植松伸夫氏率いる新たなプロジェクト「conTIKI SHOW」日本凱旋ライブレポート&特別インタビュー

2023年4月22日土曜日、横浜ランドマークホールにて「植松伸夫 conTIKI SHOW」(コンチキショー)初の日本公演が行われました。今回はライブレポートに加え、凱旋公演が終了したばかりの「conTIKI」メンバーを直撃インタビュー!

ゲーム 音楽
©︎Nobuo Uematsu ©︎Dog Ear Records Co.,Ltd. All Rights Reserved.
©︎Nobuo Uematsu ©︎Dog Ear Records Co.,Ltd. All Rights Reserved. 全 27 枚 拡大写真

◆植松伸夫氏率いる「conTIKI」特別インタビュー!

編集部では凱旋ライブ後日、「conTIKI」メンバーへの特別インタビューに成功。元Dog Ear Records社員の筆者が、ホットな裏話と今後の野望についてお聞きしました。

フランス、ベルギーでの公演について

──どのようなセットリストで公演したのですか?

植松伸夫氏(以下、敬称略):日本公演と全く同じものを披露しました。間のMCはある程度お話することを決めて、ステージ上の通訳の方に伝えてもらいました。

──「アカリガタリ」は通訳の方が入るのではなく、日本公演と同じく、戸塚さんの日本語の語りに合わせて映像字幕が表示される形だったのですね。フランスとベルギーでの手応えはいかがでしたか?

植松:感触はすごくよかったですよ!海外のファンの方はストレートに反応してくれるなと感じるのですが、ベルギーとフランスとお客さんのリアクションも同じくライブ全体を通して大きかったです。その中でも特に「アカリガタリ」への反応が大きかったですね。面白かったら手を叩いて笑って、声も上げてくれていました。

戸塚利絵氏(以下、敬称略):カッパが「ウヘ」と返事をするシーンがあるのですが、そこで手を叩いて笑ってくれていました。倉島さんのイラストへの反応も大きかったですね。目つきの悪い猫のミィが表示されるやいなや、フランスのお客さんは声を出して大笑いしてくれていました。字幕が表示されていることもあり、私がお喋りするよりも早く反応が返ってきた感触もありました。思いもよらないシーンで笑いが起きたり、怖がってくれたりしていましたね。伝わってくれたんだなあと感じました。

──「conTIKI SHOW」フランス&ベルギー公演開催のきっかけを教えてください。

植松:イベントプロモーターのジュリアンさんにお声掛けをいただいてライブが決まりました。まずフランスとベルギーのコンサートが決まって、その後に日本でも公演をすることが決まったんです。「conTIKI SHOW」として有観客でライブをすること自体が初めてで、ライブをしたい気持ちはあっても、自分たちだけで決行するには中々勇気が出なかったのでありがたかったです。まずはフランスとベルギーでお客さんの反応を見て、自信がついたら日本公演も考えようと思っていたのですが、まさかこんなに早く日本でもライブができるとは思いませんでした。

日本凱旋公演について

──日本公演は予定外の早さだったんですね。横浜ランドマークホールはイベントに合ったいい会場でしたね。どのような経緯で決まったのですか?

植松:横浜、いい会場でしたよね。「日本でも公演したい」と言っていたら、今回主催で入ってくれたプロマックスさんが「任せてください」と立候補してくださったんです。思い立って探すも、急だと流石に会場が空いていなくて……そしたら、たまたまこの横浜の会場が見つかったんです。でも、会場が決まってからチケット販売から公演日まで一ヶ月しかありませんでした。そこで“凱旋コンサート”って大袈裟に言ってお客さんを煽ってご来場いただいたんです(笑)。お陰様で完売で、たくさんの方にお越しいただけて嬉しかったです。

※編集注:横浜公演の一ヶ月前、植松伸夫氏の誕生日である3月21日にチケットの一般販売が開始された。

「conTIKI」プロジェクト始動のきっかけとは?

──そもそもどうやって「conTIKI」プロジェクトが始まったのか、きっかけや経緯をお聞かせください

植松:どこからがスタートと言えばいいんだろう?ある日「自分が作った『FF』の歌ものでライブをやってみたい」と思って、僕と暁 -Xiao-さんの2人でファンクラブイベントの「灯り」で何曲か披露してたの。それがもう何年前?

暁 -Xiao-:5、6年前くらいですね。それも毎回ではなくて、ポツポツやったりやらなかったりでしたよね。

植松:そうそう、コンスタントではなかったよね。そこから「ギターもいた方がいいよね!」と横川に入ってもらったんです。3人でやり始めたところ、そのまたある日突然、藤岡さんがタイコを抱えてリハーサルにやって来て……。

暁 -Xiao-:急に自分から進んで!(笑)

岡宮道生氏(以下、岡宮※敬称略):押し掛け的な!(笑)

──藤岡さんは自ら巻き込まれにきたんですね(笑)

植松:そう。それで一緒にやってもらうことになった。ただ今回、横川くんが左手がうまく動かなくなっちゃって、急遽岡宮くんに代役をお願いして……それがうまく行ったので、これから先は岡宮&横川のツインギターだなと勝手に思っているところです。

岡宮:よ、よろしくお願いいたします!

植松:歌ものの方はそうやって進化していきました。一方朗読の方は、「ブリコの物語」という、僕がお話と音楽を書いて、小川くんが絵を描いた作品をファンクラブイベントで実験的に披露していたんですよ。ちょっとずつお話を増やしながら10年くらいかけて完成させたです。そんな時に「BRA★BRA FINAL FANTASY」で司会をしてくれた戸塚さんと話してたら「私、朗読もやってみたいんですよね」なんて言うから、「僕が作った『ブリコの物語』という作品があるんだけど、一度やってみない?」とひきずりこみました。完成した「ブリコの物語」は50分にもなったから大作です!

※編集注:小川くん=Dog Ear Recordsの代表取締役社長・小川洋輝氏。「ブリコの物語」ではイラストも手掛ける。

──増えましたね!

「アカリガタリ」はこうして作られる!

植松:そうなんです。滅多にできないのよ。なので「アカリガタリ」という2~3分ほどのアヤシイお話の朗読を始めて、今取り組んでいます。

──拝見していて「ようじょ」は怖くて鳥肌が立ちました。「守り神」では感動して、ほっこりした気持ちになりました。

植松:やったー!戸塚さんが書いたお話ですね。

戸塚:嬉しい!

植松:よかったねえ。がんばった甲斐があったなあ。

戸塚:去年「ブリコの物語」を小学校で公演をする機会が何度かあって、「朗読で伝えていくのってすごくいいなあ」と改めて思いました。これからも学校を回っていきたいなという野望は持ち続けています。実は今後も小学校で朗読させていただく機会が控えているんですよ。あの時は募集用のWebサイトも作成いただきありがとうございました!

──いえ、とんでもないです。小学校とご縁があったんですね。少しでもお力添えできたことが嬉しいです!

戸塚:はい!小学校を回りながら「短いお話も作って、もっと細かく公演していきたいね」という声も出ていたんです。実際にやってみたら、ちょうどこの「conTIKI」のスタイルともハマりました。

──そうだったんですね。植松さんの楽曲はメロディが印象的なイメージがありますが、「アカリガタリ」ではお話に寄り添うような音楽を作られていますよね。どのようなプロセスで作品を作られるのでしょうか?

植松:まず誰かが物語を書いて、それを戸塚さんに仮で朗読してもらったデータをもらって、そのデータに合わせて曲を付けます。だからすんげえ仕事は早いですよ!

戸塚:簡単みたいな言い方をされていますけど、確かに音のスケッチを上げられるのは早いのですが、そこから完成まで色々と試行錯誤しながら丁寧に作られていますよ。「守り神」に関しては、悩みに悩んで2~3ヶ月、ナーバスになりながら作っていただきました。花嫁が登場するシーンは、作っては消しの繰り返しで、すごく細部までこだわって作っていらっしゃるんだなと感じました。

植松:あれは悩んだねえ。ラフスケッチだけならすごく早くて、僕の音と倉島一幸くんのイラストは、下手すりゃ翌日には上がりますね。「こんな感じ」というのを提出して、あとはそれぞれがしばらく悩む、と……。

岡宮:まずはプロトタイプを作る感じなんですね。

植松:そうそう!

──「アカリガタリ」は8月26日(土)に自由が丘の立源寺(りゅうげんじ)での公演も決定していますね。夏のお寺での朗読会ということは、納涼の怪談のような雰囲気になるのでしょうか?

植松:怪談もあるし、ほっこりしたものもあるし。

戸塚:最初は「百物語」みたいな雰囲気でやりたいねというお話も出ていたのですが、あんまり怖がらせるばかりだと違うのかな?と思い始めて……。

植松:色んな物語があった方がいいんじゃないかな?って話し合いをしています。立源寺での「アカリガタリ」はふたりだけでの朗読会ではなくて、「conTIKI」フルメンバーでやろうと思っているんです。だから朗読もあるし、それに合わせた歌も演奏する予定ですよ。まだ全然アレンジできてませんけどね!

一同笑い

植松:これから、これから!

8月26日(土)立源寺にて開催「アカリガタリ」の続報に期待しましょう!

「conTIKI」楽曲のアレンジについて

──「conTIKI」のアレンジは植松さんが行なっているのですか?譜面などは存在するのでしょうか?

植松:はじめにデモテープを作って、みんなに構成とコード譜だけを渡して、あとはもうみんなが勝手にやってくれるの。やってみて合わないところがあったら「ここどうしようか」って話し合いながら決めていきますね。譜面は存在しているメンバーも、していないメンバーもいるんじゃないでしょうか。僕は存在させているけど……。

暁 -Xiao-:自分用の譜面がそれぞれある感じで、バンド譜とかは無いですね。

岡宮:急遽代役で呼ばれたのにこんな感じだったんですよ!コードしか書いてなかった!キメがどこなのか分からない!(笑)

横川靖(以下、横川※敬称略):スミマセーン!

岡宮:あっ、いえいえ。横川さんが悪いんじゃないです。植松さんがいけないんです。

一同笑い

──短期間でコード譜からこの仕上がりは流石ですね!譜面が無いということは演奏するたびに度々細かいアレンジが加わったり、違うものが楽しめるということでしょうか?

植松:そうですね。ガラッとアレンジを変えるということはないけれど、それぞれが「えっ、そんなフレーズ入れたの今回?」ってことはありますね。

横川:一番アドリブ入れてくる本人が言う!

岡宮:って言ってる植松さんに、いきなり無茶振りされたりするんです!(笑)

植松:そうそう無茶振り!

一同笑い

──無茶振り!とはいえ岡宮さんは「THE BLACK MAGES」や「EARTHBOUND PAPAS」でも植松さんとバンドを組まれていますし、演奏経験がある曲もあったのではないでしょうか!?

岡宮:「Dragonsong」は初めてでしたね。他は確かに演奏経験がある曲もありました。まだ演奏したことがない曲でも、過去作品の主題歌については、日本で一番聴いていた自信はありますね!主題歌をずっと聴きながらコマーシャルとか編集もしていましたからね。もう、ず~っと聴いてたから!曲の展開も頭にしっかり入っているので、そういう意味では入りやすかったですね。

植松:「あ~、アレね」って。

──岡宮さんが最後に担当された『FF』作品は主題歌的にはどれにあたるのでしょうか?

岡宮:『FINAL FANTASY XII』の「Kiss Me Good-Bye」ですね。昔の主題歌を演奏するとたくさんの思い出が蘇ってきますね……。

──その思い出も気になりますが……!岡宮さんは「植松伸夫の10ショート・ストーリーズ(以下、「10ショート」)」の楽曲演奏は初めてでしょうか?

※編集注:リリース当時のライブでは植松氏とACEの工藤ともり氏とCHiCO氏の3名体制での演奏で披露されていました。

岡宮:「ヒッカリーピッカリーの歌」は『ファンタジーライフ』の制作中にお聴きした記憶があります。同作は編曲で何曲か参加させていただきましたので……。

植松:レベルファイブの日野晃博さんが「10ショート」を聴いて気に入ってくださって「ヒッカリーピッカリーのテーマ」もゲームに仲間入りしたんですよね。ありがたい。

──「conTIKI SHOW」ではアコースティックアレンジの『FF』楽曲とは違い、「10ショート」楽曲はオリジナル版のカラオケと映像に合わせて楽器と歌が入る仕様でしたね。

植松:「10ショート」はマルチトラックが手元に無いんです。カラオケ版のデータは存在しているのでそれを使っています。オリジナルシンガーのCHiCOさんの歌は入っていませんが、当時のコーラスをそのまま活かしているので、そこで彼女のボイスも聴けますよ。「10ショート」は、実は次の作品を作り始めているんです。

「植松伸夫の10ショート・ストーリーズ 2」発売なるか!?

──そうなんですね!「10ショート」では植松さんが作曲のみならず作詞までされていますが、作られる時はどちらから先に作っていますか?

植松:メロディですね。歌詞は、いつもすんげえ困る。

暁 -Xiao-:困ってる割によくあんなにメロディと歌詞がハマっていますね!

植松:「10ショート」の次作はもう10曲以上できているんです。でも歌詞で悩んでて、まだ誰にも送っていない状態。

横川:ChatGPTに書いてもらえば?

岡宮:AIの力を借りよう!「植松伸夫が書きそうな歌詞をつけて」……と(笑)。

植松:自分で書かないでChatGPTに頼むなら野島一成くんに頼んだ方がいいじゃん!(笑)。「アカリガタリ」も書かないわけじゃないんです。取り掛かっているのもいくつかあって、完成できていない状態で……それより戸塚さんの制作スピードが早くてポンポン書いてくれるんでついつい優先しています。

──流石”リーダー・ストーリー・ライター”ですね。

戸塚:その肩書きの名称を決めるのも今後の目標ですね!

「conTIKI」メンバーの今後の野望

──「conTIKI」の皆さんがこれから挑戦していきたいことについて教えてください。暁 -Xiao-さん、たくさんの『FF』楽曲を歌われてきましたが、これから歌っていきたいものなどあれば。

暁 -Xiao-:『FF』シリーズだと、以前リリースされた『FINAL FANTASY Vocal Collections』の楽曲など、昔の楽曲も歌ってみたいなと思っています。「Love Will Grow」や「GAIA」の時代の作品は個人的にも好きですし、お客さんにもよろこんでいただけるかな、と思っています。植松さんの楽曲といえば『FF』が有名ではありますが、それ以外の楽曲でも「conTIKI」のキャラクターを活かしたものや、「conTIKIコンテンツ」的な楽曲作りを目指したいなと思っています。

──ということは「conTIKI」オリジナル楽曲ができるということですね。

植松:やりますよ!

暁 -Xiao-:「アカリガタリ」では早速オリジナル曲を披露できると思います。最新話には合わせた歌ものができるので気に入ってもらえたらいいなというのが目標です。

──今後が楽しみですね!戸塚さんは「アカリガタリ」で朗読してみたい作品や、朗読以外にも何か取り組みたいことなどあれば是非教えてください。

戸塚:海外が舞台のお話も作りたいなと思っています。各国に伝承や妖精、モンスターなど色々なものがいるので、日本以外の何かと出会ってお話を作ってみたいなと思っています。

今はステージ上では私の朗読と植松さんの音楽の2人だけですが、「アカリガタリ」は「conTIKI」みんなで一緒に作るものだと思っています。自分は読み手ですが、それだけではなく、8月に間に合うかわかりませんが、歌に寄り添う何かができればいいなって思っています。私も何か演奏できたらな、とか。担当が明確に決まっているわけではないので、色んなことに挑戦して、「アカリガタリ」としても面白い世界観を作っていけたらいいなと思っています。

──楽しみですね!演じ分けがすごい戸塚さんですが、今後演じてみたいキャラクターなどありますでしょうか?

戸塚:セクシーなお姉さん!(即答)

植松:なんだそれは!

戸塚:日常ではできないキャラクターを演じてみたいなと思って。

暁 -Xiao-:じゃあそれにドキドキする少年役をやりたいです!

岡宮:誰か止めてくれ~!(笑)

──(「conTIKI」のパワーバランスを垣間見た気がする……)さて、初参戦の岡宮さん、急にフランス、ベルギーと回られましたが……。

岡宮:はい、気付いたら横浜にいました。とにかく穴埋めすることに必死でした。今後も参加するとなると、どうやって横川さんと自分の持ち味を活かしつついこうかな?と考えています。それから植松さんが「岡宮、変な音出せる?」とか不吉なことを言っているので、どうなるか怖いです。どうしましょう……。

──妖怪の鳴き声とかなのでしょうか……?

岡宮:がんばりたいと思います!

──それでは、自らタイコを持って巻き込まれにきた藤岡さん。

植松:唯一引っ張り込まれていない藤岡さん!

藤岡:歌って踊れるジジイになりたいです!

一同拍手

暁 -Xiao-:みんなの歌コーナー欲しいですね。

岡宮:いやいやいやいや、俺は無理っす!

暁 -Xiao-:楽器陣が全員ハモるパート欲しいです。みんなも聴きたいですよね?

岡宮:後で後悔しても知らんぞお!

植松:ア~(突然「ソ」の音で歌い出す。)
岡宮:ア~(釣られて「シ」の音でハモり出す。)
藤岡:ア~(「#ド」の不協和音で思いっきり外す。)

暁 -Xiao-:想像以上にヘタすぎた!

一同笑い

──では横川さんは?「conTIKI」寄席などもありそうですね。

横川:なるほど「conTIKI」寄席ですか。是非是非。僕は植松先生のおっしゃるがままに、なすがままに巻き込まれていきたいと思います。僕はあまり自分でやりたいことがなくて、人から投げられたものをやるのが好きなんですよね。自分からこうグルグルと。

岡宮:植松さんから無茶振りされる、一番ヤバいパターンですね(笑)。

横川:学生時代から40年来の付き合いなんで、わかるんですよね。学生時代からこうなんで。

植松:横川くんはアコースティックギターのアルペジオとかスリーフィンガーが得意だからそういうのを弾いてもらいたいな。あと、変わった楽器ね。三味線とかマンドリンとかバンジョーとか、そういうのが加わると「conTIKI」も色が変わって、バリエーションも増えて面白いかなって思っています。岡宮くんと色分けが明確にできるし。時にはアルペジオで美しく絡み合うっていうのもいいとは思うけどね。

岡宮:横川さん、色んな楽器持って行くの大変ですね……ギルガメッシュみたいになりそう。

横川:植松は昔からそういうことしれっというから。「大変だね」とか他人事のように。

植松:「おめえだろ」って話ですよね!

横川:まあそれはそれで。持っている楽器を見せびらかしにいくことにします。

──(なんていい人なんだ!)最後に植松さん、今後の野望を聞かせてください。

植松:これから作り始める新曲は全部映像とオケをつけたいなと思っています。ライブはどの曲も全部スクリーンに映像を映して、それに合わせてみんなで演奏する形式にしようと思っています。メンバーは弦2本とパーカッションとキーボードで変わらず。なんでドラムとかベースを入れないんだって人もいると思うんですけど、音楽には「こうしなければならない」というルールもないですし、とりあえずこのメンバーでできる面白いことをやってみようと思っています。あまりメンバーが増えてもフットワークが重くなっちゃうしね。

──映像とオケに合わせてということは「10ショート」のような形式になるのでしょうか?

植松:そうだね。どちらかというと「アカリガタリ」と「10ショート」を全員でやるみたいな感じになるかもしれないなと思います。たまには『FF』もやりますけど。やらないとみんなきっと怒るでしょ?

──ではソロでの植松さんパートも続行でしょうか?

植松:はい。あれもやります。横浜では4~5曲やったけど、ああいうのが1~2曲あってもいいのかな?と思いました。楽曲は今回のように『FF』もありますし、『FANTASIAN』に『LOST ODYSSEY』とまだまだありますしね。形式も色々なバリエーションがあった方がお客さんも飽きないですよね。何でもアリな感じがこれからも続くと思います。

──ソロから始まりどんどんメンバーが増えていく感じも「conTIKI SHOW」の魅力になりますね。

植松:この間計算したら、今あるレパートリーだけでも4~5時間ライブできちゃうんですよ。僕のソロと「ブリコの物語」も含めた計算ですけどね。『FF』以外で歌の主題歌もありますしね。とりあえず映像とオケ付きの新曲の数を増やしてあちこちでライブやりたいなと思っています。何しろまだデビューしたばかりの新人なんで。

──まずは東名阪からですね!

植松:そうそう、東名阪あたりからがいいね。あと北海道と沖縄も行きたいな!おいしいものがあるところは全部行きたいな。

暁 -Xiao-:誰か、是非「conTIKI」を呼んでください!

岡宮:いい仕事しまっせ!

一同笑い


終始和やかな雰囲気で行われた「conTIKI」インタビュー。今後に向けての野望をワクワク輝いた顔でお話するメンバーがとても印象的でした。これからも日本国内でのライブイベントや新作の登場が期待される「conTIKI」、ゲーム音楽での植松氏の音楽にしか触れたことがない方にも是非この世界観に触れてもらいたいです。これからも進化し続ける彼らをお見逃しなく!

  1. «
  2. 1
  3. 2

《アネモネ・モーニアン(アニモ)》

ボーカリスト アネモネ・モーニアン(アニモ)

"アニモ"の愛称で親しまれるボーカリスト。カナダで培ったグローバルな感性を駆使した歌唱・音楽制作を得意とする。 その多様性を尊重する精神、そして英語力、また、映像作品・ゲームに対する愛から、時にライター・通訳・翻訳家としても活動している。

+ 続きを読む

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]

特集

関連ニュース