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MIXIの業績に黄色信号が灯っています。
2024年3月期第1四半期(2023年4月1日~2023年6月30日)の売上高は前期比5.9%減の292億700万円、営業利益は同59.6%減の22億4,500万円となりました。
MIXIは売上高の6割以上をゲーム事業に依存しています。主力タイトル『モンスターストライク』のIPをフル活用すべく、「『モンスト』経済圏」の拡大を事業戦略に盛り込みました。
その一環として、『モンスト』ブランドの新タイトル『ゴーストスクランブル』『スピードラッシュランナーズ』『ゴールドラッシュバトラー』『キュービックスターズ』『タワーオブスカイ』『ミステリーレコード』を、2022年から2023年にかけて立て続けにリリースしています。
人気IPの『モンスト』に関連するタイトルをこれだけリリースしているにも関わらず、増収効果を生んでいません。MIXIは事業戦略の見直しを迫られる可能性があります。
外注費が膨らんで大幅な減益に
2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の売上高は前期比20.4%増の1,468億円、営業利益は同54.5%増の248億円でした。営業利益率は前期と比較して3.7ポイント高い16.9%です。しかし、2024年3月期の売上高は前期比6.0%減の1,380億円、営業利益は同51.7%減の120億円を見込んでいます。通期でも大幅な減益を見込んでおり、営業利益率は8.7%まで下がる見通しです。
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※決算短信より
2023年3月期は『モンスト』関連の新作タイトルを3本リリースしており、ゲーム事業の売上高は前期比14.4%増の1,043億円、営業利益は同12.0%増の435億円となりました。確かに増収増益効果を生んでいるのですが、これが一時的なものに留まります。
2023年3月期第4四半期の売上高は前年同期比でわずか3.5%の増加、営業利益は同12.1%の減少でした。2024年3月期第1四半期の売上高は同16.2%の減少、営業利益に至っては35.3%も縮小しています。
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※決算説明資料より
MIXIは2024年3月期第1四半期に、無形固定資産の償却費を4億1,200万円計上しています。前年同期は4億4,800万円でした。新作タイトルを次々とリリースしているにも関わらず、無形固定資産の償却費がほとんど変化していません。
ただし、2023年3月期にゲーム事業単体で2億5,200万円の無形固定資産の減損損失を計上しています。償却負担が重くならないよう、早い段階で減損損失を出して利益を出しやすくしようとしていると考えられます。
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※有価証券報告書より
MIXIのゲーム事業は外注への依存度が高く、それが利益の下押し要因になっています。
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※決算説明資料より
ゲーム開発に熱が込められないMIXIの事情
MIXIは2023年3月期に、新規プロジェクトの開発を中止したことによる事業撤退損44億800万円を特別損失に計上しています。『モンスト』シリーズも含まれていたと考えられ、早くも見直しを迫られている様子がわかります。