ニンテンドースイッチエミューレーターである「Ryujinx」が任天堂の要請により公開停止となったことがわかりました。
「Yuzu」などに続き厳正な対処へ
「Ryujinx」は、オープンソースで開発されていたニンテンドースイッチのエミュレーターです。Windows/Mac/Linuxと幅広いプラットフォームで使用できるスイッチエミュレーターとして、有名なソフトウェアとなっていました。
そんな中、本ソフトウェアの開発者であるgdkchan氏は、任天堂からプロジェクトの開発を中止し、管理する組織と関連アセットをすべて削除せよという要請を受け、これに同意したといいます。現在、公式サイトのDLページには何もなく、GitHubのリポジトリも削除されています。
ニンテンドースイッチのエミュレーターについては今年3月、同様に有名だった「Yuzu」が提訴され、和解金を支払って停止に。同開発者が作っていた3DSエミュレーター「Citra」も公開停止となっていました。「Ryujinx」は「Yuzu」ほど厳しい対処とはならなかったようですが、いずれにせよ任天堂が厳正な対応を取った形です。
しかし、両ソフトウェアはオープンソースとして開発されていたこともあり、完全な抹消は難しそう。すでにソースコードRedditに丸ごと転載されているという報告もあり、代替品が生まれる可能性は考えられます。
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エミュレーター自体に違法性はなく、実際に公式サービスで利用されることもあるため、適切に使われる分にはゲームの保存に一役買っているという側面はあります。一方で、特に現行コンソールのエミュレーターは法令や任天堂の規約に違反するような使われ方が少なくないのも実際のところ。いずれにせよ、ニンテンドースイッチエミューレーターのおおっぴらな開発・公開を継続するのは難しい状況にあると言えるでしょう。