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6月29日、ソニーは独自のゲーミングギアブランド「INZONE(TM)」を発表しました。最初のラインナップとしてモニター2機種とヘッドセット3機種が披露され、ゲーマーに向けた新たな機軸を打ち出しました。
ソニーはこれまでコアゲーマーに特化したアクセサリー類を開発してこなかったものの、伸びていくeスポーツ市場を背景として、ゲーミングギア業界に参入に至ったとのこと。更にその一部製品は、PlayStation 5(R)との強力な連携機能を備えています。
ゲーミングモニター「INZONE M9」「INZONE M3」
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ゲーミングモニターとして発表されたのは、「INZONE M9(27インチ/4K 144Hz)」と「INZONE M3(27インチ/Full HD 240Hz)」の2製品。「M9」は7月8日より、154,000円前後(税込)で発売予定。「M3」は年内にも発売され、価格は未定。PCゲーマー層にはより良いゲーム環境を求める人が多いことから、プレミアム領域の価格帯にチャレンジをしています。
<INZONE M9製品仕様>
4K/144Hz/27インチ
パネル(画質):IPS液晶、ノングレア、直下型LED部分駆動搭載
パネル(その他):2W×2内蔵スピーカー、背面ライティング機能(13色)
色域:DCI-P3 95%、最大色表示10.7億色
ゲーミングアシスト機能:ブラックイコライザー、クロスヘア、タイマー、フレームレートカウンター
PlayStation 5との連携機能:オートHDRトーンマッピング、コンテンツ連動画質モード
カラー:ホワイト・価格:15万4000円(税込)前後
※キャリブレーション機能はありません。
<INZONE M3製品仕様>
Full HD/240Hz/27インチ
パネル(画質):IPS液晶、ノングレア
パネル(その他):2W×2内蔵スピーカー
色域:sRGB 99%、最大色表示10.7億色
ゲーミングアシスト機能:ブラックイコライザー、クロスヘア、タイマー、フレームレートカウンター
PlayStation 5との連携機能:オートHDRトーンマッピング、コンテンツ連動画質モード
カラー:ホワイト
※キャリブレーション機能はありません。
「INZONE M9」を体験!
本稿では新発表された2種類のゲーミングモニターの中から、「INZONE M9」について紹介。まずはモニターのデザインや機能性について見ていきましょう。
快適性を高める、充実の基本機能
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電源ボタンと設定ボタンは裏側に配置されており、モニター設定はボタンひとつで簡単に調節可能。背面LEDのカラーも調整でき、ゲーミングギアとしての質感を高めています。
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モニターは角度・高さを調節可能。モニター周りにコントローラーやキーボード/マウスを配置しやすいので、ゲームプレイも快適そうです。
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モニターのジョイント部分にはケーブル収納穴があり、各ハードウェアの接続ケーブルをスッキリ収納できます。
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接続できる端子は下記の通り。ゲーミングPCにも家庭用ゲーム機にも充分対応できる豊富さです。
DisplayPort 1.4 x1
HDMI 2.1 x2
USB-A x3(downstream)
USB-B x1(upstream)
USB-C x1(DP Alt mode/upstream)
3.5mmオーディオジャック
没入感を高める、画質機能
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「INZONE」ゲーミングモニターには、ソニーの4Kテレビを始めとした製品群や、高画質・高音質などを誇る「BRAVIA」で培った高画質技術が生かされています。
色域の広さではDCI-P3 95%をカバーしており、10.7億色表示の色深度(8bit 1,677万色表示、10bit 10.7億色表示)があり、非常に高コントラストで鮮明に映像を映してくれます。
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映像のクリア感もさることながら、発色の美しさが特に印象的。色域が広いので、ゲームのビジュアルを豊かに表現してくれます。一般的なモニターでは暗い映像は“黒潰れ”しやすいのですが、しっかりと映し出していることが伺えます。
勝利に貢献するゲーミング機能もバッチリ搭載
近年では60fps(毎秒60コマ)よりも高いフレームレート表示に対応するPCゲームが増えており、PlayStation 5においても120fpsがサポートされるようになりました。高リフレッシュフレート対応のモニターが求められる中で、本機は144Hzの高リフレッシュフレートをサポート。応答速度1msで、残像感が少ない仕様です。またVRR(可変リフレッシュフレート)対応で、表示の崩れやカクツキを防いでくれます。
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本製品では、直下型LED部分駆動に対応。LEDバックライトを画面直下に配置している上に、映像全体をブロックに分けて、それをコントロールしながら光を与える“ローカルディミング”によって、美しいコントラスト感を実現しています。
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ゲームアシスト機能の目玉・ブラックイコライザーでは、明るい場所での「白飛び」を軽減しつつ、暗所の視認性を向上させ、敵を見つけやすくなるよう調整することができます。ブラックイコライザーは、無効/有効(3段階)を選択できます。
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その他にも、タイマーやクロスヘア表示(※一部タイトルでは使用非推奨)などのゲームアシスト機能も搭載。各種設定はPC上でも簡単に変更でき、ゲームタイトルごとにプリセットを保存できます。
PlayStation 5との連携機能
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また、PS5との連携機能として「オートHDRトーンマッピング」「コンテンツ連動画質モード」を備えています。
「オートHDRトーンマッピング」では接続されているモデルを認識し、自動で最適なHDRに調整。白飛びや黒つぶれを防いで豊かな色彩を描きます。なお、本機能はPS5の初期設定時またはPS5に新たに対象機種を接続した場合に有効になります。
「コンテンツ連動画質モード」ではPS5で楽しむコンテンツに応じ、ゲームプレイ時には「ゲーム1モード」、映画視聴時には「シネマモード」に画質モードが自動で切り替わります。
ゲーミングヘッドセット「INZONE H」シリーズ3種
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ゲーミングヘッドセットとしては、「INZONE H9」「INZONE H7」「INZONE H3」の3種類が発表。立体音響技術、装着快適性、ノイズキャンセリング機能といったソニーならではのオーディオ機器ノウハウが活かされており、特にサウンド性能を重視する層にアプローチしたゲーミングギアとされています。
この3機種では、シューター系ゲームで重要な「音の定位感と明瞭度」に加えて低遅延な「2.4GHzでの無線接続」、プレイ中にオンオフ操作できる「マイク機能」を特徴としています。また、専用のPCソフトウェアでゲームタイトルごとに設定をカスタマイズする機能も搭載。ゲームによってこだわりの設定を持っているゲーマーの声に応じてくれます。
「INZONE H9」と「INZONE H7」の価格差はおよそ7千円ですが、どちらもワイヤレスであり、ボタン配置など外観に関しては同等のもの。「INZONE H9」はハイエンドモデルということで、ノイズキャンセリング機能や上質なイヤーパッド素材を備えています。なお、「INZONE H3」は有線仕様で、PlayStation 5との連携機能を持っていません。
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<INZONE H9製品仕様>
ドライバーユニット:40mmドーム型
ワイヤレス接続:2.4GHzワイヤレス接続/Bluetooth
対応BTコーデック:SBC、AAC
ノイズキャンセリング:あり
バッテリー持続時間:32時間(ノイズキャンセリングOFF時)
質量:約330g
PlayStation 5との連携機能:ステータス表示機能、本体操作でのGame/Chatバランス変更
付属品:USB-Type-Cケーブル(150cm)、USBトランシーバー
カラー:ホワイト
価格:3万6000円(税込)前後
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<INZONE H7製品仕様>
ドライバーユニット:40mmドーム型
ワイヤレス接続:2.4GHzワイヤレス接続/Bluetooth
対応BTコーデック:SBC、AAC
ノイズキャンセリング:なし
バッテリー持続時間:40時間
質量:約325g
PlayStation 5との連携機能:ステータス表示機能、本体操作でのGame/Chatバランス変更
付属品:USB-Type-Cケーブル(150cm)、USBトランシーバー
カラー:ホワイト
価格:2万9000円(税込)前後
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<INZONE H3製品仕様>
ドライバーユニット:40mmドーム型
ケーブル長(メートル):約1.2m、金メッキ4極ミニプラグ
質量:約299g
PlayStation 5との連携機能:なし
カラー:ホワイト
価格:1万2000円(税込)前後
ハードウェアとソフトウェア、両面からプレイヤーを勝利に導く立体音響
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ハードウェア面では、低域から高域までゲームに含まれる全ての音情報を再現できる振動板形状を採用しており(INZONE H9とINZONE H7のみ)、ハウジング上に設けたダクトで低域再現を最適化することで、爆発音などの低音サウンドを大迫力で実現します。また、ハウジング内部の音響構造を左右対称にすることで、聞こえてくる音の定位置を認識しやすくしています。
特にFPS/TPSプレイヤーは、敵の方向や距離感を“音”を頼りに把握する必要があるので「サウンド定位の正確さ」と「微細音の素早い察知」は勝敗を左右します。筆者が実際にFPSで敵の射撃音や足音を聴いたところ、個人最適化なしにも関わらず、音がどの方向から聞こえてくるのか、定位置をクリアに把握できたことに驚きました。
さらに専用ソフトウェア「360 Spatial Sound for Gaming」によって、立体音響バーチャライザーと立体音響の両設定を自分の好みに最適化できます。こちらはWindows 10以降に対応したPCソフトウェア「INZONE Hub」を使用し、立体音響設定を有効にする必要があるので要注意です。
ノイキャン/アンビエントサウンドモード搭載(INZONE H9のみ)
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「INZONE H9」は、“デュアルノイズセンサーテクノロジー”によるノイズキャンセリング機能とアンビエントサウンドモード(外音取り込み)を搭載。PCのファンやエアコン、外の救急車などのサイレン音などを遮断しつつも、外部から話しかけられる声は聞き逃しません。
長時間プレイをサポートするヘッドセットデザイン
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柔らかく厚みがあるヘッドクッションで、頭部にかかる重量負担を分散しています。イヤーパッド構造も顔への設置面積を増やして圧力を分散することで耳辺りに配慮されています。
イヤーパッド素材は、INZONE H9がWH-1000XM5にも採用された快適性・安定性・遮音性を兼ね備えたソフトフィットレザーイヤーパッド(合成皮革)を採用。側圧が低く、長時間つけていても疲れにくい仕組みとなっています。ちなみに「INZONE H7」と「INZONE H3」では、さらさらした肌触りで快適性の高いナイロン素材を採用しています。
ストレスフリーな2.4GHz &BT connection
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「INZONE H9」と「INZONE H7」では、USBトランシーバーによる低遅延の2.4Hzワイヤレス接続を実現。さらに、ゲームサウンド(2.4Hz)とボイスチャット音声(BT)を同時に出力可能です。
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マイク通話ではミュート機能付きフリップアップマイクにより、好みの位置への可動がスムーズに行えます。
また、Game/Chatのボリューム音量もボタンひとつで調整可能。バッテリーに関しては急速充電に対応しており、10分の充電で60分チャージすることができます。また、充電ケーブルを接続しながらでもゲームをプレイ可能です。
PlayStation 5との連携機能(INZONE H9とINZONE H7のみ)
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「INZONE H9」と「INZONE H7」ではPS5との連携機能として、ヘッドセットのステータスをゲームプレイ中にも確認可能。音量やバッテリー残量、マイクのオン/オフ状態などをいつでもチェックできます。また、PS5接続時にもヘッドセットの本体操作からゲーム/ボイスチャットの音量バランスを変更できます。
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ソニーが「INZONE」という名のもとに新しく生み出したPCモニターとヘッドセットは、高品質なゲームプレイ環境を求めるゲーマーの声に応えてくれます。どの製品にもソニーのオーディオビジュアル技術がふんだんに詰め込まれており、まさに「ライバルと差をつけるゲーミングギア」となりそうです。