪花ラミィ。透き通るような声と姿の彼女が、自身のポジティブな思いで歌う作品です。特にホロライブの仲間と、ファンのみんなに対しての思いが強いこの作品、観客を指差しアプローチする振り付けが印象的です。みんなで明日への境界線を「せーの」で越えたいという彼女の気持ちが、アイドルのあり方としてステージの上で上品に表現されました。

続く夜空メル「かぷっと☆NightSky」は、ヴァンパイアらしいメロディでかわいさ全振りなステージになりました。彼女のダンスはとてもキレがいいのと同時に、どういう姿が一番かわいく見えるのかをしっかり抑えて踊っています。そのためどこを切り取ってもキュートなのがすごい。歌声もかわいさ極振り一点突破。プリティの波が連続で押し寄せ続けました。

兎田ぺこらが披露したのは「Q&Aリサイタル!」。この選曲は意外だった人も多かったようで、特に出現してすぐのさりげない「いくよ(※原曲にもあります)」で即心奪われた人たちのコメントも観られました。スピード感のあるスカ調のメロディは生バンドの味がばっちり活かされており、ノリは普段から元気いっぱい突き進む兎田ぺこらにぴったり。飛んだり跳ねたりのダンスで会場を盛り上げます。

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その後登場した夜空メル癒月ちょこのユニット「メルティーキッス」による「Choco Melty」が歌われます。この曲はものすごく合いの手を入れるパートが多く、テンポも早く視聴者をアッパーにするナンバーです。ビジュアルはふたりともセクシー寄りですが、今回はキュート全開にパフォーマンスしています。特にふたりがかけあいをする様子は、元々仲良しなこともあって「てぇてぇ」の嵐。観ていてニヤニヤさせられる演目でした。もしご時世が落ち着いた段階でこの曲がまた披露されたら、そのときはふたりにあわせて飛び跳ねて、合いの手を叫びまくりましょう。

一転してゆったりしたテンポの「もぐもぐYUMMY!」猫又おかゆが歌います。気まぐれ猫な彼女、歌とダンスをぴしっと決めているように見えつつ、どこかマイペースで心地いい。この曲によって、ステージ上にはふんわり和みの空気が漂いました。どんなところにいっても、猫又おかゆ空間にしてしまえるから彼女はすごい。

癒月ちょこによる「ChocoLove」も、優しさで胸がキュンとなる作品。先程のかわいさ炸裂な「Choco Melty」に比べると、大人っぽさ3:ピュアさ3:かわいさ4といった絶妙なバランス。とびきりキュートな仕草を見せたり、かと思ったら「好きよ」とささやいたりで、心臓が持たなかった人も多いのでは。大人の女子の「かわいい」がしっかり表現された舞台でした。

そして今回期待していた人がネットではかなり多かった、アキ・ローゼンタール「シャルイース」。この曲はMVを見るとわかりますが日本語でも英語でもない、異世界の言葉で歌われた作品です。世界観がかなり色濃くでているこの曲を、アキ・ローゼンタールはアカペラのイントロから歌い始めます。会場はしんと静まり返り、彼女の声だけが響き渡ります。そこから民族音楽調のメロディが広がるように入り、歌声はさらに高らかに響きます。やわらかさがありながらも芯のある彼女の歌声は、まるで異世界のそよぐ風のように爽やか。背景のファンタジー的映像と、彼女が普段からガチで挑んでいるベリーダンスが加わり、ホールがアキ・ローゼンタールの故郷シャ・ル・イースそのものになったかのようでした。

続いてロボ子さんのゆったりとしたオリジナル曲「コトノハ」が披露されたことで、会場と配信視聴者の空気はすっかり癒やしモードに。ロボ子さんは歌うとき、笑顔でありつつも儚いものを見つめるような表情に特徴があります。今回はさらにその色が強めで、今この瞬間に、思い出を作っていこうとしているかのように、一瞬を噛みしめるかのように歌っていました。

ここからホロライブ海外勢の出番です。まずはホロライブENの森カリオペ(Mori Calliope)。披露したオリジナル曲「Red」は、彼女が得意とする洋楽ラップのテイストをゴリゴリに詰め込んだかっこよさ抜群のナンバー。セクシーで力強いダンスと、パンチの強いラップパートが会場を燃やしていきます。このときペンライトは真っ赤、背景照明も真っ赤、レーザーも真っ赤。ギラギラしたRedは、情熱的な彼女にぴったりすぎます。

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つなぐかのように、会場をオレンジ色に染めたのが小鳥遊キアラ(Takanashi Kiara)。日本語が堪能な彼女は、オリジナルの日本語曲「HINOTORI」を披露します。炎のエフェクトを背に歌う彼女は、ダンスと映像がシンクロしており、彼女の背に羽が生えたかのように見えるシーンもありました。ポジティブさを持った明るい声なのもあり、彼女の存在感は強く目立っていました。

ホロライブIDからはアイラニ・イオフィフティーン(Airani Iofifteen)が登場。曲名は「Q&A=E」で、読みは「kyawaii」です。その名の通り、オーバーオールの彼女はダンスでかわいさを見事に表現。ポップな歌声で歌う日本語の歌詞と、腰をふりふりする仕草の少女感がとてもキュートなのですが、彼女は相当ダンス技術が高いようで、洗練されたリズム感は高いパフォーマンス能力を感じさせてくれました。

もうひとりIDから参加しているアユンダ・リス(Ayunda Risu)「ALICE&u」が、初めて見る人たちを仰天させ、コメントは大盛りあがりになりました。見た目ゆるふわ系のリスの女の子なのでふわふわソングがくるのではと油断をしていたら、想像を遥かに超える歌唱力で殴ってくるタイプの、パワーのあるボーカルでした。曲調は雄大でファンタジーRPGの主題歌やミュージカルのよう。歌声は広いホールの隅々まで響かせるんじゃないかと言わんばかりに、力強く広がります。「ALICE&u」は「Ayunda Risu」のアナグラムになっており、彼女の思い入れがかなり強い作品です。リアルタイムで聴いていた人たちの衝撃を是非感じてほしいので、観ていない人はすぐアーカイブで観てみてください。

このあと日本メンバーに戻ってきて、湊あくあ紫咲シオン猫又おかゆの紫色メンバーが登場します。湊あくあと紫咲シオンはバチバチなプロレスを配信で見せてくれるエンターテイナーで、今回のトークでもいつものように、ふたりによる猫又おかゆの取り合いになり、まさに修羅場。気にせずけらけら笑う猫又おかゆのマイペースさ。これはモテるわけだ。

ここで3人が披露したのが、「フォニィ」のカバー。ゆるめの3人のトークの後に来るにはあまりにもソリッドな曲でした。一気に真剣な眼差しになり、ぴたっとそろったキレのあるダンスを見せてくれます。歌声も先程のふんわり感が完全に抜け別人のよう。「パッパラパッパララッパッパ」のパートの揃い方は観ていて気持ちがよく、マネをしたくなります。この曲は超高音パートが入る難曲ですが、この3人は音域のバランスがいいこともあり、見事にパート分けで歌いこなしています。

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続く曲は、不知火フレア「地球最後の告白を」。実力派シンガーである彼女の本領発揮な選曲です。パワフルさと乙女感と繊細さがミックスされた彼女の歌声もさることながら、バレエのようなダンスの優雅さと、豊かな表情で作品をエモーショナルに彩りました。この曲は不老不死になった人間が灰になった愛する人に告白する内容の歌詞です。バーチャルであり、長寿のハーフエルフの不知火フレアが歌った、という点は色々考えさせられるものがあります。

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大神ミオが披露したのは、ギターサウンドが活きまくるオリジナル曲「Howling」。アニメのオープニング曲のような疾走感のある作品で、これを歌うとき大神ミオは普段より一層主人公力が増します。たっぷりの声量で歌う彼女のパフォーマンスはまさに響く咆哮。普段は優しいお母さん感あふれる彼女の、オオカミとしてのパワーが垣間見えました。

続く「Lioness' Pride」を歌ったのは獅白ぼたん。彼女はキュートさと雄々しさの両方を調和させて表現できる、独特な歌唱スタイルの持ち主です。この作品は「誇り」がテーマ。ステージで彼女は力強く拳をあげ、凛としつつも優しさがあるパフォーマンスを見せます。「百獣の王は九十九を信じるから王なのさ」の歌詞の通り、ただ猛々しいのではない。包容力のある歌声の彼女だからこそ歌える歌です。大神ミオが黒髪とまばゆい白い光、獅白ぼたんが白い髪と黒基調の背景という、モノトーンの美しさを対比で見せてくれてもいました。

湊あくあが披露したのは「海想列車」。ラストスパートに向けて、海沿いの電車をモチーフにした作品を、アイドル力満点で歌います。湊あくあのオリジナル曲はアイドルとしての歩みに重なる歌詞のものが多く、この曲は臆病で不器用ながらも進んでいきたいという思いをポジティブに歌ったものです。大舞台でこの曲を歌うということ自体が、ファンとともに同じ時間を過ごしてきたことを大切にしている彼女の思いかもしれません。1月28日のソロライブ「あくあ色 in わんだ~☆らんど♪」、2月19日の「湊あくあSEASIDE AQUA FES」と3ヶ月連続でライブイベントに出演してきた彼女は、イベントでも配信でも「APEX」でもどんどんタフで頼れる存在になってきています。

満を持して登場したのが、ホロライブを引っ張ってきたときのそら。ポジティブさあふれるポップソング「Step and Go!!」を歌います。選曲の理由は本人いわく、StepとGoでみんなに元気になってほしいからとのこと。左右いっぱいにステージを使い、観客に手をふり、ウインクも欠かさない彼女のパフォーマンスは、アイドルの先輩としての貫禄たっぷりです。

そしてロボ子さんが合流、ときのそらと二人で歌ったのはハードで尖ったサウンドが印象的な「劣等上等」。ふたりの今回のソロ曲イメージとは真逆にも聴こえるこれには、コメント欄もびっくりの嵐。ステージには炎(本物)が吹き荒れ、会場のペンライトのボルテージも高まりまくり。超高音域をがっちり歌いこなせるふたりの実力が伝わってくるステージです。ふたりともれっきとしたアイドルですが、同時にそれだけじゃない、もっとその先の表現者としての力を身につけていくであろう確信ができるパフォーマンスでした。

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ラストにDAY2ホロライブJPメンバー全員で歌ったのが、一日目と同じ「Prism Melody」。Tシャツ姿で、一日目からつないだバトンを受け取り、フィナーレを迎えました。

今回のライブで印象的なのは登場と退場のシーン。三角形がくるくる回って弾けると登場、歌い終わると再び三角形が周囲を回って消えます。暗転などではなく、ステージをはけるでもなく消えるこの演出、とても美しくバーチャル感があるのでワクワクもさせられるのですが、正直切なさもあります。パフォーマンスに拍手を送りたいと同時に「もっといてほしい!」という気持ちも高まってしまいます。だって消えてしまうのだもの。

でもロボ子さんはラストのトークでこう語りました。「終わりがあるから楽しいんだもんね」。消える演出があるからこそ、全力で歌い踊ったステージがより一層きらきら眩しい思い出になるのでしょう。二日間のライブも、終わるからこそ楽しかったと言えるのでしょう。

祭りの終わりを感じてどうしても切なく足りなくなったら、配信を見に行きましょう。「ホロリ―」というアプリを使えば、ARを利用してメンバーを好きなところで撮影もできます。終わりはあっても、好きという思いはつなぐことができます。HoloXとENとIDの残りのメンバーが3D化して、更に大きなライブが開催される夢も見られます。できれば、その時は声を出して応援もできますように。


M1.キラメキライダー☆(DAY2ホロライブJPメンバー全員)

M2.神のまにまに(アキ・ローゼンタール、不知火フレア、雪花ラミィ)

M3.メイジ・オブ・ヴァイオレット(紫咲シオン)

M4.宵の余、良い!(百鬼あやめ)

M5.どうぶつ占い(大神ミオ、兎田ぺこら、角巻わため、獅白ぼたん)

M6.My song(角巻わため)

M7.明日への境界線(雪花ラミィ)

M8.かぷっと☆NightSky(夜空メル)

M9.Q&Aリサイタル!(兎田ぺこら)

M10.Choco Melty(夜空メル、癒月ちょこ)

M11.もぐもぐYUMMY!(猫又おかゆ)

M12.ChocoLove(癒月ちょこ)

M13.シャルイース(アキ・ローゼンタール)

M14.コトノハ(ロボ子さん)

M15.Red(Mori Cakkiope)

M16.HINOTORI(Takanashi Kiara)

M17.Q&A=E(Airani Iofifteen)

M18.ALICE&u(Ayunda Risu)

M19.フォニィ(湊あくあ、紫咲シオン、猫又おかゆ)

M20.地球最後の告白を(不知火フレア)

M21.Howlling(大神ミオ)

M22.Lioness' Pride(獅白ぼたん)

M23.海想列車(湊あくあ)

M24.Step and Go!!(ときのそら)

M25.劣等上等(ときのそら、ロボ子さん)

M26.Prism Melody(DAY2ホロライブJPメンバー全員)

(c) 2016 COVER Corp.


《たまごまご》

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