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KADOKAWAは5月17日、同社を含む製作委員会が権利を有するアニメ『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』を無断でYouTubeを通じてアップロードしたとして、男性1名が著作権法違反の疑いで逮捕されたことを発表しました。
◆複数のアニメ作品を無断アップロード、ゲームプレイ動画もガイドラインを無視して配信
当該男性はアニメ『STEINS;GATE』を無断で編集し、字幕やナレーションを付けたいわゆる「ファストコンテンツ」としてアップロードし、不正に広告収益を得ていたとのこと。
さらに、他社が著作権を有する複数のアニメ作品や、著作権者がガイドラインで禁止しているゲームのプレイ動画も無断で配信していたことが明らかとなっています。これらの無断アップロードは2019年から長期間にわたり続いていたとのこと。
KADOKAWAは著作権侵害に対処している一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)と相談の上、悪質な行為であると認定し、鑑定書の提出など警察への捜査協力をしてきたといいます。
◆ガイドライン違反の「ゲームプレイ動画」にCODAがコメント
本件に対し、CODAからもコメントが公開。「動画投稿サイトにおいては、ゲーム実況などのゲームプレイ動画が人気を集めていますが、ゲームのプレイ動画の利用については、原則的には権利者の許諾を得る必要があり、無許諾でのアップロードは著作権侵害行為です」と注意を促しています。
また、本件で触れた「ファストコンテンツ」も昨今は問題視されているとのこと。各社が定めたガイドラインに従い、ゲームプレイ動画をアップロードできる場合もあるとしつつ、本件は極めて悪質な事例であったため、このような対応になったといいます。
「アニメについても、ファスト映画事件同様、クリエイターらが時間、労力、費用をかけて制作した著作物を無許諾で加工、アップロードして広告費を得る行為は決して許されません。CODAでは、今後とも引き続き日本コンテンツの不正利用の一掃と著作権の適正な保護に努めてまいります」としています。