人間味溢れる飾らない姿に胸キュン!「Neo-Porte」のトップバッター・或世イヌ【バーチャルタレント名鑑】

表の顔はブラック企業に勤める新卒1年目!「兼業VTuber」である或世イヌさんの魅力に迫っていきます。

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人間味溢れる飾らない姿に胸キュン!「Neo-Porte」のトップバッター・或世イヌ【バーチャルタレント名鑑】
人間味溢れる飾らない姿に胸キュン!「Neo-Porte」のトップバッター・或世イヌ【バーチャルタレント名鑑】 全 3 枚 拡大写真
様々なバーチャルタレント事務所が次々に発足し、着実にその裾野を広げ続けているバーチャルタレント(VTuber)シーン。2021年には、渋谷ハルさん、Crazy Raccoon、まふまふさん、そらるさんプロデュースによる新たなVTuber事務所が動き出しました。この連載コラム「バーチャルタレント名鑑」では、様々なカルチャーシーンで奮闘を続けるバーチャルタレント(VTuber)一人一人にスポットライトを当て、その人となりや、これからの展望について掘り下げていきます。今回紹介するのは、3月21日にデビューした「Neo-Porte」の或世イヌさんです。

2021年10月23日に告知されたその一報は、シーンに大きな衝撃を与えることに。当初告知された「merise」から2022年2月27日に「Neo-Porte」と改名し、2022年3月18日には1期生6人のデビューが発表されました。

彼らがデビューしてから約1カ月ほど。そんな「Neo-Porte」1期生のトップバッターを務めたのが或世イヌさんでした。

【初配信】正直、ビビってる【或世イヌ/Neo-Porte】

配信中にハッキリと「会社に現在でも勤めています」と明かし、その言葉通りに受け取れば「兼業VTuber」として活動中です。「或世イヌ」はアルセーヌ・ルパンをモジった名前。「社畜」というネットジャーゴンから「働きものなイヌの献身性」というミーニング、昼に会社員・夜に怪盗と休みなく働き続けているというイメージに繋がっていく、そういった何重にも絡んだ意味を感じさせてくれるあたりに思わずニヤリとしてしまいます。

シーンにおいて非常に知名度の高い4人による新事務所。そこから初めてデビューするタレントとして、最初に登場して第一声を発する…。初配信には約20000人の視聴者が集まっていました。

そのプレッシャーは想像に難くないでしょう。あまりにもド緊張していた彼の初配信は、開始から30分近くに渡って音声が左耳側からしか聴こえない、まさかの「音声50%カット」配信となってしまいます。

配信途中には「ウソ発見器をつけて社長陣の印象」をつけて話してみるものの、ウソ発見器から電流がなかなか流れず、面白いリアクションを狙っていた本人も「ダメだァ!!」「おまえ電流流さないのかよぉ!」とウソ発見器にキレはじめ、「ああもうだめだ…もうカッコいいキャラクターにはなれないんだ…」などと自虐めいた愚痴をこぼしてしまいます。

彼の配信が「Neo-Porte史に残るデビュー配信」として刻まれることになったのは、言うまでもありません。

「イヌ」という名前があること、デビュー前に「会社に強盗しにいった」こと、デビュー前から犬にまつわるファンアートが多数生まれていた彼でしたが、この初配信で「Neo-Porteのイジられキャラ」として受け入れられるようになりました。

デビュー告知がされたタイミングで渋谷ハルが主催する『VTuber最協決定戦 Ver.APEX LEGENDS Season4』に出場が決定しており、さっそく3月27日から水無瀬さん、天帝フォルテさんとともにトリオで配信していきます。

初顔合わせでは、2人が自由にトークして小ボケを挟み、会話の進行とツッコミを或世さんが担います。デビューして間もないはずなのにテンポ良くプレイしていく流れは、2人やリスナーを大いに笑わせてくれました。

【APEX】V最協顔合わせ。コーチ発表もする!【或世イヌ/Neo-Porte】

水無瀬さん、フォルテさんが『VAROLANT』『Counter-Strike: Global Offensive (CS:GO)』でゲーム内でもトップランカーとしてプレイし、或世さんも『Overwatch』でかなり上位のランカーとしてプレイしており、何より「大会に絶対に勝ちたい」という思いで、デビュー直後から『Apex Legend』にドップリと集中していくことになります。

●自己研鑽のために彼が呼んできたコーチ陣、そのメンバーがあまりにも豪華

8期連続でプレデターランクを継続・プレデターランク世界1位を獲得したこともあるcheekyさん、プレデターランク世界1位を2度獲得し日本人1位としてシーズンを終えることも多いいぐりゅうさんと、いま現在のApex日本人プレイヤーでもトップランク2人、しかもそんな2人が「コーチングする」ということもあり、非常に注目が集まりました。

彼ら2人に加え、「ALGS Championship 2021 APAC North」で好成績を収め、現在はV3 Esports APEX部門に所属している1tappyさん、FPS系ストリーマーのなかでも「ナンバーワン・スナイパー」の呼び声高いTIE_Ruさん、チームコーチになったBobSappAimさんの3人も加わりました。

あまりにも豪華な5人に教えてもらった或世さんは、ゲームに一気に慣れていき、その実力を発揮していくようになります。

【APEX】最強のcheekyさんからコーチングを受ける【或世イヌ/Neo-Porte】
【APEX】最強のスナイパー使いTIE_Ruさんからコーチングを受ける【或世イヌ/Neo-Porte】

本大会までの約1カ月間、さまざまなスクリムに出場する中で浮き沈みを繰り返しますが、迎えた『VTuber最協決定戦 Ver.APEX LEGENDS Season4』本大会、それも最終戦にてチーム「BobSappATM」は大爆発。

最終戦で見事にチームはチャンピオンをゲット、全体2位で大会を終えることになり、或世さんは1マッチ最多キルとなる13キル、大会トータルで21キルしモストキル賞を受賞する活躍を見せつけました。

普段はヘラっと笑うことの多い彼ですが、この瞬間に見せたのは漢泣きでした。

「ハルさんに連れてってもらったカスタムで何の役にも立てなくて、練習して絶対に良い結果を残すと決めた。絶対にこの場所でハルさんと話をするんだと決めてやってきた」「モストキル賞を取るつもりでした、師匠たちにそれは言われていたので」

実は彼が配信で泣くのはここが初めてではありません。ここから約2週ほど前に、YouTubeチャンネルの収益化申請が通過し、感謝を込めた雑談配信でも涙を見せています。

「最初の10本目までは何がしたいかを明確に決めて、他の箱の方々がどういう風にスタートして収益化したかまでもチェックして、社会人のひとなら分かるだろうけどスプレッドシートに企画ネタをどんどん書いていたりしたけど、全然計画通りにはできなかったよね」「第三面接のとき、運営人の4人と自分が同じボイスチャットに入っていて、それがメチャクチャ嬉しくてスクショしまくっていて、受かったときはマジで嬉しかった」

ここまで語って、続けるべき言葉を詰まらせた或世さん。VTuberというシーンに、何より4人に憧れていた彼は、「或世イヌ」として自身の感情を爆発させ、感謝を述べることになりました。

ときにVTuberはバーチャルタレントとも、ライバーとも呼ばれます。もちろんこの「ライバー(≒Liver)」は造語のニュアンスが非常に強く、このシーンでしか通用しないと言えます。

「Neo-Porte」1期生6名のうち、なぜ彼が1番手としてデビュー配信をしたのでしょう?それは彼が素の自分を見てもらうことに躊躇いがなく、「活きている人間性」を飾らず表現できるからではないでしょうか。

笑顔を絶やすことなく、時には悔しさや涙を滲ませるような、人間味や喜怒哀楽に溢れる姿は、まさに「ライバー」という言葉がぴったり当てはまるでしょう。

「バーチャルタレント名鑑」過去記事はコチラ

《草野虹》

福島・いわき・ロック&インターネット育ち 草野虹

福島、いわき、ロックとインターネットの育ち。 RealSound、KAI-YOU.net、Rolling Stone Japan、TOKION、SPICE、indiegrabなどでライター/インタビュアーとして参加。 音楽・アニメ・VTuberやバーチャルタレントと様々なシーンを股に掛けて活動を続けている。 音楽プレイリストメディアPlutoではプレイリストセレクター(プレイリスト制作)・ポッドキャストの語り手として番組を担当している。

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