『AC6』はチュートリアルから阿鼻叫喚! やっぱりフロムは、揺るぎなく・ガチで・ヤバい!

チュートリアルは簡単。そんな風に思い込んでいた時がありました。そう、『AC6』と出会うまでは……。10年ぶりの新作でも容赦ないフロム・ソフトウェア、さすがです。

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『AC6』はチュートリアルから阿鼻叫喚! やっぱりフロムは、揺るぎなく・ガチで・ヤバい!
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■固定機体&武装だけで戦わされる厳しさ

大型ヘリに手こずらされた理由は、もちろん敵自体の強さもありますが、『アーマード・コア』シリーズの要である「アセンブル」の可否も大きく関係します。

本シリーズの人型兵器=AC(アーマード・コア)は、パーツごとに自由な組み換えが可能。頭部、腕部、胴部、脚部はもちろん、両手と肩に装備する各兵装や、それらを動かすジェネレータなどを換装させ、自分の好みや戦う相手に合わせたセッティングで戦うことができます。

機体構成の組み換え、いわゆる「アセンブル」はシリーズを支える大きな魅力のひとつ。当然『AC6』でも存分に楽しむことができ、本編の大半でお世話になる要素です。……が、チュートリアル中はまだアセンブルが開放されておらず、あらかじめ用意された機体と装備のまま戦わなければなりません。

戦闘中に弾切れを起こすなら弾数の多い武器に持ち替え、また左肩にも武器を装備するなど、いくつもの対処法があります。しかし、組み換えの自由が得られるのはチュートリアルが終わった後。「大型ヘリを倒すために組み替えたい。そのためには、大型ヘリを倒さないといけない」というジレンマが、この大型ヘリの攻略を難しくしています。

■今回も「フロム・ソフトウェア」はガチ!

チュートリアルは、そのゲームの入り口とも言うべき存在。操作方法や、作品独自のゲームシステム、大まかなゲーム性などを伝えながら、“このゲームの面白さ”の一部を体験してもらい、本編のプレイに誘導するのが主な役割です。

そうしたチュートリアル部分に、これほど容赦のないボスを配置してきたフロム・ソフトウェア。たとえ10年ぶりのシリーズ最新作で、他作品のヒットから『アーマード・コア』への新規ユーザーが見込める状況であっても、安易に揺らぐような姿勢は見せません。

誤解を招かないよう補足しておきますが、大型ヘリは「ただ難しい、理不尽なボス」ではなく、ひとつの戦い方に固執しないという発想に導いてくれるタイプの難敵。筆者は中距離戦に固執した結果、何度もリトライを繰り返す羽目になりましたが、発想の転換次第でその手ごわさは大きく変わります。

倒した時に得られる達成感の価値を落とさぬよう、しっかりとした「手ごわさ」を用意する。それは本作のみならず、様々な“死にゲー”でユーザーを絶望に叩き落としてきた(褒め言葉)同社ならではの手腕に他なりません。


チュートリアルすらも恐ろしい『AC6』ですが、決して難しいだけのゲームではないので、まだ未体験の方もご安心ください。かなり強いボスは本編にもたびたび登場しますが、その直前にチェックポイントが用意されている場合が多く、やられても素早くリトライできます。

またチェックポイントからやり直す場合、APや弾薬などは全回復。再開前にアセンブルの変更も可能なので、各ボスに効果的な装備や構成で挑めます。大型ヘリが手ごわかったのは、前述通りアセンブルが出来なった点も大きいので、本編のボスの強さとは全く違うベクトルとも言えるでしょう。

しかもACを構成する各パーツや武装は、購入価格と売値が同額なので、気軽に売り買いができます。売ったパーツや武装は再購入できるので、買える限りストックし、ボスごとに換装。ちょっといい装備に買い替えた時は、使用頻度の低いパーツを売って補い、必要になったらまた買い戻す……といった形でプレイしても、何一つデメリットはありません。

敵の強さに手を抜かず、同時に発想の転換による打開策や、パーツ構成の変更で、勝利への道筋も用意してくれる『AC6』。今回もまた、“ヤバいほどガチ”なフロム・ソフトウェアの本気を存分に楽しませてもらえそうです。

決して簡単なゲームではないので、「手軽」や「気軽」とは言えませんが、本気で向き合えば勝機は見えてきます。仮に腕前が足りなくても、そこを補うアセンブルと戦略があり、この模索を楽しめる人であれば、『AC6』を存分に満喫できるはず。まだ覚醒していない傭兵よ、“燃え残った全てに火をつける”時は、今だ!


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《臥待 弦》

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