『FF7』の「忘らるる都」の悲劇、『リバース』での改変希望が半数超え! 一方で「アレがあってこそ」と原作準拠を望むファンも【アンケ結果】

インサイド読者の意見を通して調査するアンケート企画。今回は、「忘らるる都イベントの結末、あなたは原作準拠派? それとも改変希望派?」の集計結果を発表します。

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『FF7』の「忘らるる都」の悲劇、『リバース』での改変希望が半数超え! 一方で「アレがあってこそ」と原作準拠を望むファンも【アンケ結果】
『FF7』の「忘らるる都」の悲劇、『リバース』での改変希望が半数超え! 一方で「アレがあってこそ」と原作準拠を望むファンも【アンケ結果】 全 12 枚 拡大写真
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本記事には1997年発売のオリジナル版『ファイナルファンタジー7』に関するネタバレが含まれています。ご注意ください。

原作にあたる『ファイナルファンタジー7』(以下、FF7)をベースに、3部作構成で現代に蘇らせるリメイクシリーズが展開しており、その2作目にあたる『ファイナルファンタジー7 リバース』(以下、FF7 リバース)が2月29日にいよいよ発売されます。

前作でミッドガルを脱出したクラウドたちは、この『FF7 リバース』で「忘らるる都」へと辿り着く道程が描かれるとのこと。「ジュノン」や「ゴールドソーサー」など、原作でもお馴染みのロケーションや施設も健在で、よりスケールアップした冒険とバトルが楽しめます。

そうした道中も気になりますが、原作経験者が最も関心を寄せる点のひとつは、「忘らるる都」で起きるイベントの結末でしょう。今回のリメイクでは、原作を丁寧に深掘りする一方で、当時はなかった展開が新たに盛り込まれることもありました。そのため、「忘らるる都」の結末も変わるのでは……と予想する声がSNSで飛び交っています。

『FF7 リバース』でその結末が変わるのかどうか、その真相を知るには製品版の発売を待つのみ。ですが、現時点のユーザーはどのように考えているのか。また、傾向としてはどちらが多いのか。その実態に迫るアンケートの結果を、こちらで発表します。

なお、ここから先の記事本文では、原作の「忘らるる都」で何が起きたのかをはっきりと明示します。『FF7』をプレイしていない場合、原作のみならず『FF7 リバース』のネタバレになる可能性も高いため、原作をプレイしていない人の閲覧はお勧めできません。

■「あの結末があるからこそ『FF7』」と考える準拠派も多し

今回のアンケートでは、「忘らるる都」のイベントを対象に、「原作準拠」と「改変希望」の選択肢を設け、いずれかを選んでいただきました。回答者は745人(無回答6人)にのぼり、そのうちの32.6%「原作に準拠し、イベントの結末を変えないで欲しい」と答えています。

こちらを選んだ方々のコメントでまず目立っていたのは、「忘らるる都」で起きた出来事の結末──エアリスが殺される点について、「それがあるからこその『FF7』」といった指摘でした。

「エアリスの死には意味があるから、変えたら別の『FF7』になってしまう」「あのシーンがあったからこそ『FF7』は名作になっていったと思う」「それ込みで『FF7』」など、作品の根幹に関わる部分なので改変すべきではない、との考えを示しています。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・『FF7』は原作のままで完成している。味付け程度に変えるのは構わないが、大きく変えてしまうのはやめて欲しいと思う。

・原作のファンであり、当時の衝撃は忘れられないため。変えてほしくない、原作の通りであってほしいからこその良さがある。

・やはりエアリスの死があってこそのストーリーだからそこは変えないで欲しい。

・エアリスが好きで、死んで悲しかったけど同時にとても感動したから。ストーリーの大切な要素だと思えた。

また、「あの結末があるからこそ、後の展開に繋がる」と考える人も多く、特に「クラウドの葛藤や成長を描く上でも欠かせない」との意見も。指摘の通り、仮にエアリスが生存した場合、その後のストーリーは大きく変わらざるを得ないでしょう。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・あの内容だからこそ、クラウドが人として成長できた。

・クラウドが原作で発した「エアリスはもうしゃべらない、もう笑わない、泣かない、怒らない。~目の奥が熱いんだ!」をフルボイスで聴きたい。

・クラウドが廃人化する理由として最も妥当だから。

原作準拠を望む回答者の中には、「改変すると改悪となる可能性がある」「元々の良さがあるので改変は不要です」といったクオリティの維持を主旨とする人や、「他の派生作品との整合制が取れない」といった関連作との繋がりを重視する意見を掲げる方もいました。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・元々あるものを変更するのは冒涜だと思っている。

・純粋に変えて欲しく無い気持ちがある。もし変えたらその後の展開が大きく変わって、if作品みたいで残念な気になる。

・命を甘く見るような安易な演出にすると、物語が一気に安っぽくなります。

・すでに原作が素晴らしいものに敢えて手を入れた作品は多々あるが、大多数が改悪となっているから。

・エアリスを失ってからのストーリーがFF7の良さ。 改変でただセフィロスとジェノバを追いかけるだけではチープすぎる。

・変えると、FF7ではなくなり、FF7のキャラクターと世界観を使った別の作品になってしまう気がします。

・その後の物語が全て変わってしまう。映画その他、エアリスが生きていたら…どうなるのか想像できませんが…今となっては…それが良い事になるとは思えません。
過去は変えられない。だからこそ、歴史は、人の生には意味がある。思い出も変わってしまう。思い、想いが変わってしまう。
現実の世が変わるのは歓迎しますが、作品というものは、いつの世もそれらを考えさせられるものであってほしいと思います。

少し方向性の違う意見として、原作準拠を望みつつも「変えるとすれば、納得のいく形にして欲しい」といった声もありました。クオリティの低下を懸念する人もいれば、そのラインが守られるなら許容できる人もおり、ユーザーの数だけ様々な要望がある模様です。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・物語の根幹に関わる部分なので。でも、そこを壊さない形でのサプライズも期待しています。

・原作改変して原作以上の作品になるとは思えないほどに、原作シナリオの完成度が高いから。変更するなら原作通りの展開とのマルチエンドにしてほしい。

・主人公のその後を左右するイベントなので、変えることはできないと思っている。変えるなら、相応の展開を期待する。

・ストーリーはそのままで、しかし、クリア後にif物語としてエアリス復活させてほしい。(『ドラクエ11』みたいな感じ)。

・エアリスが遺したホーリーを守る、というオリジナルストーリーの根幹が崩れてしまうので変わって欲しくはないものの、整合性を保てるなら別の結末も良いと思います。ただしその場合、ティファが犠牲になるような気がしてなりません。

このほかにも、エアリスのファンながら原作準拠を望む声や、『FF7』という作品世界を見据えた意見、当時の体験を重視する人など、考え方は人それぞれ。ですが、あの展開だからこその『FF7』、という想いは共通しています。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・エアリスファンとしては、そりゃ変えて欲しいですが。その先の展開全てにメスが入ったら、それはFF7と言えるのか?

・エアリスが死なないことで、作品の持つ雰囲気が変わってしまうことが1番心配ではある。

・やはり「大筋」を変えてしまうのはちょっと…イヤ、生きてて欲しいけど…。

・ストーリーの「色付け」は良いんです。 楽しめれば嬉しいです。 でも結末が変わってしまうのは嫌です。 別の結末を期待する自分もいますが、やはり変えないで欲しいです。

・本音は改変してエアリスが生存している世界線を希望するが、あのイベントの結末があってこそ各キャラクターの心情の変化やラストバトルに向けての盛り上がりがある。派生の映像作品「アドベントチルドレン」も広く知られているところもあり、やはり原作準拠を推したい。

・あのイベントはひとつの出来事、ではなく『FF7』のラストまでを含むストーリーの始まりですから。それを変えるとなると全てのストーリーを書き直さなければならない。そんな工数をかけてまでオリジナルにする必要性は無いと思います。
もし変えるのであれば、エンディング後にDLCで改変できるようにすれば良いと思います。それを望まない人も多く出るでしょうが、折衷案としてはそれがギリギリでしょう

・人が死ぬことで感情を動かしたのだから、責任を持って全うすべきだと思う。そこが覆ったら、当時心をグチャグチャにされた自分は何だったのかと思う原作リアルタイムプレイヤーです。

・エアリスがあの時に亡くなる事が衝撃的すぎて、ゲームをして初めて呆然とした記憶がある。今回のリメイクでは、変化というかキャラクターを深掘りして丁寧に作られている印象を受けているので、エアリスがどう思って行動していたかとかがわかれば満足です。
残念だけど、エアリスが亡くなる事でみんなが同じ方向に向かって進むきっかけになったと思うし、クラウドも現実に戻る事もできたと思うので。



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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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