『スマブラ』でしか知らない人にも届け! 今さら人に聞けない英雄「セフィロス」とは─ちょいちょい見かける“田代”ってなに?

発売近づく『FF7 リバース』で重要な役割を担っているセフィロス。『スマブラSP』への参戦など、その実情以上に名が広まっている彼について、ネタバレに触れない範囲で紹介します。

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『スマブラ』でしか知らない人にも届け! 今さら人に聞けない英雄「セフィロス」とは─ちょいちょい見かける“田代”ってなに?
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待望のシリーズ最新作『ファイナルファンタジー7 リバース』(以下、FF7 リバース)の発売が間近に迫り、多くのファンが当日を待ち遠しく感じています。

本作や前作の『FF7 リメイク』、そして原作の『FF7』を語る上で、英雄として名を馳せ、物語の根幹に大きく関わる「セフィロス」の存在は欠かせません。

『FF7 リメイク』では、この星に生きる人々の災いとなる人物として描かれつつも、その背景などは明確に明かされず、謎の多い人物でした。そこで今回は、『FF7 リバース』の発売に先駆け、孤高のソルジャー1st・セフィロスについて、関連作での活躍やユニークな側面なども含め、紹介します。

セフィロスはファンから熱烈な支持を集めており、複数の他作品でも活躍する人気者。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』で、彼のことを初めて知った人も多いことでしょう。『スマブラ』での知識しかない人も、この記事でセフィロスの様々な面にご注目ください。

■実は「良き先輩」だった英雄セフィロス!

『スマブラ』に登場するセフィロスは冷酷な印象を受けますし、『FF7 リメイク』ではクラウドへの執着や人知を超えた振る舞いから、畏怖すら感じてしまうほどです。しかし、元々そうした性格ではなく、物静かながら友人とも語り合った、後輩への気配りも忘れない人物でした。

かつてのセフィロスの姿は、『FF7』の前日譚にあたる『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』で、かなり濃密に描かれています。同じソルジャーの「アンジール」や「ジェネシス」とは、シミュレーターで腕を競い合ったり、飾ることなく言葉をかわしたりと、心許せる友人としての関係を築いていました。

また、後輩のソルジャーを連れて任務に挑んだ際には、信頼して先鋒を託したり、危機に際してはその窮地を救ったりと、「良き先輩」として振る舞う一面も見せています。

秀でた実力、数多くの実績、周囲へのさりげない気配りなど、その全てが「英雄」の二つ名に相応しく、人間的な魅力を備えているセフィロス。そのため作中でも彼を慕う者は多く、『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』ではファンクラブの存在を確認できるほどです。

ちなみに、このファンクラブは20年以上もの伝統を持ち、会員になるとセフィロスのレアな情報を教えてもらえます。例えば、ロングヘアをサラサラに保つため、シャンプーとリンスを毎回1本使い切ってしまうとのこと。神羅カンパニー製の最高級品を惜しげもなく使うことで、長髪ながら素晴らしい清潔感を醸し出しているようです。

しかし、英雄として尊敬と人望を集めていたセフィロスの生き方は、任務で出かけたニブルヘイムの地で、大きく一変します。自らの出生の秘密を知り、全ての関係を断ち切るようにして燃え盛る炎の中に突き進むセフィロス。そこから先の彼は、「英雄」とはかけ離れた人物になってしまいます。

『スマブラ』に登場するセフィロスは、こうした一連の出来事を経た後の彼なので、冷酷な印象を受けるのも当然でしょう。果たして彼は、どんな真実と向き合ったのか。その一端は、『FF7 リバース』体験版に収録されているニブルヘルム編で描かれています。

この体験版は現在も無料配信中で、オンライン環境とPS5があれば誰でもダウンロード可能。『スマブラ』でしかセフィロスを知らない人も、彼の過去を知る絶好の機会なので、時間に余裕があればぜひプレイしてください。

■人気・知名度の高さがゆえに、思わぬ結びつきが生まれる

こちらは、作品世界と直接的な結びつきのある話ではありませんが、「セフィロス」や彼と深く関わるBGM「片翼の天使」などをネットで調べていると、“田代”という単語を時折目にします。

『FFVII』では、「ユフィ・キサラギ」のように和名を連想させるネーミングも使われていますが、「田代」というキャラクターが作品内に登場するわけではありません。

「片翼の天使」の楽曲内には、コーラスとして「セフィロス!」と歌われる箇所がいくつかあります。その該当部分を、元タレントの「田代まさし」氏の名前をもじって「セフィロス→タシロ(タシロス)!」と置き換えたFlashが2001年に作られ、「片翼の田代」「タシロス」といったワードと共に、一部の間で話題となりました。

ここでは詳細を省きますが、センセーショナルな事件を起こした田代氏を扱ったものなので、ネタだとしてもかなり人を選ぶものです。ネット上で見かけることがあっても、特段理由がなければ、無理に近づく必要はありません。

しかし、前述のFlashが作られてから20年以上が経つ今も、「片翼の田代」という単語を見かけることがあります。こうしたネタを好ましく感じない人からすれば、クラウドの言葉を借りて「思い出の中でじっとしていてくれ」と言いたくなることでしょう。


冷酷そうな印象も強いものの、元々は穏やかで優しく、英雄として凛としていたセフィロス。その人柄に惹かれる者も多く、ファンクラブもできるほどの人気ぶりでした。また知名度の高さから、よくも悪くもインターネット・ミームに巻き込まれることがあります。

彼の魅力や内面の全てを知るには、この記事だけでは足りませんが、その入口にはなったかと思います。より深く知りたい人は、原作はもちろんのこと、『FF7 リメイク』と続編『FF7 リバース』、関連作の『クライシス コア FF7』のプレイなどをご一考ください!


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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