ニンテンドースイッチの傑作2Dアクションゲーム『メトロイド ドレッド』に登場する印象的な敵キャラクターといえば、やはり本作の「恐怖(ドレッド)」というテーマには欠かせない「E.M.M.I.(エミー)」でしょう。
惑星外多形態機動調査機(Extraplanetary Multiform Mobile Identifier)、縮めてE.M.M.I.は、差出人不明の「X」の映像の真偽を確かめるために惑星ZDRへと派遣された銀河連邦開発の調査ロボットです。調査機というだけあって、様々な地形に対応できる高い機動力を持ち、変幻自在な動きでサムスを執拗に追いかけてきます。
そんなE.M.M.I.の変態的な可動域や、どこか不気味な独特のフォルムを再現したアクションフィギュア『figma METROID DREAD E.M.M.I.』が我が家へと届きました。さっそく開封の儀を行い、本品の詳しいディテールを見ていきます。
◆ゲームで見るよりも気持ち悪い!?機械的かつ生物的なE.M.M.I.のビジュアルを堪能
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パッケージは『figma サムス・アラン DREADver.』と同じく、赤を基調としたデザインになっています。サムスとの体格差を再現するためにただでさえ大きなフィギュアになっているので、パッケージも特大サイズでした。
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内容物には、DNA採取用のフェイスが1つと、フェイスを覆うシールドのアタッチメント、そしてシールドを取り付けるための顔の装甲の交換パーツが2つ付属しています。そのほかはスタンドと説明書、そしてパーツ保管用の小袋です。おまけの豊富だったサムスと比べるとシンプルな内容ですね。
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さっそく取り出して少し遊んでみました。様々な地形に対応できる調査機であるE.M.M.I.を再現した本フィギュアは、とにかく可動する箇所が多く、ポージングにはかなり苦戦しました。特に腕には関節が3箇所もあり、手首は引き出して伸ばすこともできる上、爪は球体関節で自由に動かせます。その分ポーズの自由度は高く、動かしていて楽しいです。
この造形で容易に二足で自立させられるのにも驚きです。猫背なフォルムはフロントヘビィかと思いきや、かなり安定して自立するようになっています。この安定した自立のためか、足の爪は可動せず、完全に固定されているようです。
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そして、二足の人型なフォルムから一転、四足で立たせれば巨大な獣のような姿になります。人間的でありながら獣的でもあり、機械的でありながら生物的でもあるこの多面的なデザインが、E.M.M.I.の不気味さを際立たせているのだと、実際に動かしてみてあらためて感じられました。
なお、脊髄のようになっている背中の部分には、スタンドのアームを取り付けるためのジョイント穴が開いています。
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付属品でひときわ目立つのは、作中でサムスの首をブスッといってしまう、DNA採取用に変型したフェイスですね。かなり鋭く尖っており、取り扱いに気をつけないと怪我をしてしまいそうです。試しに余っていた緩衝材をブスブスとやってもらいましたが、容易に空気を抜くことができました。これなら緩衝材をパンパンと大きな音を鳴らして潰さなくて済みますね。一家に一台いかがでしょうか。
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個人的には、E.M.M.I.といえばフェイスシールド付きのイメージがあるのですが、本品は作中のように目が光るわけではないので、フェイスシールドをつけると目元が暗くなってしまうのが少し残念。
また、フェイスシールドに限らず本品の白いパーツ部分は少しプラスチックっぽさが目立ちます。作中だと、白装甲&フェイスシールドなし&欠損なしのE.M.M.I.には出会うことはできないのですが、飾るとしたら筆者はフェイスシールドなしのほうになりそうです。
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ちなみに、作中のようにひっくり返って歩くようなポーズも取らせることもできました。気持ち悪くて最高!
パーツの合わせ目がどうしても目立つ作りになっているほか、構成しているパーツに単色が多いこともあり、ディテールの面では少し物足りなさを感じる部分もあります。とはいえ、基本的には製品写真通りのクオリティで、E.M.M.I.の可動を緻密に再現した、動かしていて楽しいアクションフィギュアに仕上がっていました。サイズが大きいこともあり、少し高級なおもちゃという印象ですね。
サムスとの体格差がしっかりと再現されていることも魅力な本品。ぜひ『figma サムス・アラン DREADver.』とあわせて手にとってみてください。