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2024年7月30日、突如アクアプラスの名作恋愛アドベンチャー『ToHeart』のリメイクが発表され、往年の美少女ゲーマーの間に衝撃が走りました。
『ToHeart』のオリジナル版は1997年発売で、実に28年越しのリメイクとなるわけですが、近年美少女ゲーム業界では、90~00年代の、いわゆる「美少女ゲーム黄金期」のリメイク作品が多数登場しているのです。
リメイク専門レーベルの成立やクラウドファンディングでのリメイク制作も。生き残りをかける美少女ゲーム業界
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FANZA傘下のDiGinationは美少女ゲームのリメイク専門ブランド「FG REMAKE」を立ち上げました。現在リメイク対象となったソフトは『同級生』(オリジナルは1992年発売)、『同級生2』(オリジナルは1995年発売)、『夜勤病棟』(オリジナルは1999年発売)の3作で、『夜勤病棟』『同級生2』のリメイクは今年PCで、そして『同級生』のリメイクは今年コンソール機で配信され、それぞれ話題を呼びました。
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また、基本的にセクシャル要素一辺倒だった美少女ゲームに感動的なストーリーを盛り込み、「泣きゲー」の先駆者と知られる美少女ゲーム『ONE ~輝く季節へ~』(オリジナルは1998年発売)も、リメイク版『ONE.』がPC(Steam)およびニンテンドースイッチで2023年に発売されました。
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クラウドファンディングによるリメイクも盛んです。『マブラヴ』シリーズで知られる美少女ゲームブランド・アージュから発売された『君が望む永遠』(オリジナルは2001年発売)も2023年にリメイク企画のクラウドファンディングを実施し、見事に資金調達に成功して現在リメイクの製作を行っています。
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また、直近では2011年の東日本大震災の影響で休止した美少女ゲームブランド・ROOTも2024年に再始動ということで、ブランドデビュー作『顔のない月』(オリジナルは2000年発売)のクラウドファンディングプロジェクトを本日(2024年7月31日)まで実施中です。こちらは最終ストレッチゴール、『桃華月憚』リメイクの制作決定の4,000万円まであと250万円を残すところとなり、達成されるかに注目が集まっています。
こうした美少女ゲームのリメイクは、何故行われるのでしょうか。あくまで私見となりますが、「当時の世代には懐かしいと思わせ、新しい世代には『名作』として、手に取る機会を与えたい」という、複数世代にわたってのアピールが目的だと個人的には考えています。近年「あの懐かしの漫画・アニメが再アニメ化!」されて話題になるのと根本は同じだと思っています。
しかしアニメ制作と違い、クラウドファンディングや専業ブランドの結成が必要なほど、美少女ゲーム業界は資金的に余裕がないことも見て取れます。どこの美少女ゲーム企業も、生き残るための施策の一つとしてリメイクを行っていると考えることもできそうです。
何はともあれ、美少女ゲームの灯が消えることの無いようにするためにも、今後の業界動向は要注目といえます。