宝鐘マリン3周年記念ライブ「昭和歌謡祭」のレトロ番組テイストが凄すぎた!視聴者を騒然とさせた「完コピこだわり」ポイントとは!?

4:3の画面比、ブラウン管を思わせる劣化映像、花飾りで演出されたレトロな司会席……人気VTuber「宝鐘マリン」さんの3周年記念ライブは、昭和時代にタイムスリップしたかのようなレトロ演出で昭和歌番組を「完コピ」した最高のエンターテイメントでした!

配信者 VTuber
(C)2016 COVER Corp.
(C)2016 COVER Corp. 全 18 枚 拡大写真

10月3日に配信された、ホロライブ所属のVTuber「宝鐘マリン」さんの3周年記念ライプ「昭和歌謡祭」。

同事務所所属VTuberが多数ゲスト出演したことでもファンの話題になっていましたが、注目はやはり懐かしの「昭和歌番組」の再現度! 細部に至るまで徹底的にこだわっただろう数々の「昭和テイスト」は、バーチャル空間の地の利を徹底的に活用したVTuberならではの演出であり、「昭和ファン」のハートをガッチリと掴む最高のエンターテイメントでした。

本稿ではその「昭和テイスト」にポイントを絞り、VTuberファンや昭和歌謡ファンを沸かせたライブの内容をお届けします。

▲【ゲスト多数!新髪型お披露目!】昭和老人会♪宝鐘マリン3周年記念歌謡祭【hololive/宝鐘マリン】……本編動画

■4:3の「ブラウン管」に映し出されるアイドルたち

宝鐘マリンさんが所属するVTuberグループ「ホロライブ」の記念ライブといえば、流行曲、オリジナル曲、ボカロ曲などを中心に構成しつつ最後に新曲披露……といった流れが定番です。しかし10月3日に開催された宝鐘マリンさんのデビュー3周年ライブは何もかもが異質でした。

まずは待機画面等で表示されるサムネイル画像。配信タイトルとご本人のビジュアルで構成された画像には、なぜか「カラー」のアイコン表示。このアイコンにピンときた方もいたはず。

昭和のテレビ番組といえば、その時代の売りになる仕様を画面下に表示する文化がありました。たとえばモノクロ放送からカラー放送になった当時は「カラー」、ステレオ放送がスタートした当時は「ステレオ」、洋画の放送では「二か国語」……。そう、まさにそのアイコンを意識したものだったのです。

今回の企画はマリンさん完全プロデュースによるものですが、ライブ開始前から彼女の「こだわり」がヒシヒシと伝わってきます。

気になる番組本編は、まず舞台の幕が上がるところからスタート。舞台上にはホロライブのメンバーたちが板付きの状態で整列しており、そこへ今回の主役であるマリンさんが呼び込まれて舞台中央でおじぎをします。

全体的なイメージはNHKの番組をリスペクトしているようで、テレビ局内のスタジオではなく舞台上での収録というのが「いかにも」な部分。さらにその日の歌唱シーンが次々とカットインするという、今ではもう珍しいレトロな演出で畳みかけます。まさに昭和の歌番組そのものです。

なお画面の左右に表示された縦書きの文字は、4:3の番組を放送する時の定番の「空白埋め」です。

▲オープニングの一幕。舞台袖から現れたマリンさんがステージ中央へ向かいます。
▲名場面が次々とカットインする昭和演出。

■「学園天国」「渚のシンドバッド」「初恋」……昭和のヒット曲が続々と!

トップバッターは本日の主役であるマリンさん。1981年に松本伊代さんが歌ってヒットした「センチメンタル・ジャーニー」をアイドルらしく可憐に歌い上げます。

なお曲名の表示は手書き風のテロップで、おまけに作詞・作曲表示つきという、こちらも昭和テイスト。4:3の画面比率と、ブラウン管らしい「にじんだ画質」のみならず、手書き風のテロップも加わり隙のないレトロ演出が光っていました。

▲手書き風のテロップが昭和の歌番組そのものです。
▲1曲目はマリンさんによる「センチメンタル・ジャーニー」。

番組の司会進行を務めるのはホロライブメンバーの白上フブキさんと大神ミオさん。花で飾りつけられただけのシンプルなセット内で、マイクを片手にトークを繰り広げます。そのまま歌紹介へと移行する演出も「歌番組あるある」です。

「名司会者」を演じながら淡々と小ネタを挟むのですが、時折、素に戻って吹き出してしまうなど「笑ってはいけない歌謡祭」のような雰囲気を漂わせていました。

ちなみに司会席は舞台袖にセッティングするという、これまた歌番組の収録ではよくある光景。ステージの背景が見切れている部分も細かいです。

▲司会の大神ミオさん(左)と白上フブキさん(右)。

昭和キャラのマリンさんらしい本企画、しかしネタ寄りかと思いきやセットリストは本格的。次々と名曲が飛び出します。

1982年に松田聖子さんが歌った「赤いスイートピー」、キャンディーズの「年下の男の子」(1975)、森高千里さんの「私がオバさんになっても」(1992)、井上陽水さんの「夢の中へ」(1973)、中森明菜さんの「DESIRE-情熱-」(1986)、村下孝蔵さんの「初恋」(1983)、フィンガー5の「学園天国」(1974)、榊原郁恵さんの「夏のお嬢さん」(1978)、ピンク・レディーの「渚のシンドバッド」(1977)、山下達郎さんの「RIDE ON TIME」(1980)、小泉今日子さんの「なんてったってアイドル」(1985)。

印象的だった振り付けも取り入れ、振り付けとセットでヒットした当時の楽曲の良さを再確認させてくれました。

▲赤井はあとさんと宝鐘マリンさんの「赤いスイートピー」。
▲癒月ちょこさん(左)、アキ・ローゼンタールさん(右)と共に歌った「年下の男の子」。
▲風真いろはさん、宝鐘マリンさんの「私がオバさんになっても」。

歌謡祭で披露されたすべての楽曲において他のホロライブメンバーとコラボをしていたマリンさん。国内組のみならず、英語圏で活躍する「ホロライブEnglish(ホロライブEN)」からは「一伊那尓栖(にのまえ いなにす)」さんと「がうる・ぐら」さんを招き、日本語歌詞でデュエットしていました。

そしてトリを務めるのは、やはり同じ3期生仲間(兎田ぺこらさん、不知火フレアさん、白銀ノエルさん)の3名。小泉今日子さんの1985年の楽曲「なんてったってアイドル」をかわいい振り付けで歌い、歌謡祭を締めくくりました。

▲獅白ぼたんさん、宝鐘マリンさんの「夢の中へ」。
▲常闇トワさん、宝鐘マリンさんの「DESIRE-情熱-」。
▲大空スバルさん、宝鐘マリンさんの「初恋」。

前述しましたが、昭和歌謡は耳に残りやすく特徴的な振り付けが魅力です。その昭和歌謡を「昭和歌謡祭」と半ばネタのように打ち出しながら、凝りに凝った演出と本気の選曲で魅せてくれたマリンさん。

改めて、3周年おめでとうございます!

▲左から、白銀ノエルさん、戌神ころねさん、宝鐘マリンさん、雪花ラミィさん。
▲今年の夏に発表されたばかりの水着コスチュームをまとう湊あくあさんと宝鐘マリンさん。
▲「ホロライブEN」より一伊那尓栖(にのまえ いなにす)さんが登場。
▲同じく「ホロライブEN」所属の「がうる・ぐら」さん。
▲最後は3期生(左から不知火フレアさん、兎田ぺこらさん、宝鐘マリンさん、白銀ノエルさん)による「なんてったってアイドル」。

【歌唱演目 全12曲】

センチメンタル・ジャーニー/宝鐘マリン

赤いスイートピー/宝鐘マリン、赤井はあと

年下の男の子/宝鐘マリン、アキ・ローゼンタール、癒月ちょこ

私がオバさんになっても/宝鐘マリン、風真いろは

夢の中へ/宝鐘マリン、獅白ぼたん

DESIRE-情熱-/宝鐘マリン、常闇トワ

初恋/宝鐘マリン、大空スバル

学園天国/宝鐘マリン、戌神ころね、白銀ノエル、雪花ラミィ

夏のお嬢さん/宝鐘マリン、湊あくあ

渚のシンドバッド/宝鐘マリン、一伊那尓栖(にのまえ いなにす)

RIDE ON TIME/宝鐘マリン、がうる・ぐら

なんてったってアイドル/宝鐘マリン、兎田ぺこら、不知火フレア、白銀ノエル

(C)2016 COVER Corp.


《気賀沢昌志》

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]

特集

関連ニュース