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世界最大級のゲーム表彰イベントである「The Game Awards 2024」のノミネート作品が11月19日(火)に発表され、今年最も優れた作品に贈られる“Game of the Year”には、『アストロボット』、『Balatro』、『黒神話:悟空』、『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』、『ファイナルファンタジーVII リバース』、『メタファー:リファンタジオ』がラインナップされました。
そこでこの記事では、発表受賞式の12月13日(金)を前に各ノミネート作品を簡単に紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。
◆『アストロボット』(PS5)
『アストロボット』は、PS VR向けソフト『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』や、PS5のプリインストール作品『ASTRO's PLAYROOM』を手がけるTeam ASOBIスタジオの新作スペースアドベンチャーゲームです。
本作ではロボットの「アストロ」を操作して、散り散りになった仲間たちを探しながら、6つの銀河と80以上のステージを探索します。飛行船「デュアルスピーダー」に乗って飛び回れる惑星の数は50以上。砂浜から緑豊かなジャングル、灼熱の火山など、さまざまな惑星がプレイヤーを待っています。
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『ASTRO』シリーズと言えばゲームの楽しさ、DualSense コントローラーのユニークな使い方などを楽しめることが特徴です。本作ではエアダッシュで敵や金属、ガラスを突き破ることができる“ブルドッグブースター”や、周囲から水を吸い上げて巨大化し、さまざまなものを壊して進む“ジャイアントスポンジ”など、コントローラーのハプティックフィードバック、アダプティブトリガーをフルに活用した新たなアクションが追加されました。
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ファンの要望に応えパワーアップして帰ってきた本作。ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。
◆『Balatro』(ニンテンドースイッチ/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Steam/PC/スマホ)
『Balatro』は、トランプを用いてポーカーの役を作りできた役に応じた報酬を受け取る、いわゆるビデオポーカーとローグライトを組み合わせた作品です。
本作の最も面白いところは、必要に応じてポーカーのルールを改変できてしまうことです。求められているスコアに対して役を揃えたスコアが低い場合は「惑星カード」で役のスコアを上げたり、「タロットカード」でカードの内容を改変(カード3枚の絵柄を変えるなど)したり、「ジョーカーカード」でルールそのものを改変(ツーペアを作るとスコアが恒久的に増えるなど)するなどしてスコアを増やせます。また、これらは組み合わせて使用できるため、引くカード次第でスコアが何倍にも何十倍にも増えていく爽快感が味わえます。
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このような特殊カードは、ラウンドクリア後にショップにてシングルカードとして購入するか、「BUFFOON PACK」と名付けられたブースターパックを購入して引き当てることで入手可能です。また、ジョーカーカードは150種類存在し、さらにカードごとに加工と合わせて効果が異なるものが5種類あるため、異なるカードが750種類存在することになります。
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一般的なビデオポーカーに特殊な効果を持つカードを加え、それらを組み合わせてスコアを増やすデッキ構築型ローグライトのようなプレイ感に仕上げている本作は、今大注目のゲームの一つです。
◆『黒神話:悟空』(PS5/Xbox Series X|S未定/Steam/PC)
『黒神話:悟空』は、中国古典小説の「四大奇書」の一つである『西遊記』を題材とし、中国神話を背景にしたアクションRPGです。プレイヤーは猿のひとり「天命人」となり、斉天大聖復活を目指して世界を旅していくことになります。圧倒的に美麗な中華世界で描かれる壮大な冒険と豪華なアクションが魅力の作品です。
本作では、章ごとに区切られたステージで敵を倒しながら探索し、最奥にいるボスを倒すと、次の章が開始されます。道中には祠があり、戦闘などでやられてしまった際には、最後に調べた祠から復活することが可能です。一見ソウルライクなゲーム性ですが、高難度を前面に押し出した作品ではない、実際はアクションRPGの範囲内に収まっている作品となっています。
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戦闘での主な攻撃手段は、如意棒による打撃と方術の2つです。これに回避とジャンプを組み合わせて立ち回ることになります。方術以外のアクションは全てスタミナを消耗するので、スタミナ管理には注意が必要ですね。棍術や異なる法術・天賦・武器・装備などを自在に組み合わせ、数多くの強敵との闘いに挑みましょう。
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優れた戦闘システムとシナリオから高い評価を得て、今年で42回目を迎える歴史的ゲームアワード「Golden Joystick Awards 2024」では、“Ultimate Game of the Year”や“Best Visual Design”などを受賞した本作。間違いなく今注目の作品の1つです。
◆『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』(PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Steam)
『ELDEN RING』は、フロム・ソフトウェアの宮崎英高氏と、作家のジョージ・R・R・マーティン氏が世界観を構築したアクションRPGです。2024年6月21日に発売された大型DLC「SHADOW OF THE ERDTREE」では、新たな冒険の地「影の地」や強力なボスとの戦い、これまで本編で語られなかった物語などが楽しめます。
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追加成長要素である「影樹の破片」は注目の要素です。影の地に点在している影樹の破片を一定数消費すれば、永久的に褪せ人の攻撃力とカット率を大幅に上昇させることができます。加護が積み重なれば、DLC序盤で苦戦していた敵との戦闘も楽になっていくので、積極的にフィールド探索をして破片を集めていきましょう。
なお本DLCの適正レベルは130程度とされており、また舞台となる影の地に向かうには「狭間の地」で「星砕きのラダーン」と「血の君主、モーグ」を倒し、その後、モーグと戦った場所に鎮座する繭から伸びる枯れた腕に触れなくてはなりません。このため、新規ゲームで始める場合はクリアまでに相当な時間を要するので注意が必要です。
高難易度DLCということで新規プレイヤーには勧めにくいコンテンツではありますが『ELDEN RING』自体は今から始めても楽しめる作品ですので、今回のノミネートを機に遊んでみようと思っていた方は、DLCの存在を頭の片隅にでも置いておいてはいかがでしょうか。
◆『ファイナルファンタジーVII リバース』(PS5)
『ファイナルファンタジーVII リバース』は、『FFVII』を現代の技術で蘇らせる、全3部作に渡る「ファイナルファンタジーVII リメイクプロジェクト」の2作目です。主人公「クラウド」が仲間と共に死んだはずの英雄「セフィロス」を追って旅に出る物語が描かれます。
前作同様、ストーリーの展開は基本的に原作のイベントにほぼ忠実ですが、明らかに異なる展開へと分岐するポイントも複数存在します。作品の核となる部分は変更せずに新たな解釈を加えたことで、原作が存在しながらも“誰も先を読めない物語”となっており、新規プレイヤーはもちろん、ファンも新鮮な気持ちで楽しめる作品です。
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オープンワールドの本作では、バギーやセグウェイのような自立型の乗り物、FFのトレードマークであるチョコボなどに乗って自由な探索を行うことができます。
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戦闘は、3人パーティによるアクションとコマンド選択バトルが組み合わさった直観的、かつ戦略的なバトルになっているので、激しいアクションが苦手という方でも比較的にプレイしやすい作品です。
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また前作のあらすじを振り返ることのできる「ダイジェスト動画」機能も搭載されているので、GOTYノミネートを機に、本作から『FFVII』デビューを飾るプレイヤーの方でも始めやすいゲームになっています。
◆『メタファー:リファンタジオ』(PS5/PS4/Xbox Series X|S/Steam/PC)
『メタファー:リファンタジオ』は、アトラスの35周年記念作品として展開される完全新作ファンタジーRPGです。プレイヤーは幼馴染の王子にかけられた「死の呪い」を解くため、相棒の妖精「ガリカ」と共に世界を旅することになります。
本作はコマンドRPGをベースとした作品です。しかし、格下の敵はコマンドバトルに突入することなくアクション操作だけで倒すことができます。また格上の敵でもアクション操作で有利な状況を整えてからコマンドバトルに持ち込むといったプレイが可能です。
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最大7名のパーティメンバーは、一般的なRPGにおける職業やジョブに相当する「アーキタイプ」を使い分けることができるので、自由度の高い編成が楽しめます。アーキタイプは14系統、全40種以上が存在、またアーキタイプによって武器が変化するので、自分にあった戦闘スタイルを模索できるのが面白いポイントです。
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『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』のスタッフである橋野桂氏、副島成記氏、目黒将司氏が手掛ける本作。普段アトラス作品を遊ばない方も、この機会に手に取ってみてはいかがでしょうか。
以上、GOTYにノミネートされている6作品の紹介でした。どれも今年話題になったタイトルです。年末年始など長期休暇に始めるゲームをお探しであれば、今回のラインナップから選んでみてはいかがでしょうか。